6部2章 過去への回帰
まずは前回の記事にコメントくださった方へこの場を借りてお礼を言わせてください。心温まるメッセージと何よりこの情報弱者に得難いご示唆、お手数をおかけいただいたうえネタバレのご配慮をもってご親切にお知らせいただき本当に本当にありがとうございました。涙
なんと、イズミと主人公ちゃんの初めましてはセイヤのイベ限思念「押し寄せる熱」収録ストにてとっても詳しく描かれていたんだそうです(驚倒
実は前にも折り跡の記事を読んでくださりDMまでくださった女神様のような方に「語られなかったカイトとマヒルのやり取りはマヒルのイベ限思念に描写がある」ことを教えていただき驚愕に卒倒したことがあったのだけど、あの、えっもしかして「本編を追うのに月位思念は必読じゃない」とか言ってふんぞり返ってたわたし一生やらかしてる? (はい
未所持も未読もめちゃくちゃ大量にあって「霊空行動」みたいなのも全く手付かずなのできっと他にもいろんなことわたしだけが知らずに迷子のような記事を量産し世に放ってしまっているはずなのですが、それでもこうして読んでくださる方がいらっしゃるということが夢みたいな奇跡です。本当にありがとうございます。
だって深空界隈にはあらゆる分野における有識者様が深過ぎる専門知識やデータや知見を根拠に正しい結論を導く「本物の考察」がきっとたくさん溢れているはずで、ちょっと比べるに値しないあまりにも及ばない自分の読書感想文には常に恥ずかしさに悶死寸前なんですが、そんな中でも大変貴重なお時間を割いて敢えてこのような駄記事を選んで読んでくださる方というのはたぶん「考察としていかに的を射ているか」ではなくむしろ的外れであっても根拠や論理性がなくとも「わたしが何を感じたか」の部分に興味を持ち共感してくださったんじゃないかなって思えるのですよね。なぜなら本当に的外れで長い感想文でしかないからw
これっていちばん嬉しいことです。なんか、わたしって生きてていいんだって思えます(激重
これからも見落としあれこれや情弱ゆえの迷走は散見されるものと存じますが、なんだこいつなんにも知らないやんという目線で笑っていただけたら幸いでございます。
宇宙意識
冒頭セイヤが弦端ワープは「どのフロアに止まってドアが開くか分からないちょっと速いエレベーターに乗っているものと思えばいい」なんてあくび混じりに解説するので油断し切っていたけども、いざシステムを起動させ車体が震え始めると彼女は朦朧として感覚が崩れ出し「心と身体と魂が制御を失い意識が奔流となる」というまさに5部2章「深空エネルギー衝突カプセル」の中で体験したあの現象に見舞われ始めるのだよね(怯
しかも前回は視覚情報だったので何が何だかよく分からずとも辛うじて見たものをそのまま文字に起こすということができたけど、今回はわたしがもっとも苦手な「科学語彙」で構成された宇宙創世神話のようなものが投下されこうしてスケールで殴ってくるためぶっちゃけ何ひとつ理解し切れていない←
文学作品のひとつなら惑星の形成プロセスを胎児の成長過程に見立てた誕生詩のようであり、あるいはその逆のようでもある。感覚としては「お母さんのおなかの中からさあ出るぞ」って印象。前回は「誕生を待つ」地点でシンが引き戻してくれたけど、今回は幾億年かけてついに若い星の姿を手に入れ「今こそ目覚めの時だ」と直感してるらしい。
彼女はそのタイミングで「自分が誰なのか」をはっきりと認識し、以前「肉体が崩壊しかけたこと」によって至った宇宙意識的体験に今は「ワープによって陥っている」のだろうことも理解する。
早速妄想に走ってしまうが前章語ってしまった「分岐点に立ち戻った後のもうひとつの指間の流星」における「彼女はロールバックⅠ号に乗ってたんじゃないか説」が有り得るという前提で、本格的な星間ワープには満たない「最小単位」の移動技術であるらしい弦端ワープトラックで早速この状態なら彼女は「航行中にトラブルに見舞われた」どころか「出発しようとした時点でこうなった」可能性さえありそうな。
あらゆる時空がひとつの原点で交わり全ての存在が「私の意識の中」で広がっているような状態で時間は一度静止するも、ふとした閃きと共に「エネルギーを失った瀕死の星」が目に留まると何かが「繋がった」かのように再び動き出し、彼女はその星から見覚えのあるリング型の宇宙船「ロールバックⅡ号」が飛び立ち航進する様子を「宇宙」の画角を通してあまねく目撃することになるのだが、まるで生き生きとした無声劇であるかのように睦まやかなロールバック隊の騎士たちを眺めながら「自分もかつて彼らと同じ制服を着ていたことがあるような気がする」と感じたり「ほとんど会ったことのない人たちなのに妙に懐かしい」ような想いに駆られたりしている。
ちなみにここ「誰の様子を観察するか」選択できたりするんだが、しまったな今は「ゲン」のことがもっと知りたかったはずなのにわたし無意識で「キノア」をタップしちゃったよ「イズミとケンカしてるみたい」だなんてわざわざ見なくても分かるような情報を律儀に仕入れてしまったわ(悔
この先は多少個人的な解釈も織り交ぜられてしまうけど(やめて、船のいちばん奥の部屋にひとり離れているらしいセイヤがまるで「干渉しても気付かれることはないダークマター」のような「時空を超えて届く視線」を察知したかのように立ち上がり不意に窓際へと歩み寄って来て、舷窓に添えられた手に彼女が「触れたい」と感じると彼は仲間たちの賑わいに向けられていた目をこちらに向け「じっと見つめてくる」と言うのよね。ただし彼女はその瞳に映っているのが果たして自分なのか深空の星々なのか、そもそも自分がどんな形でそこに存在しているのかも分からないと。
すると彼女は突然「引き戻されるような感覚」に襲われて「現実の感覚」を取り戻し、自分が触れたものが宇宙船の観測窓ではなく緑に囲まれたPhiloのトラックのガラス窓であることにはたと気が付くのだけれど、流れ的に身体が物質世界の何かに触れることによって戻るのか、あるいは宇宙船の方にいるセイヤが彼女の意識もしくは視点がどこかの世界で本来の位置にないことを悟ってこれを促したとも取れる。
ところが彼女はどういうわけか「ロールバックⅡ号が向かう流れの果てを確かめなければ」という焦燥感に駆られ「視界の周縁を凝視する」ことでもう一度宇宙意識へと至り(すごい、ちょっとこの辺またあんまり絵が浮かんでないんでかなりふわっとした理解ではあるんやが、どうやら今度は「ひとつの砕けた星の姿となった地球」がその中心部を再び発光させ逆回転をしながら砕け飛ぶ地殻の欠片や光や塵や隕石を呑み込んでいるというとんでもびっくりな光景の只中へどうも「依然として深空の中を静かに航行するロールバックⅡ号」が接近しているところを静観しているらしい。
恐怖と不安に心臓を締め付けられるもそのうち全てが「意識の海」へと沈んでいき、同時に「目覚め」は遠ざかったとも書かれてる。
素直に読むなら間もなく「目覚め」るはずだった何かとはそれこそ長い抱卵と孵化の果て次は地球の大陸プレートがバラバラになることによって誕生するはずの「フィロス星」を指していそうやが、セイヤを主軸とした物語における彼女のエーテルコアは「生まれ変わるとき」に「フィロス星の前世」とも言える「地球と交換した魂の半分」みたいなイメージなのかな? (地球にも魂があるという思想
そして最後がとても核心っぽいんだが、「私」は馴染みある地球の上空から自分自身を「見た」、地球上の私は車内から虚空を見上げているようで、空にいる「私」は急速にその自分に向かって落ちていく、そのとき「私」が私の瞳に映ったものを確認するとそれはあの見覚えのある巨大な目玉だった、と言うのよね。つまり彼女はこれまで自分が観測してきたあの「巨大な目玉」が「自分自身の視点」だったと反転的に回収される体験をしたということ。ロールバックⅡ号のセイヤも舷窓から「巨大な目玉」として彼女を視認していたのかも?
前回「目玉に呑み込まれる」方の体験はなんとなく意識や魂が宇宙や時空を横断しているかのような印象だったんであるいは新プラトンの回帰(意識だった場合)やウパニシャッド哲学のサンサーラ(魂だった場合)にも近いもののように見えたけど、今回決定的に違うのは「見る」という機能そのものが反転することで両主体の同一性を彼女が理解したという点だよね。
少なくともこの場面においては目玉は彼女の二重存在や上位存在として稼働するものではなく彼女が見られている存在であると同時に「見るという構造」でもあることの象徴、彼女は「自分を空から見る」だとか「自分の認知を認知する」という幽体離脱やメタ認知のような「もう一人の自分」を体験したわけではなく、平たく言えば視点が地上の身体に統合されているか宇宙の目玉に統合されているか「モードの違い」を体験したのである。
昔うちの息子が夢中になってたアメリカのPCゲーム『UNDERTALE』がまさにこういう反転的な視点の合一をもっと抽象的に活用したようなRPGになっていて、要はゲームのプレイヤーがPCの中で操作しているアバター自身が「自分の視点とプレイヤーの視点を行き来できること」により「自分の意識がプレイヤーの意識と同一であること」を知っている、確か最終的には「セーブ」や「ロード」のような仕組みを用いてプレイヤーの方が強制的に剥離されアバターに主導権を奪われるような展開だった気もしたが、冒険の舞台となる世界そのものやそこに生きる者たちの運命の「決定権は誰にあるのか」そんなテーマにもちょっと通じるものがあるんじゃないかと感じてしまったよ。
もしかしてわたしがアプリ内のあちこちでスト読みを始めるたびに彼女はこうしてわたしと共鳴しわたしの視点を介して宇宙と時空を横断しそこへ来てくれてたって話なの? (いいえ
でも確かに思い返せば目玉は常にいいものでも悪いものでもなく裂空災変には干渉しているようで実は無関係かも知れない「ただ見ているだけのもの」だったような気がする。
となると、改めてプロビデンスの目も兼ねているのかも知れないという気持ちが蘇ってきてしまうなぁ。もうかれこれ一年以上前の話になるけども、実は過去に一度当時は半分冗談のつもりで「どのルートにおける彼女の記憶も意識も全部持ってるわたしたちプレイヤーこそが恋と深空という宇宙における神だ」なんて話をこの辺に綴ってしまったことがある。
宇宙を気まぐれな実験場のようなものとして扱い無感情に熱的死をもたらす創造神とやらが好きなときにサインインして風まかせにアンインストールさえし兼ねないこのわたしという設定だったらどうしよう。だとしたら高確率で「神とは何者か」って問いの答えは明かされることなく読み手に投げられて物語は完結するのだろうな。わーんどうかそんな結末でありませんように(拝
宇宙エネルギー波
ワープ先は思いがけず大破したロールバックⅡ号が乗り捨てられたままの「42号禁猟区」となっており、想定外の行き先へ不時着してしまうことに慣れっこであるキノアやイズミはトラックを降りるなりわいのわいのであるが、かつての宇宙船の出航から長い航進、そしてその航路の果てにある星域がなぜかノーリミット自爆フェーズに突入してしまった地球であることに気が付くも防ぎようがなく、最後に「セイヤの背後にある宇宙エネルギー波探査器が新たな信号を受信した様子」がちらり目に入ったところでついに彼らがどんな目に遭ってしまったのか分からない、そんな戦慄の長旅を疑似体験して戻って来たばかりの彼女は頬に涙跡を残したまま満身創痍である。
ワープの直前「あんたのEvolが制御を失い漏れ出した」からと今の今までずっと手を握ってくれていたらしいセイヤが「めまいや吐き気はあるか」「ああ俺だ」なんてまるで星降の森で空洞から救い出したあの妹弟子に掛けた同じ言葉で無事を確認するのにはとてもグッときてしまったし、離れた場所からおずおずとこちらを伺い「剣術の腕と同じくらいひどいお前の運転技術のせいだぞ」と小言を吐かずにはいられないイズミや言われて気まずそうに押し黙ってしまうキノアの隠し切れない不器用な心配には可愛さに身悶えてしまったよ←
EVERの追手は恐らくまだ空中トンネル付近を調査中であり夜明けまでは安心して休めるとのことでロールバックⅡ号「回復カプセル」を借りてEvolが安定するまで養生させてもらった彼女は、宇宙意識の中で見た「崩壊寸前の地球に接近し呑み込まれると思われた宇宙船」が果たして事実だったのか、とは言えこうしてロールバック隊は無事であり地球も何ともないところを見るとあるいは全て「見間違いだったのか」思い切ってセイヤに尋ねてみるのだけど、彼が言うには「本来のアンカーポイントに似てはいるが違う座標」を示す「暗号化の方式に覚えがある発信源のない宇宙エネルギー波」なるものを解析したことで「最後の瞬間に座標の変更を決定」したため着陸のタイミングには200年ほどのズレが生じてその結果が現在である、というのが事の真相らしい。
ここ「宇宙エネルギー波」が「座標を示している」こと自体「何を意味するのか分からなかった」がその後「いくつかの理由」から座標変更の決定を下した、なんて説明なのだけど、じゃあ「彼らはそれが座標を示していることの意味とやらを最終的に理解したのか」「変更先は示された座標だったのかまた別の座標だったのか」具体的な背景は何ひとつ語られてないと感じてしまうな。前にキノアが言ってた「ワープポイントにミスがあった」というのもそうして慌ただしく行き先を入力し直したためってことなのかな?
ただ、それは「私たちが2034年に受け取ったあの深空からの信号と同じものなのか」問われたセイヤは「どこか意味ありげ」に表情を和らげ「もしかしたらそうかも」なんて笑って言うんでどちらも「発信源」に関しては彼女の視点が「巨大な目玉」に統合されている間に彼女自身の発した声なき声が信号となって届いてくるものなのだろうとは思う。
深空信号はまるで「金砂の海」や「秘密の塔」でそれぞれのカレと離別したのちの彼女が何かを変える目的で「誰かに知らせたい」事柄のようであり、宇宙エネルギー波についてはセイヤにとって馴染みある暗号方式だと言うんであるいは「分岐点に立ち戻った後のもうひとつの指間の流星」における「追光騎士であり陛下だった彼女」が「誕生して214年目のフィロス星」へ至るまでに横断したどこかの時空で何か見たものを「セイヤに伝えたかった」危険信号だったんじゃないかって気がしなくもないけども、全体的に「地球の崩壊を食い止めようとしている」かのようにも見えてるし、そもそもEVERの解読が全部正しいのかも分からんし、どんな動機や経緯が背景にあるのかはまだまだ判然としませんな。
実体化
夜が明けると39号禁猟区には「天地を割るようにそびえ立つ一振りの巨大な剣の石碑」が出現し、その周辺はEvol特殊部隊により封鎖され調査が進められているというが、キノアがEVER対策に即席で準備した「追跡防止装置」なるものを身に付けたセイヤと彼女は「状況確認に来たハンター」として現場に潜入、聖剣碑は先日の幻影のような曖昧な姿ではなくまるで「優雅で厳かな女王」を思わせる確かな実体としてそこに存在していた。
彼女はそれを改めて間近で仰ぎ見たことによりかつてその場所で自分が追光騎士としてセイヤと剣の稽古をしていたような記憶や初めて彼にウルル星という選択を差し出され答えを求められたあの場面をぼんやりと思い出したようであり(ないてる、また傍らで敬意を表するように頭を垂れ剣身に手を当てるセイヤは「何かを静かに唱えているようにも何かの儀式を行っているようにも見える」のだと言うが、裾野に咲くスターチスは触れたそばから灰のようになって崩れ落ち聖剣碑には真新しい傷跡が見られることなどから察するにどうもそれらは今度こそ「実物」であり「無理やり移植されたことにより枯れ始めている」状態なのだそう。
彼女が前に感知したあの「不審な波動の重なり」が聖剣碑の背後から広範囲に及んでいると聞いてセイヤは「もうすぐアストライアーを見れるかも知れない」なんて言うんできっと地理的にそこが聖騎士学校ってことなのだろうね。
足元も禁猟区の入り口は元のアスファルトの瓦礫地帯なのに進むほど徐々に白い石板に変わっているようなので恐らくはその「重なった磁場の空間」の中から少しずつフィロスが実体化して地球を侵食し始めているようなイメージなのでしょう。
するとゲンは今まさにその奥の磁場空間の中で次はアストライアーの移植作業を進めているところなんじゃないか? って思うのだけど、セイヤが言うには手の内をさらすまいとして「余程慎重に身を隠しているはず」らしい。
スロヴィ
イズミに言わせれば「何に対してもいい顔しかできないお人好し」らしい臨空市内のどこかの町で町内会の雑務をしながら「よろずや事務所」なる便利屋を営むロールバック隊の元「物資管理」担当。
かつてアストライアーでは「飛虹寮」の寮長をしてたみたいやが、なんか猟星は「攻撃」で逐月は「援護」でってそれぞれに得意分野があったよね? 飛虹は何だっけ。頭脳? (たぶんちがう
事務所を訪ねたセイヤとこのスロヴィとのやり取りからようやくその全容が明らかとなった「ロールバック計画」とは、たとえば死に瀕した人の体からまだ動いている器官を必要とする人の体に移植するように「瀕死の星」から「星核」を持ち帰るプロジェクトだったのだそう。
とは言え目的の地点から200年離れた時代に不時着してしまったことにより当初のプランは破棄されて、代わりに「星にエーテルコアが凝縮される瞬間」を察知するため「適した磁場のポイント」53箇所に「引力錨」を設置して機が熟すのを待つという「第2プラン」が始動したものの、予想だにしなかった裂空災変が起こり今は止むを得ず全ての引力錨が緊急停止されている、とのこと。これエーテルコア=瀕死の星の星核の理解でいいのかな?
なるほど地球は「災変が起こらなければ2034年に崩壊するはずだった」わけではなく、実際にはそのあたりで先ずは前段階的に「瀕死の星」になる見込みなのだね。
あ、いや「彼らが最後に変更した座標」がどの地点を指していたのかは明言されてないけども、総合すると船はもともと2034年よりさらに後になって訪れる「崩壊して爆発するところ」を目指してしまっていたけども、宇宙エネルギー波を受信したことでそれよりも前にエーテルコアが凝縮される「瀕死状態」の地点に着陸することができる目算だった、それが2034年だったって話なのだろうと思う。
引力錨も正しくは星象の変化をお知らせしてくれるためのもので、ただし災変により緊急停止を余儀なくされ「エーテルコアが凝縮される瞬間」が読めなくなってしまった今、地球の状態が「どの段階にあるのか」も分からないし仮に見過ごして「崩壊」が始まってしまっても飛び立つ宇宙船がない、となれば何か新しい「第3プラン」を発足させなければならないと考え至る者がいて当然ではあるのだな。
ちょっと思ったんだけど、彼女の中で「27日目にピークに達し36日目から衰退を始め41日目に崩壊と爆発を迎えたのち直ぐに集合して再び成長へ転じる周期を繰り返す」このエネルギーの増減スパンを地球に当てはめて割合方程式みたいな計算をすれば「36日目」がエーテルコア完成「41日目」が爆発ってだいたいの座標が割り出せそうじゃないか? もしかしてイズミがEVERから持ち逃げしてきた資料とはそういう彼女のカラダの事情あれこれだったんじゃ(言い方
スロヴィは「計画の漏洩を防ぐため全員が自分の設置した場所以外把握していない」のだという「引力錨の全体地図」を何かEvolによる力なのだろう「精神封鎖領域」に格納し隠しておく役割を担っていたようで、セイヤは持参した臨空市の地図にそれを記してくれるだけでいいと協力を仰ぐけど、ロールバック隊には二度と関わらないと誓った今の自分のことはもう若かった頃の夢を追いかけることができない年老いた老人だと思って欲しいのだと言って始めは取り合ってもらえない。
ただしセイヤの見立てによればゲンがしているのはどうやら「エネルギー牽引装置」なるものに改造された引力錨とRMFMAの空間重複原理を用いた「俺たちがシミュレーションした星の移植」とはまた異なる方法だそうで、そうして切断され転移されたフィロスの断片は重なった磁場により確かに一定期間フィロスで有り得るが地球に降り立つ際に本来のエネルギーを失いバラバラな星の死骸のようになってしまう、とそこまで聞くとスロヴィは血相を変えてソファから飛び上がり、やはり彼らにとっては身の一部のように断ち得ぬものなのだろう「女神の聖剣碑の崩壊の始まり」という言葉には事態の深刻さとただならぬ危機感を覚えたもよう。
セイヤはスロヴィが隊を離れる際に残していった「飛虹の騎士の徽章」をポケットから取り出しテーブルの上に置くと「もう一度お前を俺の副隊長に誘いたい」と真っ直ぐに告げ、恐らく「よろずや事務所」が「12棟102号室のヨウジさん」から受けたばかりの探し物依頼なのだろう「昼に裏庭から逃げたホオジロを至急探して欲しい」と書かれた電話メモをちらり確認し「このホオジロが遠くまで行ってないことを願う」と言い添えてそこを後にするのだけど、なんかすっごくいいねこのくだり←
この小さな依頼が終わったらその大きな誘いに応えるかも知れない「もう若かった頃の夢を追いかけることができない日常」から「誇り高い騎士」に戻るのかも知れないそんなスロヴィの心模様とか、あるいは小さくて遠くへは行かないかも知れないが見失えば二度と戻らないかも知れないホオジロが「遠くまで行ってないことを願う」とは「戻る可能性」そのものに対する祈りのようでもあり、もちろんなるべく早く仕事を終えて欲しい「副隊長」を引き受けて欲しいけどかつての彼の選択である「よろずや事務所」も全うして欲しい「決断は本人に委ねたい」セイヤの広量さとか、とにかくいろんなものがぎゅっと詰まってる感じがとても好き(語る人
「人の心」
記憶を頼りに引力錨の設置ポイントを当たるべく翌朝トラックで通勤ラッシュの中を走る一行は昨日の別行動で互いに得た情報を共有、先に思い出し得る3箇所を回ってそれらを撤去してきたと言うキノアは「寮の前の凱旋通り」が顕現した現場に遭遇し、きっとかつては寮生たちで常に賑わっていたのだろうその道が「あんなに寂れて人っ子ひとりいない」状態だったことに寂寥を滲ませるが、セイヤはむしろ「人がいなくてよかった」と前置きし「禁猟区の聖剣碑やスターチスは確かに実物だったがすぐに枯れてしまった」現状やスロヴィとの会話の内容を簡単に伝え「もし次に磁場と共に切断され転移されてくるのが人だったら、」と言葉を詰まらせる。
これを聞いたキノアがすぐに「枯れたのは星のエネルギーが失われている証拠」であり「確かに星の移植には星のエネルギーが流失する段階がある」が本来であれば「新しい星のエネルギーが支えとなる」ため一瞬で枯れてしまうなんてことはないこと、ただし地球のエネルギーは「エーテルコアとして成熟し切っていない」ためフィロスが必要とするエネルギーを充分に供給できないことなど察しているあたり、実行者たるゲンは当然それらを全て承知の上で強行してるのだろうと思ってしまうのだが。
彼の計画を支持する他のロールバッカーたちに関してはかつてシミュレートこそしたが再現性がないと却下された星の移植プランを「本当にゲンが技術を手に入れて実現してくれた」ものと信じ込んでるのかもだけど、ゲンの方はむしろ「フィロス星も地球も全て道連れにした無理心中」を謀っているかのようにさえ見えるよね。
あるいはそうして何もかも失うことになっても最期にどうしても「聖剣碑のお膝元で果たしたい何か」があるのかな。スロヴィは事の詳細を知るまで「最初に現れたのが聖剣碑だったこと」から「ゲンは初心に背いていない」と考えていたみたいだし、コルクボードに飾られた「同じ制服を着て建てられたばかりのような輝きを放つ聖剣碑の前に整列する若者の集団」の写真にセイヤが何か想い馳せるようにそっと触れたりもしてたんで、もちろんゲンもそこでかつての仲間たちと共に「聖剣碑に」何らかの誓いを立てているのよね?
てか、思えば女神の聖剣碑って過去戦死した歴代の筆頭聖剣騎士たちの剣を鋳造して建てられたんじゃなかったか。戦死と言いながら「王室」の策定により多くの人が「星の餌」になっているのだろうし、もしかしてそこでセイヤを倒すことは「王の名」を背負って戦って死んでいった騎士たちの無念がついに晴らされることだと思っているのかな。
と言いつつ一匹狼の船出ゲンはとにかく「セイヤにとってもっとも怖い場所」で彼を再起不能にすることが目的で「聖剣碑」なんて発想そのものがなかったように見えたがな。恨み言も「自分が賭けた人生を踏みにじられたこと」ばかりでそんなに義に厚い男にも見えなかったし(真顔
ところがイズミはそうして車内が静まり返ると「それでも星を移植した場合の人類の生存率は53%だったはず」であり「セイヤが始めたロールバック実験の成功率より1%高い」なんぞ言い出して、セイヤに「これは実験ではなく賭けだ」と言い返されたことで熱くなりキノアとはバチバチの口論に発展してしまうのだが、なんだろうみんな「自分の選択」と「責任を負う覚悟」が鍛え上げられた人たちだからなのか誰の言い分も誤りでなく理路整然としてるのにとても感情が乗っていて、個人的にはあらゆる正しさの重さに打たれて息を詰めるような場面だったな…
自分の始めた実験が失敗を重ねるのは至極当然だが自分以外だったらそれは博打行為だと言うのか、セイヤが100回失敗して許されるなら他のやつが99回失敗したって許されるべきだ、お前は王位継承者だから特権を持っているのか、そんな風にまくし立ててくるイズミを始めは「権力のことしか考えないやつは権力しか見えてない」なんて受け流してたように見えたキノアだけど、「100万人を犠牲にして101万人を救えるなら」と詭弁めいた理屈が一線を越えてしまったか「人喰いフィロスとそれを守る王族がどうやって生まれたかついに分かった」などと珍しく言葉にも態度にも露骨に怒りを示し、高みから見れば100万人なんて足元に積もった塵だろうが「オレは地上に立っている」からその100万人が実験によって集計された帳簿上の「数字」ではなく呼べば振り向く「自分の名前がある」存在だと知っている、みたいなことをとても切実な声で叫ぶのだよね。
なんか涙出そうになっちゃったよ。この人は決して他の騎士たちのように騎士を騎士たらしめる流儀や名誉や誇りや象徴を揶揄されることにムキになったりしないのに、ただ名前を持つひとひらの命を想うとき初めて激情に駆られこんな風に牙を剥くのだね。
さりとてイズミの主張が必ずしも人の命を軽んじ人を駒として扱っている悪役の暴論かと言われればそうではなく、彼は決して「自分だけが安全圏から」「高みから」物申しているわけではないのよね。じゃあ「全ての命は平等だ」とスローガンを掲げながら全員でここで死ぬのかという問いは「その綺麗事を最後まで引き受ける覚悟はあるのか」という確認でもある。イズミは始めから誰の理想も否定してないし踏みにじりもしない、ただし「理想の代償を直視しろ」と言っている。
これってイズミ自身が「尊厳」よりも「生存」を選び得る自分から「逃げずに向き合える人」でなければ問えないし、両者の選択が共に「逃げずに向き合った結果」に違いないからこそ相手の覚悟がその帰結にまで及んでいないように感じられて口論になるのだなと思ったよ。
選ぶことそのものに残酷さが伴うという点ではいわゆる「トロッコ問題」にも近いものがあるのかな? ただし今回は線路の分岐レバーを引いて100万人を轢いてしまう代わりに101万人を救うのか、さもなくば本当にブレーキは効かないか第三の活路はないかと縋っている間に全員が死んでしまうその責任と覚悟を引き受けながら最後の一瞬まで試行錯誤をやめないのかという二択だね。
そして始めから後者を選んでここへ来たのが自分たちなのだから分岐レバーを引くか引かないかそんな話はそもそも選択肢になかったはずだとセイヤは言いたいのだろう。
ロールバック計画は「一部の人々を犠牲に他の人々を救う」という手段で存続するフィロスの在り方を拒絶することに始まり、だからこそ「他の星の星核」を得ることにも一切の犠牲を許さない、たとえ今まさに崩壊が始まり危険な状態に陥った星の残骸と共に宇宙の塵になる可能性さえあっても「その星が最期を迎える瞬間まで待つ」という選択に賛同できる者たちこそがロールバック隊である以上、この議題は論じ合う必要さえないとセイヤが口論を制しふたりは改まるけれど、彼女は思わず「それならロールバック計画の根幹そのものが犠牲ではないか」と口に出し、彼らの言う「終わりなき犠牲を終わらせる覚悟」とは「自分たちが最後の犠牲者となる覚悟」にほかならない、それこそが「ロールバック隊の狂気に隠された真実」だったのだと静かに理解する。
セイヤはもちろん同時にその「自分たちが最後の犠牲者となる覚悟」を持つ全員を「家に返すとも誓った」のだと言い、それを果たすため「地球にエーテルコアが凝縮される瞬間を待つ」という第2プランも本当はまだ「実行可能」ではあるはずなのだけど、今や外部からの干渉だけでなく内側にある「人の心」もその障害になっていると。
まあ第2プランはあまりに長期計画で船の修理が難航していることから分かりやすく成功が保証されていないしね。そもそも200年間も「自分たちが最後の犠牲者となる覚悟」を摩耗させることなく持ち続けていられる心が強靭過ぎるのであって、報われない可能性があるものに「本気で命を懸けるつもり」を保てる時間なぞ常人なら10年が限界じゃないか?
そうして最初の信念で走り続けられなくなったとき、辛く苦しい「命を懸け続ける時間」がようやく少しだけ意味のあるものになるかも知れない「100万人を犠牲に101万人を救える新たな可能性」に出会ってしまったら、あるいは信念が更新されるのもきっとついに報われたような気持ちにさえなれるのも腑に触れてよく分かる。確かにその弱さこそがごく健全な「人の心」だよなって思うよ。
むしろ20年間も引力錨の設置や先の見えない宇宙船の修理に殉じる覚悟で挑み続けたロールバッカーたちは全員がまずは自分自身を立派にやったと誇るべきだと言いたい。きっと誰も本当の意味での裏切者なんかじゃないはずだ。
磁場バリア
思い出し得る全ての引力錨を撤去し尽くしてしまった一行はついに手詰まりに陥り、ハンター協会からは「市内複数箇所で同時に磁場の異常が発生し安全限界値を突破した」という緊急メッセージを受信して「ゲンが一斉稼働を開始する段階に至った」のだろうことを悟るも今は「協会に至急対処方法を共有しハンター武器でなんとか該当しそうな引力錨を取り除いてもらう」ことくらいしか策がなく、気が急いたイズミは「スロヴィを拘束して脅しや命令で口を割らせる」ことはできないものかと物騒な提案をし始めたりもするが、このタイミングで「引力錨の全体地図」を引っ下げ彼らの居場所を把握して合流できるスロヴィはきっと「ヨウジさんのホオジロ」が見付かったことも今からこちらへ向かうことも隊長には報告を入れていたのだろうね。
彼の胸の徹章を目にしてにっこりなセイヤが可愛いしわたしもとても嬉しい(萌
臨空市の北側のエリアには「地球のエネルギーの流れ」から恐らく地層深くに凝縮されるのだろうエーテルコアを感知するための「深測ポイント」なるものが集中しているのだと言い、どうやら女神の聖剣碑が出現した「39号禁猟区」がそこに該当するようであるが、スロヴィの知る限りその周辺には少なくとも3つの引力錨が設置されているらしい。
すると「聖剣碑の背後から広範囲に及んでいる磁場空間」は前回壊したひとつを引いた「残り2つの引力錨」によって移植されてきた磁場になっているのかな?
ぶっちゃけこの辺から科学理論と専門技術で時空を超えた男たちの口からひたすら聞き慣れない装置やシステムの名が矢継ぎ早に羅列されていくので内容を噛み砕く余裕がなかったのだけど、つまるところゲンは反射式磁場エネルギー監測分析装置「RMFMA」と「改造されたコアが組み込まれた引力錨」を使って聖剣碑の後ろにある「磁場外縁部の環境エネルギー」とやらが地球側からは計測できないよう「磁場バリア」なるものを生成し、こちらの干渉や侵入を妨害しているという話らしい(たぶん
そして「磁場データネットワーク」なるものを使ってあれこれ計算してみたところあと3時間以内に残りの引力錨を破壊できなければ完全に移植されてしまったフィロスが完全に枯れてしまうはずだから、臨空市を覆う監視ネットたる「磁場安定装置」に街中の引力錨の位置を同期して、ミナミさんには「異常な磁場が発生していそうなところから順に壊して回って欲しい」とお願いして、さらに拾い切れないところはスロヴィやイズミやキノアが地図を頼りに対処して、セイヤは聖剣碑の後ろにある「磁場バリア」を「俺がなんとかする」のだと言ってひとりどこかへ向かおうとしている、ってことであってる?←
引き留めて話を聞いてみるとセイヤはどうもスト序盤でちらり語られていたロールバックⅡ号「動力伝達システムモジュール」なるものの中に残された「かつてたくさんのロールバッカーたちがそれぞれのEvolを用いて修復を試みてきた形跡」が感じられるのだという船の動力源を、恐らく「今地球に残されているエネルギーを極限まで利用すること」が上限であるはずのゲンの「磁場バリア」を破壊もしくは突破するために用いようとしている? ってことなのだと思うのだけど、これ逆を言えばそのたくさんのロールバッカーたちの「力の持ち主の性格をそのまま示しているかのようなあらゆる種類のたくさんのEvol」が「今地球に残されているエネルギーの極限」に匹敵するほどの強大さであるということになるよね(驚
Echo
彼女を抱え瞬間移動で42号禁猟区へ飛んで来るなり早速「伝達システム」のコントロールパネルを操作し始めるセイヤ。すると中央には空中にエネルギー粒子が集まり「無数の光をまといながら回転する光り輝く青い立方体のようなもの」が出現するのだけど、これは「Echo」と呼ばれる船にエネルギーを供給するための「コア動力源」なのだそうで、出航時は同じものを12個ほど製造し交替で稼働させることで長い航行に堪え得たが、最後の不時着でそのうちの11個が大破してしまい今残されているのは辛うじて原形を留めたこのひとつなのだそう。
彼女は「本当にこれを使ってしまうつもりなのか」「これはロールバックⅡ号を再起動させる最後の希望なんじゃないか」と何度も問い返すがセイヤの意志は揺るがず、確かに地球にはこれを修復するのに代替可能な資源もあるがそもそもEchoとは「Evolを動力に変換するためのコア」であり、いちばん重要な素材たる「Evol」はただ揃っているだけでは意味がない、仮にここがフィロス星なら数人のEvolverがさっさと注入して完了でも地球では時空がズレた存在である彼らに「消費した命」を再生する術がない、そうした理由で「ロールバックⅡ号を再起動させる最後の希望」とはすでに絶たれていると言い、何よりこの宇宙船が「命知らずどもの渡し船」として理想を追う者の乗る戦車にも妄想を抱く者を埋葬する棺にもなれることは「命知らずども」が誰よりもよく知っている、つまり「ロールバックⅡ号こそが」騎士の誇りを貫き最後の瞬間まで戦い「理念に殉じる生涯を本望だと思っている」のだと言い切る。
ちょっと水を差すようで悪いけど、じゃあ「時空がズレた存在じゃない地球のEvolverのEvol」は代用にはならないのかな。
まあ生命エネルギーそのものだと言うからには「寿命が短い」という点ですでにエネルギーとして高が知れてるのかも知れないし、本当に「ロールバッカー数人」のそれが「地球のエネルギーの極限」に比肩するなら始めから途方もないような気はするけども、とにかく見境なく手当たり次第誰も彼もに声掛けて地球一周して集めてきてもなんとかならんもんかね?←
そう言えばN109区にもひとり先んじて「地球のEvolver」を集めたりEvol改造やコア改造をしている人がいたけれど、もしかしてシンも「Echo」みたいな「Evolを動力に変換するためのコア」を目指していたりするのかな(深読み
すでに心は決まっているらしい様子のセイヤに「それなら最後に5分だけこれと一緒にいよう」と持ち掛けて、ふたりは緑が生い茂るその場所に肩を並べて座り、セイヤは彼女の他愛ない問いに答えていくうちに自然とこれまでに思い馳せあらゆる昔話を聞かせてくれたりするのだけど、たとえばスロヴィのEvolは不眠症の治療に効果があるからと彼は裏では「睡魔の神」と呼ばれてて、イズミはセイヤやキノアと同じ猟星寮の出身者、中には騎士の徽章の手入れが上手い人もいてよくピカピカに磨いてもらったし、なんとキノアは騎士団の制服の修繕を任されるまましょっちゅう繕っていたら今は新しい騎士服まで仕立てられるようになってしまったらしい。
そんな賑々しい声と笑いが飛び交う気のおけない若者たちの集まりが「決裂」することになる切っ掛けは「接岸できない船で食料が尽きたとき自分を犠牲にして他の人を生き長らえさせようとする人がいた」、つまり「自分たちが最後の犠牲者となる覚悟」が決まっている人たちの中のひとりがついに宇宙船の復旧に「自分のEvolエネルギーを全て使って欲しい」と申し出たのだろう。
ところが「みんなを家に返すとも誓った」セイヤはこれを受け入れず、そのうち誰がまた同じことを考え次は隠れて強行するかも分からない状況から「一時的にでも船を捨てよう」と提案するも、その所見を建設的な意見として冷静に聞き入れられた人たちとそうでなかった人たちは感情が先行する話し合いに収拾を失って最終的には「うっかりコアを壊した奴がいた」と。このコア=最後のEchoって解釈でいいのかな?
これにより「たったひとつの希望を探しに行くための船」は永遠に出航できないのだろうと見切りをつけた者たちが、あるいはもうかつての団結が戻ることはないのだろうと悟った者たちがひとりまたひとりロールバック隊を離れていくことになるけれど、本当は「うっかり壊された」そのコアも修復に必要な資源は地球のものでも替えが効き、何より中のEvolエネルギーだけはこうして無傷で守り抜きひとり船の修理を地道に続けてきたというセイヤ、きっと長い時間に抗い「まだ修復できる可能性」を彼らに背負わせ続けるのも違うと思い、背を向けて去っていく仲間たちの姿を黙って見送ることにしたのだね。
ただしキノアがこっそり現れては子猿のようにちょこちょこと宇宙船のパーツを持ち去っているらしいことに気が付いてからは自分も「修理を諦めた」のだとセイヤは冗談めかすけど、彼女は今この時この場所においては騎士でも隊長でもない「セイヤ」として、あるいはキノアのように自由になって自分の「心」に従ってみて欲しい、するとあなたは今自分が悲しんでいないと言えるのか、あなたにも自分のために悲しむ権利があるのだと切に訴える。
セイヤはもちろん毅然としてそれでも「心」はひるまないし躊躇いも恐れもなく「俺がEchoを持っていく」と答えられると断ずるけれど、「でも、」と小さく溢しておもむろに両腕を伸ばし彼女を優しく抱き締めながら「俺はあんたに許されたい」と言うんだよ。わぁぁん(嗚咽
報われない可能性があるものに「本気で命を懸けるつもり」を保てる時間は「10年が限界だ」なんて言ったけど、仮にこれを超えられる人がいるなら恐らくそれは「ただしいつでも降りていい自由」を同時に持つことができるキノアのようなセルフメンテナーか、あるいはもう報われるも報われないも関係ない「それだけが自分の存在理由になっている」ような人なのかも知れない。
ひょっとしたらキノアも本当は小型ワープユニット改造計画のためでなく「いつでも降りていい自由」を彼に提示したくて子猿の手癖ムーブをかまし物理的に「降りてもいい世界」を作ろうとしていたのかも分からんが、セイヤはむしろ騎士でも隊長でもない自分の「心」に従うほど悲しむこともひるむこともなく「それをやる自分」でしか在れなかったんだな。
彼がいつのどの場面を思い出しどんな気持ちを重ねてそう告げたのかは分からんが、セイヤはただそんな自分を「あんたに」許して欲しいのね。涙
これについては彼女がどうして「全てのロールバッカーにとって特別な存在」だったのかもなんとなく分かったような気がする。
彼女は誰もあなたを「許す」資格なんて持ってない、ただしあなたに「使命」があるなら「命令」を下した人は「責任」を負うことができるからと言って、最後は「あなたがEchoを持っていって」「これは私が決めたこと」「あなたへの命令」だなんて言うんだよね。
全てを自分のせいだと背負い込むことは一緒に戦う仲間たちへの侮辱でもあるとセイヤは言ったけど、きっと彼女もまたかつて女王然として彼らにこうして一緒に責任を引き受けるための「命令」を下していたのではないかなって。
それは誰もが自分の選択とその自責を負うロールバック隊にとって「許し」を受けることよりもずっと「信頼」と「敬意」を感じられるもので、あるいは「覚悟」の源だったのかも知れないなってちょっと思った。だってそれが騎士ジャン?←
セイヤが「ふたりで一緒に決めたことなら一緒に別れを告げよう」と彼女の手を取り宇宙船の「お別れモード」なるものを起動させるとロールバックⅡ号からは90分のカウントダウンと「私はロールバックⅠ号に保存されている回線と共に永久のスリープモードに入ります」なんて電子音声が流れ始めるのだけど、えーんまさか「ロールバックⅡ号さん」に泣かされてしまう日が来るとは夢にも思ってなかったよ。涙
ああ本当にお別れなのか、彼らがここで過ごしてきた時間もセイヤが見付けて名付けたあの星の座標もいつか彼女に見せたい聴かせたいと記録しておいた何もかも全部「永久のスリープモード」に入ってしまうのかってこっちはめちゃくちゃ打ちひしがれてるのに、人間にとってお別れは悲しいことですが光が消えた星を眺めることはおやめください、なんてとても優しげな声でずっと語り掛けてくるし。終いには「おやすみなさい、ロールバック隊」「おやすみなさい、宇宙」だなんて、声出して泣いてしまったわ(疲
え、しかも今章これで終わりなの?←
あまりに気になって覗いてきちゃったけど次章はやはりホムラくんのターンですな。
まあ3時間以内にどうこうしなければならない場面から突然海辺の街へ行くなんてことが起こるとは思えないのでもちろん繋ぎがあるのだろうけど、尺的にゲンが改心する展開には至らなそうだし個人的には首の制御装置始め多くのことが未解決のまま彼がさらに無敵の人と化して再び行方をくらませるような結末しか想像できないよ(倒
ホムラはホムラでまた外伝で撒かれた嫌な予感がずっと払拭されないし、次に進むの怖い…
でも「フッ」兄さんが来てくれた嬉しいw