空に堕ちる
空に堕ちる

恋と深空を宗教思想史オタクがのんびり考察しています。

ネタバレを多分に含むうえ、新しく開放されたストを読むたびに考えが変わるため我ながらお門違いなこともたくさん綴ってあるのですが、プレイ記録も兼ねているため敢えてそういうものも全て残したまま書き進めております(土下座

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幻海の誓約

こちらは先日お迎えしたホムラくんの霧海の思念実装イベントになりますが、今回はイベそのものが伝説ストと同時間軸で展開されていたのだね。あちらが育成なく先に読める仕様になっていたのはこのためだったのかな? イベストも羅鏡の儚き声の方で描かれた「謝海祭」の期間中羅鏡都のふたりが「遥か昔眠りにつく前に海神が残したと言われる祝福」とやらを一緒に探して回るようなお話になっていました。だいぶサボってしまったが遺都探訪もなんとか間に合った良かった…

スト冒頭はもちろん何も覚えていないしそんな不確かなもののためにと興が乗らないながらも「祝福探しを手伝ってくれたらますますあなたを愛してやまなくなるかも」だなんて彼女に手を引かれれば戯れ半分付き合ってやるホムラ、岸辺に打ち上げられた一隻の船に「リモリアでもあまり見ない限られた場所にしかない」という「ミズガンピの花びらと巻貝の模様」が柄に刻まれたペーパーナイフを見付けると「この下には本当に僕のものが何か残っているかも知れない」と何かを直感したかのように海へ潜ったりするんやが、これってあれこれ深読みするような話ではないのかな…(疑

その難破船周辺の海底のサンゴの下から掘り起こされた箱の中の「青い巻貝」には恐らくかつてのリモリアに「轟く崩壊の音と絶望と血の臭いが広がる」なんてことが起こっているさなか彼が彼女に遺したのだろう「深海の祝福は潮汐が巡るたび君の元へ届く」「その時が来たら僕の代わりにリモリアのことを覚えていて」なんて心もとなげに語り掛ける「ホムラの声」が吹き込まれていたりするのだが、彼女はそうして収められた彼の声が「苦しそうであること」にやや気を揉んでいるのに対し、ホムラは自分が「本当に君に祝福を残していたこと」に照れながらも「当時の僕に何か心残りがあったとしても今こうして取り戻すことができたこと」にただ満足であるというような反応。この巻貝も「ナイフの柄の模様」から連想し「もしかしたらと思って掘ってみたら当たった」というような口ぶりなんだが信じていいもんだろうか←

彼女はかつて彼女を羅鏡都へ連れてきた先代の領主であり「母」と呼べる人からその難破船が「昔人が海神に導かれ航海に出た頃のものかも知れない」だなんて話を聞いたことがある一方で「どこから来た船なのかは分からない」のだとも言うが、これがリモリアに「崩壊の音と絶望と血の臭い」をもたらした船だった、なんてこともある…? いやさすがに邪推が過ぎるかな。今更ながらひとり苦しげな彼の声を聞いてそれはホムラ自身が「眠る」ことさえできないほどその魂を削って火種を灯していたがゆえに訪れてしまった「滅び」だったのかも知れないって気もしてきたし、わたしは本編「あのリモリアの事件」に解釈を引っ張られ過ぎていたかも知れん。

イベントトークではある石壁に刻まれた文字から忘却の海より以前の鯨落都でのリモリア人たちの暮らしぶりが垣間見られてほっこり嬉しかったことがとても心に残ってる。アソやアラもそう言えばとても熱心に授業を受けていたし、こんな風に誰かに恋をしたりもしていたのだろうなと。「最初の雨粒が落ちてから」とはひょっとしたら「陸からやってきた」人間の女性を愛した歴代の海神の中の誰かが残した言葉だったりするのかな?

あとはめちゃくちゃびっくりしたのが「海神と契約した人間」たる彼女はたとえ生まれ変わっていようと「生まれつき水中で呼吸ができて当然」だったのね。しかも「キスをされると」ってことは「海神の人生でもっとも幸せな一日だった」あの日のキスが永遠に効力を持っているってことなのかな。

クジラの歌では「僕の目を見て呼吸を整えて」いればそれができていたはずの彼女に秘炎の滾る地日光が届かないほど深いブルーホールへ潜るに際し改めてキスが必要になるあたり「きっと水深や酸素濃度によって要否が決まる措置なんだ」とロマンの欠片もない感想を述べてしまっていたんやが、するとホムラは「こんなに深いところに潜るのは初めてだから念のためにもう一度」なんて彼女が無意識的に抱く不安要素さえ覚えてて、今も本当は何をせずとも水の中で息ができる彼女の「不安を取り除くため」だけにそれをしているってことなのか。
確かにこれまで彼女を海へ招き入れるにあたり彼は過保護なくらい毎度「怖くないか」と繰り返し尋ねるのだな、とは思っていたが、そうかよく考えたらホムラこそ記憶は地続きで彼にとって彼女はいまだ「かつて生贄として海で死に瀕した少女」なのかも分からんな。

最後にひとつ、今回伝説スト開放に育成が必要なかった分いつもひとり波に乗り遅れ過ぎて叶わない「Xでみなさんの考察や感想を拝読して回る」ということをさせていただいてきたのですが、やっぱりめちゃくちゃ勉強になりますねぇ(しみじみ

海神ホムラの些細な表情の変化や声の演技に注目されている方は言語化も見事ながらその着眼点にも脱帽で改めてこの作品が細部に至るまで妥協することなく完璧に作り上げられているのだと気付けたし、これが本来のアプリの楽しみ方でありいちばん味わって欲しいところなのだよなと深く感じ入りました。
彼の手元に残った真珠が彼女の喪失を嘆く涙の方ではなく彼女に与えられた愛の証である指輪の方で良かったと綴られている方もいらっしゃって、これにはめちゃくちゃ感銘を受け読みながら泣けてしまったよ。涙

と言うか、世界の深層砂に沈む遺跡の扉絵になっているあの海底遺跡がまさに伝説ラストシーンの海神ホムラそのものであることや、あるいは現世ホムラがアトリエで制作中のあの少女の石像が羅鏡都の彼女そのものであること、もしくは海神の身体に施された装飾やシンボルに込められた意味や由来についてのご見解であったり、思念ストーリー日常パート各所フレーバーテキストに至るまで数の彼の発言や文言に着目し細やかに照合してのご見解など、そうした洗練された記事や投稿が本来「考察」と呼ばれるべきものであって、ただ取り留めなく長いだけの感想文を「のんびり考察」だなんて言いながら世に放っている自分がまじでめちゃくちゃ恥ずかしくなりました(ないてる

でも、どなたかがご自身について「まるで整理されていないフィーリングで語ったような感想だけれどそれでもいい」「それも含めて恋と深空を楽しみたい」だなんてポストしていらっしゃるのをお見掛けして勝手に胸打たれまして(殴、もちろん時にこうしてみなさんの本質を突いたご感想や鋭いご考察ご見解に助けられながら一方でわたしはわたしらしく、何ら特別なことは書けなくとも身の丈に合ったプレイ録をこれまで通り楽しみながら書き残していければいいな、と改めて感じたりもしました。これからのストーリー更新もとても楽しみ。そして容量不足は懸念されるがアプデも楽しみ…!!!

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