恋と深空のんびり考察プレイ録

恋と深空のんびり考察プレイ録 - 空に堕ちる

恋と深空を宗教思想史オタクがのんびり考察しています。

ネタバレを多分に含むうえ、新しく開放されたストを読むたびに考えが変わるため我ながらお門違いなこともたくさん綴ってあるのですが、プレイ記録も兼ねているため敢えてそういうものも全て残したまま書き進めております(土下座

6部1章 移植された世界

恋と深空アプリ2周年おめでとうございます。
年末にあった大型アプデ「愛、宇宙、詩の王座」実装イベ「王宮の戴冠劇」「夢を映す世界」そしてコラボイベ「影と詩の剪裁」さらに周年記念「心拾う時の影」おまけに新機能「庭付き一戸建て」その他ミッション報酬ログイン配布とにかくてんこ盛りな祭典だったんですね。なんと戴冠まであと2日…? 気が付けば何もかも取りこぼし何もかも手遅れでございます(ぇ

いやーこれはわたしの処理能力が軟弱過ぎるせいなのだが、ことソシャゲにおいて何かを急いで消費するということが本当に苦手でね(しらん、せっかくやるなら「万全の状態で腰を据えて深く味わいたい」という我がままマイペースな性格も相俟って、特定の期日までにやらねばならんことが細かく多過ぎると何から手を付ければよいやら「優先タスクを検討すること」の方に消耗し、いつもは脳死でこなせるログボのようなタップ操作さえ精いっぱいになっちゃって、そのうち謎に都合良く「どれも取り逃して致命的ではない」かのように見えてきて(なぜ、結局先延ばし先延ばし最後は全て未達のまま期日を過ぎてしまうという体たらくなのである←

そんなこんなでだいぶと乗り遅れてしまったが、ようやく本編新章を読み始めたため久の覚え書きです。

無人の病床

確か前章はレイと共に新生の繭エネルギー中枢を破壊してアーテーの泉医療プロジェクトの臨床化をなんとか食い止めたところで終わっていましたな。あれ以来レイは「異変」こそ起こしてないものの、打開策を模索するためか頻繁に図書館を出入りするようになり、またそんな彼の様子はスマートウォッチを手に入れた疏白が逐一彼女に報告してくれているらしい。
気になるのは微妙にすれ違ったままのふたりの心の距離が現状どこまで修復されたのかってとこだけど、個人的には再度彼女と向き合うためレイには今しばらくの休息が必要だとも思ってる。伝説「神に祝われし新章」や世界の深層「黄昏過ぎて秋来たる」で明かされたあれこれからレイが本当は誰よりも彼女と成就する世界を求めて奮闘中であることも知れたしね。

それよりも冒頭ヴァール療養院の公式会見に登壇し記者の質疑に応じることなく「限られた技術をより必要性の高い患者に注ぐため新規患者の受け入れをしばらく停止する」とだけ告げて足早に会場を後にする広報部長「ダイゴ」を追跡拘束し「レーザー銃」を突き付けて「責任者ショウジの居場所」を問い尋ねるこちらのシゴデキ男は一体どこの誰なのだろう? やってることは武闘的だがボイチェンまで手ぬかりなく口調も割とお上品である。

ビビり散らかしたダイゴが「正確な位置は誰も知らない名前のない移動する浮遊島」とやらが上層部の拠点であるらしいところまで口を割ると迎撃から身を隠すように窓から逃走してしまうため男の正体は分からずじまいだが、このやり取りを盗み見ていたショウジに「その立場で知るべきでないことまで知っている」ものと判断されたダイゴが艦艇で「空中に突如現れたひとつの浮遊島」に連行され「改造」を施されて密林の中の金属台に寝かされ「地下」へと送り込まれてしまうとは、何やら急にまたサイコスリラーな展開(震

送り込まれた先は金属の壁に囲まれた「広大な殿堂」のような部屋であり、横たわるダイゴを囲うように「バーチャルの青いライン」が構成する異空間には「精密なレーザー」が絡み合い複数人の「人影を映し出す」と言うんでこれから現れる人たちはみな「物理的にここに実在しているわけではない」って理解でいいのかな?

ひとり目の「気だるげな女」は5部1章にて彼女に次元コアを取り込ませるべく図らった見たところ「ガイア」の最高位である。とりわけ「扉を開く鍵」たる主人公に入れ込んでいるようで、逆に「アーテーの泉」の成果がこのダイゴなのであれば「いい見た目とは言えない」し「この程度ですか」とルイの主導するプロジェクトにはやや懐疑的な立場であるらしい。

一方ルイはアーテーの泉の根幹が「ガイアとは無関係」であり定型化や外部補填ができない「魂」の回収を目的としたものであると反論。こちらは2034年「深空信号」の解読により間もなく訪れることが確定しているらしい「地球の大掃除」に向けて遠空艦隊を編隊し「彼女に最も近い駒」を用いて「淘汰されない側」になるための目論見のようである。
今ストにおいては黒塗りシルエットでの登場だが記憶が正しければ初登場時すでに顔が明かされていたような。あくまでマヒルの物語に関与する人物であって今回は主要でないことを強調するための仕様なのかな?

「寡黙な男」は今のところ寡黙なだけである。ただ、1部8章ではホムラの取引相手だったので部門で言うならミクロの宇宙ミランの配属先である「LCMECs」の培養センター責任者とかになるのかな? 何度も言ってしまうが「例のもの」とやらの受け渡しに応じたり砂に沈む遺跡「ホワイトグローブ」への指示役なんかを担っているあたり個人的にはワンチャンこいつが幹部たちを上手く欺きつつこちら有利に働いてくれる内通者に転じ得るポジなんじゃないかと思ってる。
過去こちらの記事には悪ふざけでちらり匂わされた「Mr.R」とやらが同ポジなのでは? なんて語ってしまったが、あれからシンとの日常パートをコツコツ積み重ねてみたところどうも「Mr.R」とはシン自身が匿名取引で別人を演じる際に用いる通称号みたいよね? これってどこかに詳細既出? 仮にそうなら何をもって「R」なのだろう(悩

全員を制するように登場する「ディン」は4部2章ラスト天行市主島に建つ謎ビルの謎フロアで「ホログラム映像」としてルイとやり取りしていた「病床に伏す痩せた男」である。今ストでは「老人」呼ばわりされてるが、ハンチングのように部分的に老けるやつもいるので年齢については不詳。EVERの根本たる「永遠の命」を文明単位で設計する理念の提唱者であり、幹部たちをも「道具側」に置いているあたりまず間違いなくこの人が主幹なのだろうね。

彼が手を上げ軽く指を弾くと台の上のダイゴは瞬時に「異化」して「新鮮なコア」に変貌してしまったりするんだが(怯、このコアのエネルギーと彼女の関係とやらがEVER即ちディンの思想の根源であるらしい。
シン伝説を読む限りコアは「人が生まれ変わるとき」に特定の条件のもとで生成される「魂の結晶」ぽいけども、すると「魂の結晶」と「彼女」との関係とは何を意味しているのだろう。
5部2章ではなんとなく「人間でありながら惑星の転生体」であるかのように見える「星核エネルギーを持つ彼女」や「重力エネルギーを持つマヒル」こそが「枯渇することのない宇宙エネルギー」そのものなのだろうと解釈していたけども、この流れだと「魂」の回収たるルイのチューリング・サイバネティクスもまた最終チップや改造を施された人たちをこうして「新鮮なコア」にするための「エネルギー源調達」であるかのように見える。

ルイの言う「淘汰されない」ための構想は「運命に尾を振って媚びる犬」でありむしろ自分たち人類こそが運命を淘汰する側であるとばかりにくどい説教を始めるディンに男性陣は押し黙るが、気だるげな女は大いに賛同し「前回の大掃除を生き延びたリモリア人」や「深空の彼方から戻ってきた坊や」や「お嬢ちゃん」がその「標本」であると付け加える。これ後者は「隠れ家」を行き来できるモリトや「黒いドレスの少女」なんかを指してるのかな?
一応「N109区の死なない男」も彼らの中では「標本」の方に区分されているようであり、反対に「神言者」は計画の妨げになる「目覚めさせてはならないもの」として警戒されているもよう。

この辺がEVERの企てとこれまでの流れについての一旦答え合わせになるのかな。つまり彼らが「永遠」を求めるあまり宇宙秩序が乱され地球に「滅び」の兆しが見え隠れしているのではなく、先に「信号」による星の「滅び」を察知したことで「それを生き延びたもの」たちから「永遠」を抽出しようとこの計画が始動したって話だったのだね。

リモリア人が生き延びた「前回の大掃除」なるものが「信号」によって知り得た情報なのだとすれば深空伝説第一巻たる「金砂の海」が該当するはずだと思うんだが、もしかしてホムラの魂の時系列も実は金砂が先頭だったりするのだろうか。外伝「秘炎の滾る地」にて繰り広げてしまった「いまだ技術的制限によりもっとも深い場所を観測できないブルーホールとは深空トンネル同様どこか別時空へ繋がるものの設定なんじゃないか」なんて妄想もあながち間違いじゃなかったってこと? (いいえ

気だるげな女はさらに「星」が永遠の命を得るためには多少の「犠牲」も必要となるだろうことについて「ゲンちゃん」に同意を求めるが、なんとまだしぶとくここに居たのかゲンちゃん。

となると、ガイアは「永遠の人類」にふさわしい「永遠の居住地」をゲンらロールバッカーたちのよく知る「人工星核」のやり方に倣って創造したいのだろうね。これに対しルイは恐らくデコヒーレンス「量子干渉装置」のようなやり方にロマンを感じているのでしょう。目指すものこそ同じでも互いに自らの掲げる達成手段が最良であると自負しているため両者は反りが合わずこうして水面下で研究成果物を奪い合いしょっちゅうギスっていると。
仮に星を爆発させる核のエネルギーがA-01の破壊、その塵を寄せ集める重力のエネルギーがX-02の新生に当て嵌まるのであれば、両エネルギーを入れ替えたマヒルが最後に「異化」を起こしていたあたり「どれだけ手を尽くしても彼が完璧な彼女の代替にはならないだろうこと」はルイも理解しているのではないかな? ルイとガイアが彼女を巡って本格的に争い始めて勝手に内部崩壊してくれたらいいんだけどw

ゲンは自身がこの会合において末席であるばかりかどうやら彼らのまるでおもねるような態度が「自分を洗脳しようとしている」「利用しようとしている」ことさえ承知の上で「それでもセイヤを倒したい」執念のようなものに動かされ敢えて「使われる」側に立ち「ただしこちらが使ってやる」根性でのこの身の振り方なのだろうと思う。
灰城の彼女が立ち戻った「分岐点」を思い返してみるとゲンはロールバック計画には発足時から携わっているはずであり、この場においてもEVERの思想とは決して相容れずむしろロールバック隊を茶化されることには心底腹を立てているあたりいまだ「ロールバック隊としてフィロス星を救うこと」には強い使命を帯びているようにも見えるんやが、すると「どうしてゲンはそんなにセイヤを倒したいのか」これが今章ひとつ注目ポイントになってきそうですな。

ダイゴの「新鮮なコア」がどこぞに転送され、人影が明滅しやがてバーチャル空間まで消え去るとそこは「無人の病床」となり、怪しげな浮遊島は黄昏の光と共に朽ちながらも闇に堕ちることを拒むように雲の上を漂っていた、らしいです。

39号禁猟区

まずは心底安堵したんだがイズミは生きていたのだねぇ。涙
秘話「世を過ぎゆく」にて「セイヤ大好きツンデレくん」として初登場した彼と最後に一戦交えたセイヤはどう読んでも隙を見てその場から逃げたとしか思えなかったのに、1部8章ハンチングが変なこと聞いて来るからわたし「あのときセイヤが殺っちゃったのか」って当時とんでもないことを口走ってしまってたのだけどw

とってもあっさり語られているが彼女も以前イズミとはどこかのタイミングで一度会ったことがあるのだね。何やらEVERの機密資料をどっさり持ち逃げして潜伏生活を送っていたらしいイズミは程なくして記憶障害を患ったような状態で発見され、とある療養施設に入院し今はキノアがどこぞの小屋で匿ってやってるのだとか。
彼女と初めて対面したイズミはセイヤとキノアの背後に隠れ「精神に問題を抱えていそうな鋭い視線」で彼女を見つめながら「アンタのことを知っている」なんて唐突に打ち明けてくる「奇妙な青年」だったと言うけども、なるほどイズミはカタカナでアンタ呼びなのね。アンタのことは思い出せても持ち出した大量の機密情報とやらは「まだ戻らない記憶の一部」に眠っている状態なのかな?

臨空市ではここ1ヶ月「臨空Onlineの貫通バグ」やら「次元壁の破裂」やら「時空が裂けた」なんて異象の通報が相次ぎ深空ハンターやEvol特殊部隊員は多忙を極めているものの、そのほとんどがワンダラー出現確率1%以下という肩透かしに終わるような空振り任務であり、とは言え磁場異常の影響が疑われる以上「本当の危険を見落とすわけにはいかない」として霊空では警戒強化のため緊急作戦会議なるものが設けられたりするのだが、普段そんな場に姿を見せないはずのセイヤがこそこそと参加していることに気が付く彼女、近日の異象に「何か心当たりがあるのではないか」と直感し彼を問い詰めてみることにする。

何を尋ねられても「誠実な目」や「不服そうな表情」でのらりくらりはぐらかそうとするセイヤは痺れを切らせた彼女が「それならキノアに聞きに行く」からと立ち去ろうとすれば慌てて呼び止めてあれこれ話し始めるが、なんだ結構使えそうじゃないかこの手口。セイヤの隠し事を暴きたくばキノアのとこに行っちゃうぞとほのめかすのが手っ取り早いのだな? まあやり過ぎたらいじけてしまいそうだけどw

セイヤが言うには磁場領域の異常の多くは恐らく「引力錨」によるもので、さらにかつてゲンと共にロールバック隊を離れて以来ずっと消息を絶っていたという複数のロールバッカーたちが密かにその周囲に集まり始めていることから「どこかにゲンが潜んでいる可能性が高い」と踏んでいるらしい。
現時点「引力錨」は本来フィロス由来の元はロールバッカーたちの技術、ただし裏切者の持ち出しにより今はEVERにも漏洩している技術、って理解でいるんだけどあってる?←
ついでにガイアの研究に詳しいゲンと接触できれば彼女がセイヤに解析を頼んでる「ガイアのキー」なるものの内部にある未知の物質を取り出して調べられるかも知れないとも言うんやが、これって5部2章レイに調査をお願いしていた「極地科学研究」と関連がありそうなあの「生体認証キー」とはまた別のもの?

セイヤはゲンの居場所を突き止める有力な手掛かりとして当時「ゲンと共にロールバック隊を離れた」うえに「一緒にEVERに加わった」のだというイズミの元を訪ねるも彼は「何かを思い出した」のか己の誇りたる「追光騎士団の制服」を着てすでにどこかへ姿を消した後だったと連絡を寄越してくるのだが、ちょうど彼女も「水面で2つの泡が続けざまに弾けるような不審な波動の重なり」を追って「39号禁猟区」に行き着いたことを彼にチャットで報告したところであり、さらにタイミングよく波動の根源と思われる地点に潜り込んでいく「騎士服を着た人影」が現れたため、彼女はこれが「ゲンの元へ向かうイズミ」であると確信し後を追ってみることにする。

39号禁猟区はかつて光夏区の一部として川沿いに高層マンションが立ち並び「陥落しない場所」とまで謳われていたエリアであるが、災変によってまるで怪物の巣へと通じる裂け目が開かれたかのように連なる高層群の影からワンダラーが次と湧き出す荒れ地と化し、その後どういうわけか区域全体のエネルギーが急激に低下して現在は長期的な安定状態に落ち着いているものの、あまりに荒れ過ぎたためか「再建は難しい」と判断される地区なのだとか。こう聞くと今は「禁猟区」というより「瓦礫地帯」だとか「建物倒壊の恐れがある立入危険区域」なのだろう雰囲気。

彼女はセイヤに正確な位置情報を共有すると身を低くして慎重に前進、するとある地点で忽然と身体が重くなり「見えない膜を突き抜けた」かのような感覚がして、視界はふっと柔らかな光に包まれる。

その先はこれまでに対処した単なる磁場の重なりとは比べ物にならない「本当に時空を超え別世界に入り込んでしまった」のかと思えるほど精巧でリアルな異空間となっており、とは言え磁場は安定せず目の前の「1本の剣のように見える巨大なモニュメント」は輪郭が曖昧で上下がぼやけていると言うんだが、わーんたとえごく一部でもついに彼女がこの碑を目にしているのかと思うとそれだけで泣けてきてしまうよ。涙

イズミ

と思ったけど、癖の強い人がひとりそこへ立ちはだかり感傷には浸らせまいと全力で笑わせにくるので正直あまりしんみりできなかったな←

いやはやこれがイズミなのか。騎士服と一緒に「真っ青なスニーカー」を持ち出していると聞いて若干予感してしまったところであるが、彼は「嫌なやつ」になり兼ねない要素を暴力ではなく愛嬌でアピールしてくるタイプのキャラクターだったのね。これまでに明かされてきたごく僅かなイズミの断片からわたしはもっと過激で常に一触即発の臨戦態勢にある攻撃性の高い狂犬のような男を想像していたし、なんなら外見もセイヤとは瓜二つなのだろうくらいに思っていたよ。

追光騎士団第五分隊隊長、王宮議事会上席議員、最後の王族の一人を名乗る傲慢さを帯びた声と表情は自信の表れと言うよりもはや習慣に近いもののようであり、血統や格式を思わせる立ち姿は凛しく凄みさえ感じられると言うが、どうも堪え性がなく感情が先に立ち白熱するほどその威厳がより滑稽さを際立たせてしてしまうらしい。高潔さと可笑しさの絶妙な均衡を形容する「怒れる優雅なガチョウ」とは実に見事な比喩である。

何やら運命的な巡り合わせにより「王土の召喚に応じてここへ来たアンタ」とついに相まみえたのだという壮大なシナリオが脳内で作り上げられてしまっているらしい様子のイズミは、女神の聖剣碑の見届けのもと彼女に「名誉の決闘」を申し込むと拒む余地を与えず強引に攻撃を開始してくるけども、いざ真正面から対峙してみるとその目は「怒りを全く感じさせない」と言うのでこれは単に今どちらに権威があるか剣で決着をつけようという彼らの習わしであり敵意に基づくものではないことの示唆なのかな?

受剣式によって己のものとしたのだろう「光の短剣」とさらに10m半径の制限こそあるものの「瞬間移動」を操る戦闘スタイルはまさに「セイヤと同じ」見慣れたものであるはずだと冷静に分析を重ねながら応戦するも次第に追い詰められてしまう彼女、するとそこへ現れたセイヤが「剣を持たない相手に剣を振るうとは騎士の礼儀に反する」として代わりに受けて立ち、結果一太刀入れられたイズミが「決闘に賭けた全ての名誉」を彼女に譲ることになるのだけど、ここは一方的に叩き伏せられるわけでなく彼女の目には何が起きているのか追えない速さで光が飛び交い剣の交わる音だけが長らく響いていたそうなので、無論イズミがセイヤほど強力でないものの光のEvolverとして剣士としてかなりの手練れであることを強調するための描写だったのか、あるいは彼の高慢さが決して「卑怯」を意味するものではなく「選択の結果を引き受ける覚悟」を前提としたものであること、一見「嫌なやつ」であっても「信用できないやつ」ではないことを訴える場面だったのかなと思うなど。

どうやら「ゲンはここには居ない」のだろうことを察したふたりはひとまずその不安定な磁場の中からイズミを連れ帰ることにするのだが、抜け出すにはこの異空間を生成している引力錨を見付け出し破壊する必要があるらしい。
思い返せば星の泊まる場所まるでウルル星を思わせるあの異象空間は丘の上に咲くスターチスが「エネルギー源」になっていてそれを取り除けば磁場ごと消滅するって仕組みだったけど、この辺全部同じ理屈なのかな?
あのスターチスや今ストいろんな空振り任務はどれも周辺に飛び火して連鎖的に起こる自然現象みたいなもので、実は中心地に存在する「引力錨」だとかそれこそゲンの「RFチップ」とか「RMFMA」のような「人工的な発生源」の影響が及んでたって話だったのかも。

引力錨を探し出す作業は本来なら面倒だが彼女のEvolなら「空間のエネルギーが収束する場所」を簡単に突き止めて破壊することができると言い、今回は目的の引力錨が「さほど強くはない」とのことで幸いこの方法で事足りたようであるが、安易に彼女を頼って消耗させたくないのかセイヤは「壊すだけなら俺にもできる」と一度だけ口を挟むのだよね。
するとイズミは確かにセイヤなら「首の制御装置がなければ一気にEvolを放って空間そのものを吹き飛ばすことができる」だろうがそれをすればあわや「死ぬことになる」なんて言い返すのだけど、なるほどそれなら一匹狼の船出あの磁場からの脱出はやはり相当危険な策だったのだな? こちとら強過ぎる顔面と「あんたが思うほど深刻なことじゃない」なんて言葉にすっかり騙されてしまったわ(しろめ

そうして3人が立ち去った後、禁猟区には恐らく近日臨空に戻って来たという「ゲンと共にロールバック隊を離れて以来ずっと消息を絶っていたロールバッカーたち」の一部なのだろう「フードをかぶった3つの影」が現れて、何やら「暴走すると怖いものなしであるイズミのせいでアンカーポイントがなくなってしまったため今は中に入ることができない」などと密談するような一幕も描かれる。これアンカーポイント=引力錨の理解でいいのかな?

彼らの意見は一様ではないが概ねの認識として、まずはゲンの計画がロールバック隊の初心には背いていないことが分かった、このまま待つことがその結果をもたらしそう、とは言え「セイヤ」や「キノア」や「陛下」にまで危害を加えるかも知れない「EVERの清掃人との連携」については「そこまでする必要はない」はずであり、これに関してはゲンが「導き手として失格」であるとも言える、しかしだからと言って「今さら迷うわけにはいかない」と感じる者と、今になって躊躇する者がそれぞれの意向を交錯させている、といった印象。

星の移植

Philoへと連れ帰られたイズミは彼女に言わせれば「もう私たちの仲間みたいなもの」のようであるが、「いつまたオレたちを裏切るか分からない」と断じ椅子に縛り付けようと組み掛かるキノアとは早速揉み合いになり、さらに花のバケツが蹴り倒されたことで怒りが沸点に達したキノアが「殴って気絶させていいか」なんぞ言い出したことでもはや事情を聞き出すどころではない軽口の裏には火花が散る悪態交じりのピリついたムードである。

キノアが相手だとこうしてすぐ口論になる、元よりセイヤには協力したくない、そんなイズミから速やかに情報を引き出すなら全てのロールバッカーにとって特別な存在である「あんたが聞くしかない」のだとセイヤに促された彼女がしぶしぶ場を収め話を進めていくと、普段小屋に匿われているイズミは月に一度の『月刊臨空』なる情報誌で今日初めて臨空市の異常事件の詳細を知り、かつてゲンが選定したいくつかの「磁場の重なりが存在する空間」とやらがついに「動き始めているのではないか」と思い至ったため、そのうちのひとつである39号禁猟区へは「近かったからついでに様子を見に行ってみた」ってことらしい。

実は彼らのフィロスの窮地を解決するためのロジックはロールバックの途中で別パターンがいくつもシミュレートされており、ただしあくまで理論上の想定にとどまり再現性は認められないとしてどれも却下されてきたのだと言うが、イズミの見立てによればゲンはどうもそのうちのひとつである「星の移植」なるモデルを実現する技術を手に入れてこれを試そうとしているのではないか、という結論なのだそう。
てことは、ロールバック発足からゲンはすでに「セイヤとは違う別のやり方」の提案者でありこれが採用されなかったことにはずっと釈然としない思いを拭い切れずにいたって背景なのかな?
とは言えあの空間はイズミが見ても星は完全に移植されているわけではない、見た目は確かにそのものだが実際は星から届く光が長い時を経て観測されるように「何年も前の姿」が「投影」されているだけの状態であると。

これを受けたセイヤは39号禁猟区の他にゲンが選んだ場所を聞き出そうとするもイズミは頑として語らず、理由は過去EVERがセイヤを捕らえた際の「制御装置の改造」に関わっていたというゲンがこうして動き出したということは「制御装置専用の何か」を開発している可能性が高いこと、恐らくもう誰に対しても容赦はしないつもりなのだろうことから「セイヤが挑むには勝算が低い」ためだと言うけども、これ要するに「セイヤが行くには危険過ぎるから自分が行きたい」「だから何も教えてやらない」と言ってるんだよな? しかも「騎士服」という不退転の決意を携えて挑む心積もりだったってこと。

アンタらに捕まらなければ俺がゲンの企みを暴いていたはずなのにこうなったら自分たちで探すんだな、とか、さもなくば地球が穴だらけの無残な姿になるのを見届けろ、なんてひねくれた物言いをしながらも「内心は焦りに満ちているように見える」と言うのでむしろ今時点この中の誰よりも差し迫った問題の深刻さを強く自覚しているのがイズミと見えるのだが、ならばこういがみ合うのではなく互いに歩み寄り分かり合えたらとても心強いのにとややもどかしくも感じてしまうな。

ただ、ゲンの「制御装置をどうこうした過去」や「無敵の人と化している現状」を改めて聞かされた彼女が「仮にゲンと会えたところで果たして説得に応じてくれるのか」懸念していると何のことはない「殴って気絶させればいい」のだとセイヤは言うのよね。しかも「それはロールバック隊に受け継がれてきた由緒ある伝統なのか」と問われれば「褒められた」みたいにテレテレしていると。
思い返せば星の来処で語られたこれが「個人の選択」を尊重するセイヤの理想とするロールバック隊の在り方なのかも知れないね。歩み寄りや説得はともすれば「相手に選択を預ける」ことにもなり得るもんな。

制御装置

イズミをキノアに任せてPhiloを後にしたふたりは夜道を散歩するように帰路を辿りながら今後の意向について話し合う。彼女はもちろんゲンに事を発展させる時間を与えるわけにはいかず一刻も早く見付け出して収めにかかるべきだと分かっているし、このまま異象が増え続ければあちこちで「私のEvolとエーテルコアの力」が必要となり「倒れてしまう」かも知れないとも思うけど、セイヤが「改めてイズミに残りの場所を聞き出しひとりでゲンのところへ行くつもり」であるならば賛成はできないと主張、これに対しセイヤは「あんたを倒れさせないため」でもありながら万一「星の移植」が強行されてしまえばこうして夜道で楽しめる屋台も大好きな夜市も日の賑わいも全て失われてしまう、この世界がそうなることもそんな形で再現されたフィロスも決してあってはならないと静かな決意を示し、まずは敵地を探り無事に戻れる人間が先陣を切る必要がある、総合的に見れば「自分が適任だ」とまるで「自分は誰よりも髪が多い」といった話でもしているかのように淡とした口調で言ってのける。

ただし敵地から「無事に戻る」ことができるのは「首の制御装置がなければ」の話であり、どうやら彼がまずはそちらの打開を図っているのだろうことを察した彼女はその動向を否定するでも止めるでもなくただ「パートナーと進退を共にする」ことを決意、制御装置を外すなら全身麻酔手術のように「身内や友人が付き添うのが当たり前」であり磁場を突破するなら「私の協力があった方がいい」と説得されたセイヤは何やらスマホを確認すると先んじて「EVERが俺の制御装置を改造した時の情報を持っている」のだと言う蟻の巣の連絡役「ジン」のもとを彼女と訪ねてみることにするのだけど、なんだこいつ人生を歌劇だと勘違いしてるのか深夜ビジネス街のビル高層階で「ナイチンゲールは蟻よりも情報を探るのに適しているようだ」なんてまるでスポットライトを浴びているかのごとく独り言を朗唱しているぞ(引

ふたりがガラス戸から侵入し、あれこれ手荒に問い立てられながらもジンは引き続き「おとぎ話」を演じ続けたいらしく「私と蟻の巣の関係は別れたカップルよりも親密じゃない」し「ガイアバイオテクノロジーはもはや紙でできた城ではない」のだから今開示できる情報はこれだけだと最終的にはとある機密データを出力して見せてくれるけど、つまり裏社会ではパシリ要員だしデジタル化も進んでて何かと手元には残りにくいって話? 全てのセリフにロマンチックな比喩を挟まなければ息ができない呪いにかかっているのだな。なんでふたりはこれ笑わずにいれるんだ…

あまり重要ではないかも知れんが念のため、ジンがビジネスとして「今は手が出せない」と言う「博生製薬」なる薬品メーカーが恐らくは1部7章暗点が殺人事件として痕跡を残した被害者男性の勤め先であるEVERの子会社なのだろうね。だからどうという見解は一切ないけどもw

確認したデータからは新たな情報がふたつ得られたと言い、ひとつはEVERが過去に一度セイヤを捕らえた目的とはそもそも彼の「Evol遺伝子を抽出するため」であり、ところがこれを保護するように働く首の制御装置が妨げになることに気が付いて、その場の応急処置的に取り敢えずの改造をゲンに命じていたらしいこと。
すると光と共に「装置に改造を加えたこと」を示す資料がうっかり流出しセイヤの目に入ってしまうなんて「隠密を得意とするEVERらしくない」なんて言ってたあれは遺伝子抽出という本来の目的をカモフラージュするための工作だったんだな。
頸部の拡大写真に「フリンジの付いた見慣れた銀の耳飾り」が映り込んでいたのも彼が同じ衣装を着ていた晴空広場襲撃事件のものではなく本当に月影ハンターをしていた2034年に事は起こり、5部2章ガイア跡地に残されていたあの「遺伝子抽出比較センター」にて「未来生命:ロールバッカー」としてあれこれされていたのでしょう。
同じく「古代海洋生命:リモリア文明」もちょうど2034年に「あのリモリアの事件」が起こっているあたり、恐らく「高次元生命:神言者」も同年同時期に捕えられ彼らと同じことをされてるんじゃないかな。

そしてもうひとつはゲンが改造に際して最後に装置の制御機能を強化していたらしいこと。これについては「セイヤの使えるEvolをさらに少なくする」ための策であり、聞く限りどうもゲンの独断で施されたもののようなんで、恐らく水面下で進めていた「星の移植」を「セイヤが異象空間を吹き飛ばしてしまうこと」により阻止されるだろう状況を見越しての措置だったんじゃないかと思われる。
フィロスではEvolverのEvolエネルギーとは生命エネルギーと不可分であり、その消費は命を削ることに等しいため、制御装置も本来はセイヤを守る目的で彼の家族によって用意されたものなのだと言うが、この種のハイテク装置を解析するのはセイヤにとっては難しく、一方でゲンにとっては専門分野になるのだそう。

この辺についてはぶっちゃけそもそも来たる夜明けにてすでにそうとしか思えないような描かれ方をしてたので当時は「彼のEvolが目覚めたとき彼を守るために亡き王妃が授けてくれたものだったりするのだろう」なんて妄想を垂れ流し、さらに光と共に「装置の制御値の上限を引き上げること」についてはどうやら危ないことであり「セイヤの命が脅かされることをいとわないEVERの仕業なのだろう」ことも理解はしていたんやが、一匹狼の船出磁場から抜け出すのに「これがあるためにセイヤと共鳴し切れない」なんて彼女が言い出すもんだから、じゃあ元より良くないものだったのか? と混乱し始めていたところだったのだよね(アホ
間に「ゲンが制限を強化していた」工程がひとつ補足されたことでようやく全てが繋がりましたな。するとこれに関しては「元に戻してもらう」ことが目指すところになるのかな?

制御装置を外すことについてイズミやキノアが「それをすれば死ぬことになる」なんて言うのは「この地球で俺たちは時空がズレた存在だから消耗したエネルギーを再生することができない」ためであると知らされた彼女は「絶対外しちゃダメ」「外すことは諦めよう」と何度も念を押し、セイヤもまた「そもそもできない」「方法がない」と何度も繰り返すのだけど、なんだろうこんなに言われると逆に不安になってくるからあんまり強調しないで欲しいなw
装置が外せない以上「敵地を探り無事に戻れる人間が先陣を切る」ことも難しいだろうことから「明日目が覚めたらまた別の方法を探そう」なんてセイヤは言ってくれてるが、信じていいんだよな?←

もうひとつの物語?

脱線してしまう上に少しだけ過去記事の繰り返しになってしまうけど、前回セイヤの伝説で彼の誕生年がざっくりと明かされましたよね。エピローグ「春 王都の草地」にて、セイヤはフィロスで「何千何万」の日が過ぎ去った頃に王都で初めて剣を握り、さらにそれが自分の背丈よりも長いほど幼い少年だったと描写されている。

するとセイヤは本来「フィロス星が誕生して214年目」である学園時代に青年の姿でそこに生きている人ではないはずなので、彼女とは流星の降る夜クラスメイトとして初めて出会ったわけでなく、聖騎士学校にて兄妹弟子として「再会」することになるふたりがそれよりも前のどこかのタイミングで本当の「初めまして」を果たしていたのだろうことが伺える。
ぶっちゃけここまではただ各スト読んだままを順番に並べ直しただけであるが、これにわたしの妄想を少し加えるとセイヤは以下のような時系列を経て地球へやって来たのではないか? という見解になる。

詳しくはこちらに散書き散らかしてしまったため割愛させていただくが、図の「分岐点」とは正確には伝説「夏 王都の郊外」にて愉快な仲間たちと共に「近くの星系へ修学旅行」だなんて口実で恐らくロールバックⅠ号「テスト航行」のようなことをし始めたのだろうセイヤが師匠にお叱りを受けながら一瞬だけ「全ての時が止まった」ような気がして思わず周囲を見渡すあの地点を指していて、ここを起点にピンク色の線や水色の線に分岐している世界はそれぞれ重なり合う別の観測空間となるため「本来なら横断することができない」という理解である。
これで言うと⑩に位置する本編彼女の過去世には「クラスメイトとしてセイヤと出会い死を迎え宇宙ひもと共鳴して地球へやって来る」という人生しか存在しないはずであり、白い線の世界軸上にある「追光騎士」や「陛下」だった頃の記憶は言わば「彼女の魂には刻まれていない」ことになる。

正直以前は彼女のエーテルコアが持つ引力のような働きが宇宙に散布する全ての自分の意識を呼び寄せているために彼女の中にはあらゆる世界における記憶の断片のようなものが存在するのだろうと解釈していた時期もあったけど、前回シンの伝説を読んで改めて「記憶」というのは「魂に刻まれている」という設定で、少なくとも現段階では「彼女が思い出せること」は全て「その魂をもって経験してきたこと」に限られているのではないか? という気がし始めているのよね(ブレブレ

ところが今スト彼女には「出会ったばかりであるはずのイズミをなぜか上手く扱えることに心当たりはないか」と尋ねられる一幕がある。あるいは1部3章思えば「ロールバッカー」のものであるはずの引力錨については「見覚えがないか」と聞かれたりもする。セイヤは本編彼女の魂には少なくとも「追光騎士」だった頃の記憶が刻まれているものと確信しているようである。
仮に彼女の記憶の断片が「宇宙から得る」のではなく「魂に刻まれている」ものならば、そして本編彼女が「学園での記憶」だけでなく今後本当に「聖騎士学校での記憶」をも思い出すことができるなら、まずは宇宙ひもと共鳴して地球へやって来てしまったのだろう「クラスメイトの彼女」の魂が「追光騎士であり陛下だった彼女」のいわゆる「来世」でないと辻褄が合わない。

となると、図の⑧に至る「前」に当たる位置に「追光騎士であり陛下だった彼女」と「クラスメイトの彼女」をそれこそ「宇宙ひもとの共鳴」で繋ぐような、今はまだ明かされていないもうひとつの物語が存在するのかな? って今回ちょっと思っちゃったんだよね。

と言うか、そもそも彼女が⑦の灰城から④の分岐点に戻ってきてからの新しい物語が指間の流星とは大きく異なるはずなのである。
セイヤは彼女に初めてもらったあの星型のチャームを「取り外し」新たにもらった「騎士の徽章」を代わりに身に付けてフィロスを発ったはずなのに、ロールバッカーとしてクラスメイトの彼女と再会した彼の木剣の柄頭には逆にそれだけが見当たらない。
これって「今度こそ彼と同じ方向を向いて道を違えない」と王妃に誓いを立て分岐点に戻った彼女がかつて「彼と道を分かつ覚悟」としてセイヤに託したあの騎士の徽章を今回は託すことなく手元に残したままだから、なのだよね?

今章セイヤが彼女に思い出して欲しいのも、たとえば「全てのロールバッカーにとって特別な存在」としてまるで彼らを取りまとめるようなポジションを任されていたのかのような、あるいは引力錨の設計図を見せてもらったりイズミを手の平で転がしたりしながらロールバック隊とはとても親密に交流していたかのような、少なくともロールバック計画の「本当の目的」さえ教えてもらえなかったあの寂寞としたフィロス女王とはだいぶ乖離のある彼女像であると感じる。
セイヤもキノアもイズミもゲンもわたしの知る「指間の流星」ではなく「分岐点に立ち戻った彼女が新たに始めたもうひとつの指間の流星」からこの地球に至っているし、そちらの物語のラストシーンはまだどこにも描かれていないのだ。

突拍子もないこと言ってる自覚はあるんやが、もしかすると「もうひとつの指間の流星」における彼女はロールバック「Ⅰ号」の方に「同乗していた」のではないかと思うなど。そして何かトラブルがあって例のごとく宇宙ひもと共鳴し「誕生して214年目のフィロス星」へ転生してしまった、とか。クラスメイトの彼女はそういう経緯があって「コア介入症」だったのかも知れない?

ずっと引っかかっていることがあるのだけど、流星の降る夜セイヤは最後「何度でも」あんたを見付けるのだと独り言つのよね。これって聞こえようによってはその決意がまるで「二度目」のものであるかのような。
フィロスが生まれて「214年」という数字にも何か意味があるのではないかと長らく考えてきたけども、思えばロールバック「Ⅱ号」の方も何らかのトラブルで目的の座標とは「200年」離れた地球に不時着しているし、実はどちらも「フィロス暦元年」を目指していたのかなって思ったりもする。
つまり地球はEVERが何もしなければ本当は「2034年」に大陸プレートが崩壊し星としての寿命を迎える見通しで、セイヤは「目的とは200年離れた場所に不時着する」ことも「200年かけて彼女を見付け出す」こともさらに「14年後に再会する」ということも全部今回が二度目だったりするのかなって。

であれば、一度目の決意こそがセイヤにとっては最初で最後のつもりであるもっとも固いものだったんじゃないかとも思う。星の泊まる場所「俺はこの宇宙である人と決して切り離せない印を刻んだ」のだと言う「宇宙と共にある誓い」なるものがこれに当たるのだとすれば、そもそも最初のトラブルが彼の中では決してあってはならないことで、ましてや紆余曲折を経てようやく見付け出したクラスメイトの彼女を「もう一度死なせてしまう」なんてことは絶望や自己喪失と同義だったのではなかろうか。
一匹狼の船出セイヤはあの「星降の森」を必要以上に恐れ、個人的には「そんなに?」と感じられるほど取り乱していたように見えたけど、いわば「三度目の正直」を果たせなかった、追光騎士の彼女もクラスメイトの彼女もついにはハンターの彼女も死なせてしまった、という底が抜けるほどの挫折感だったのかも知れないと思えばあんなに狼狽えていたことにも合点がいくような気がする。

まあ最初から最後まで全部妄想なんだけどね…
つまらん訳分からん話ぐだぐだすんません、完全自分用備忘録でした(土下座

新型のコア武器

翌日「いつも通りの平日の朝」を迎えた臨空市では街路を行き交う女性がふたり「出勤前に花を買って行こう」と角を曲がりPhiloへ立ち寄るも店は臨時休業となっており、作業台に放置された「半分ほどラッピングの出来上がった花束」からは店主が慌ただしく店を後にした様子が垣間見え「こういう都会の繁華街で花屋をしてる若者は実に気まぐれで羨ましい」「思い立ったらすぐ旅行に出てしまうようなタイプなのだろう」などと噂話を始めるが、どういうわけかいつもこんな目にばかり遭っているような気がするその噂の店主は何やら開店前の準備中「白手袋をした連中がいきなり花屋に突っ込んできた」ため仕方なくイズミを助手席に乗せた軽トラックで包囲を突破し執拗な追撃を振り切ろうと朝から街を爆走中らしい。

途中で合流しトラックの「荷台」に乗せてもらったセイヤと彼女はその武装集団が「EVERの汚れ仕事を専門にやってる清掃人」であり「裏サイトで見たことがある」と言う「新型のコア武器」なるものを所持していることや「仮面人間どもの危険な武器」とやらも忍ばせているらしいことを聞かされるのだけど、これ後者は隣り合わせの生存「ロウハが持ち込んだのだろう」と解釈していた5部1章「対シン用に開発された反物質武器」と同じもの?

奇襲は恐らくこちらが「星の移植」を阻止すべく動き始めるだろうことを読まれて打たれた先手であり、集団の中には「ゲンの計画を支持するロールバッカーたち」も紛れているだろうとのことで、彼女は「どうして元は仲間だったはずのロールバッカーが対立しこうしてバラバラになってしまうのか」気を滅入らせるのだけど、セイヤはそもそもロールバック隊そのものが「フィロスに対立する者たち」で構成されており故郷には「帰還を願う人」さえ居ないが「追い込まれて仕方なく」ではなく「自らの選択」でそれができる強者の集まりなのだと語り、何度も挑戦を繰り返した結果どれだけ迷いや失望が積み重ねられても全員がいまだ諦めることなくそれを貫けることも、互いに反発しても互いを軽んじることはないということも自分はよく知っている、だから対立を「恐れなくていい」し衝突こそすれど「彼らが卑劣過ぎる手段を使ってくることはない」はずだと助言する。
なるほどまさに騎士道の流儀と美学「意見が刃を交えるとき彼らは正面から剣を抜き相手の背中を狙うことはない」と言うことか(意味不

彼女は「それがふたりのリラックス方法」なのだとセイヤが言うキノアとイズミの口論を聞きながら「確かに少しリラックスできた」と徐に気を持ち直し最後は「もし私があなたの故郷にいたらきっとあなたたちの帰還を願ってる」なんて伝えてくれたりするけれど、わたしもこの場面キノアとイズミのやり取りがとても好きだなと思ったよ。
なんか全体的に大英帝国が舞台の知的コメディみたいじゃないか? 労働階級の男と貴族階級の男が「教養のない庶民」「生活力のないナルシスト」と互いに敵対的ながらも「英国人としての誇り」とか「真の教養とは何か」みたいなとこでは実は無自覚に気脈が通じ合っている的な。まあ90年代の西洋帝国友情ロマンはだいたいこんなんだがな。昔ウエンツ瑛士くんが舞台でやってた『天才執事ジーヴス』とかさ(誰が分かるねん

車体の強度が基準を満たしていれば「音速に近い超スピードで走行できる」という「コア強化素材」を主材料に作られた低真空の隧道「空中トンネル」なる通路に突入すれば追っ手を完全に振り切ることができるとの算段で爆走トラックは郊外の高速道路を駆け抜けるも、「星の移植」計画が進行しているためなのだろう「磁場の異常により内部環境が不安定」という理由で目当てのトンネルは通行止めとなっており、手前の検問所で足止めを喰らった一行は止む無く近くのサービスエリアで復旧を待つことにするのだけど、普段「磁場異常の影響による案件や任務」を専門に扱うハンターたる自分が「なぜこれを想定できなかったのか」と浮かない顔の彼女、するとセイヤが「だったら発案者のキノアにも追っ手を引き寄せたイズミにもあいつらをちゃんと見ていなかった俺にも重大な責任がある」はずだと声を掛けてきて、仲間と肩を並べて戦う中で全てを自分のせいだと背負い込むことは一緒に戦う仲間たちへの侮辱でもある、あんたがひとりで責任を感じていると知ったらイズミは俺に「見て見ぬフリか」と言いキノアには「臆病者」だと言って最後は胸を張って「自分も悪い」と言うだろう、なんて諭すように言い添える。
フィロスに対立する反逆者として戦う彼らは「自責」ではなくこれを共有する「信頼」で並び立っているのだね。セイヤはふたりを心から信頼しているのだなと思ったし、不覚にもイズミって実はかっこいいのかも知れないとちょっと思ってしまったよ←

ちなみにサービスエリアの大型スクリーンに流れていた「コア精錬をテーマにした職業系ドラマ」とはこれまた何かの暗示? 地球の原生エネルギーを「魔法」のような力でコアに転換するという謎演出を「ご都合主義すぎる展開」であり「頭空っぽの奴が見るドラマ」だとイズミは呆れているようだけど、あるいは現実もドラマのように「物質構造が違うエネルギーを互いに変換し合えるならコア派と回帰派が争う理由もなくなるのに」だなんて彼女がぽつり呟くもんだから、もしかして物語としてこの先「石油や石炭のような有限燃料をコアに転換する技術」とかが本当に研究開発されていくような展開なんじゃないかってちょっとよぎってしまったな…

弦端ワープトラック

結局トンネルの復旧を待たずして「起動状態のコアエネルギー武器をたくさん積んだトラック」に追い付かれ一行は進退窮まるが、全員が乱戦を覚悟して緊迫した表情を浮かべる中ひとり落ち着いた様子のキノアは「その前に懺悔しておきたいことがある」なんぞ切り出すと、実はこの軽トラックはあらゆる改造が施されまるで軍事要塞のように頑丈であるばかりか「ロールバック船」からこっそり外して集めたパーツを再利用してこさえた「小型ワープユニット」なるものを搭載する「弦端ワープトラック」なのだと打ち明けてくる。

機能は未完成であり「ワープ先がどこになるかは分からない」が誰も死なないことを成功と呼んでいいなら成功率は100%であると言い、追撃に応戦するかワープを試してみるか「アンタが決めてくれ」「そうだお前が決めてくれ」「あんたの心はもう決まってるんだろ」などとなぜか期待に満ちた眼差しを浴びながら選択を迫られる彼女、敵陣には強力な破壊兵器だけでなくこちらの手の内をよく知るロールバッカーたちや何より「セイヤの制御装置専用の何か」さえ準備されている可能性があることなどを考慮して、もちろんあまりに未知で踏み出しかねる思いではあるものの「豚肉を食べたことがなくとも豚が走るのは見たことがあるしワープもそんな感じだろう」などとあまりピンとこない喩えを用いて奮い立ち意を決するが、なんと今章そうして「弦端ワープトラック」となったPhilo生花配送車が「いざワープ」というところで終わってしまうのである(倒

とは言えこの感じだと次章バラバラになっていたロールバック隊はついにもう一度ひとつになるのかな? 無敵のチームに入れてもらえてもう怖いものなんかひとつもなくなってしまったし、もはや何が起こるのか楽しみで仕方がない。
先を読まずにはいられない幕切れではあるけども、次のタイトルも全話一気読みができるようなまとまった時間を確保してからじっくり楽しみたいと思います。なんだかんだ今回も読み終えるのに3時間近くかかってしまったわ(ぜぇはぁ

ちなみに今スト読了で「深空百科」に追記されたのはイズミの愛読誌『月刊臨空』だったんやが、わざわざ特筆すべきことなのか…? もっと他に忘れちゃならんような重要そうな造語がたくさん出てきたような気がする(もう忘れ始める人

Comment

    関連記事

    PageTop