3章 頭角を現す
領飛商業センター駅周辺に突如現れたワンダラーはほどなくして無事に殲滅が完了するも、どうやら臨空市内各所において同時多発的に同じことが勃発していた、ということが判明する。
霊空はこれを受け、それらの突発的な波動の検知について、周辺禁猟区の探索的調査を「特別指令」として各部隊に発令。
とは言え目的はあくまで「情報の収集と報告」であり、区域内は危険度が高いためくれぐれも深入りはしないこと、必ずパートナーと共に行動すること、とのことだった。
7号禁猟区
待てど暮らせどパートナーが現れる気配はなく連絡も取れないことから1人で持ち場に足を踏み入れる主人公。鬱蒼とした森の中をしばらく視察して回るも、探査器は磁場の乱れによる信号妨害で正確に機能せず、ついに現在地が分からなくなってしまう。
そうして森を行ったり来たりするうち、きっと「まともに戦えばただでは済まない」であろう凶々しいワンダラーを目撃してしまうのだけど、目を凝らして見ればそのワンダラーを「なだめて」いるような様子のセイヤがそこに立っており、突風と轟音を立て一瞬にしてそれを消滅させたかと思えば、生成されたコアをじっと見つめ、「これも違う」とでも言いたげに数回首を横に振り、また握り潰してる。



よーく見るとその直後、彼が首に巻いてる装置みたいなものがなにやら作動してるようにも見えるんですが、これを使ってそのコアが目的のものであるか否かを解析している、ってことなんだろうか。

実は1章でも同じようにこの装置が作動するような場面は何度かあるんですが、どうやら主人公含む他のハンターたちは誰ひとり同じものを所持していないようなので、恐らくセイヤが個人的に使用してるものなんだと思われる。
ダークハンター
協会の定める規則に反し私利目的で違法にコアの取引を行うなど悪事に手を染めているハンターたちの通称。
セイヤが言うには、ここ7号禁猟区において、そうやってコアを乱獲する多くのダークハンターが「森を抜けることができず行方不明」になっている、らしい。
この森は生きているため彼らは喰われたのだ、と低い声で語るセイヤは、主人公が顔色を変えるとさらに煽るようなことを言い、「怖ければ一刻も早く森を出るべきだ」と念押しすると、自分はさらに奥懐へとひとり立ち入って行く。
これは主人公を帰らせるためについ口を突いて出てしまった作り話、なのか…?
この辺とかめちゃくちゃしらこい顔してるように見えるんやがw

かと思えば、しばらく経つと、「やっぱり怪我をしたパートナーをひとりにしておくのは良くない」とか言って、様子を見に戻って来てくれるセイヤ。
主人公は足首を捻ってしまったため彼が森の奥へ消えた後もしばらくその場に腰を下ろし待機していたんですが、その間に周囲の危険なワンダラーをまとめて一掃してくれてたみたいです。
彼の謎行動に警戒心がつのる主人公はついにその正体を暴こうと彼をあれこれ質問責めにし、最後は「霊空のハンターにしか分からないことを話してみて」だなんて可愛らしい要求。これに観念したセイヤは意を決したように、今回の任務はここで「引力錨という装置を見付け開くこと」、これが「霊空のハンターにしか分からないこと」だと弁明するのだけど、恐らくそれは霊空のハンターどころか部の上層たちでさえ掴めているのか分からない初耳の知識や情報。これは敢えてなのか? なぜ墓穴掘ったし←
セイヤに何か大きな秘密があることは間違いないものの、同時に頼れる存在であることも間違いなさそうだということで、取り敢えず今は彼を「信頼しよう」と思い直す主人公、今回は共に協力し合い無事任務を果たすことを決意します。
宙龍
森の奥地で発見された「通信基地跡」のような広い更地に鎮座する一見ドラゴンのような形状をした巨大岩。

現在は「ワンダラーになる以前の状態」であり、吸い寄せられるように集まってくる特異エネルギーの粒子を「養分」としている、これが充分に貯まったら「宙龍」として復活する、とのこと。危険レベルがもっとも高いワンダラーの一種であり、これに襲われれば街はひとたまりもないそうです(怯
引力錨
宙龍と同じ位置に建立されていた菱形模様の刻まれた小さな石碑であり、養分となる特異エネルギーを集める装置のような役割を果たしている。
誰かが宙龍を復活させる目的で行動した痕跡であり、これを開いて停止させることで復活を阻止できるらしい。

引力錨は「特別なEvol」が鍵となって開閉できる仕組みになってるみたいなんですが、主人公は「共鳴」によりそのEvolエネルギーを真似ることができるためあっさりと開くことに成功。中身のコアを取り除くとたちまち宙龍は消滅し、無事復活を押し止めることができました。
と言うか、ワンダラーはコアの周りに特異エネルギーを集めることでも生み出すことができるもんなんやな。
特異エネルギーが集まって集まって凝縮された中心に核として生まれるのがその原動力となるコアなんだとは思うのだけど、その逆もありとなると、コアっていつなんどき「ワンダラーになるかも分からない」恐ろしいもの、なんじゃないか…?
だって、特異エネルギーは「深空トンネルが観測されるようになったこと」によって今は世界中どこに突然出現してもおかしくない粒子なんでしょ?
粒子レベルで物質エネルギーを再現できる主人公がまかり間違って「特異エネルギーのEvol」なんてものを生成してしまったら、彼女は心臓のコアと一緒に「ワンダラーになってしまう」くない…? (震
改造コア
ただ、今回引力錨に仕込まれていたコアは「改造されたコア」ってことみたいなので、目的のために人の手が加わったコアと天然のコアとではまたできることが違うのかも知れないね。
エネルギーの磁線を詳しく分析したところ、青いのが元々の磁線、赤いのが改造された磁線、赤い磁線はデータベースを何回検索しても一致するものが見付からないどころか種類の特定さえできなかったらしいです。

なんか、こう見るとコアのエネルギーの軌道って宇宙を感じますねぇ(NOTスピリチュアルw
てか、改造コアの良くないとこってたとえば医師免許を持つ医師が患部を切開するのはなんら犯罪じゃないけど無免許の闇医者がメスを入れたら犯罪、みたいな問題なのかな?
電子工学やバイオテクノロジーの分野でも利用されているというんなら、正当な改造というものも恐らくは存在するのでしょう。
もちろんこれまでにも不正改造コアは幾度となく回収され分析されたことがあるみたいなんだけど、それらはどれもお粗末なものばかりで危険性もたかが知れていた、たとえ精巧であっても未知のものは存在しなかった、とのこと。
今回ばかりはあまりにも桁違いにコアに対する認識を超えている、協会の伺い知らぬところに「別の意味でのコア」が存在するのかも知れない、と見解するミナミ。それこそが「セイヤの探しているコア」だったりするのかな?
暗点
セイヤが言うには「N109区」という区画を拠点とする組織のひとつであり、不正にコアを改造して裏商売で金を手にするさらにその先に何か別の目的がありそでなさそな謎の集団。
今回のコアも恐らくこの「暗点」が手を加えたものであり、またこの一件は追跡対象として常に協会の先を行く彼らに大きく一歩近付いたと言える功績でもあるようで、「暗点を追う新たなプロジェクトチームに加わりひとつでも多くの改造コアを回収、さらに彼らに迫って欲しい」とミナミは主人公に持ち掛ける。
一方でこれに伴うリスクをミナミよりも遥かによく知る様子のセイヤは、改造コアを回収するのに共鳴のEvolが大きな助けとなることは間違いないとは言え、必ずしも「唯一の手段というわけではない」「プレッシャーを感じる必要はない」「協会があんたを参加させるために危険を隠したり適当な理由をでっち上げないとも限らない」と手を引くよう促すわけですが、すべては自身が「後悔しないために」告げたことであり、もしそのうえで参加することを決断するのであれば、「パートナーには自分を選んで欲しい」と加えました。
謎カラス
そう言えばふたりが改造コアを回収して禁猟区をまさに出ようというとき、まるで体にGPSや盗聴器でも仕込んでいるかのような謎のサイボーグカラスが木の上からその様子を監視してたんですよね。
もしかしたらセイヤはわたしが思うよりすでによっぽど暗点に迫ってて、また暗点側もそんなセイヤを要注意人物としてマーク、これ以上探られないよう警戒している、ってことなのかも知れん。

ちょっと思ったのが、暗点の改造コアってもしかしたら前章匂わせのあった「なぜレーウィンが1年経っても死ななかったのか」みたいな、闇医療にパイプがあるものだったりするのかも知れないよね。
だって、分かんないけど結局人も細胞分裂とか生きるための「エネルギー」が衰えて死に至るんでしょ? これを補えるのがエネルギー源である「コア」なんじゃないの?
となると、その拠点を割って潰したところで暗点は無くならないだろうし、セイヤもひとりでこれを追ってるわけじゃなくどこかレジスタンス組織のような小集団に属しているのかも(すべて妄想です
赤い月
禁猟区での任務を終えた夜、主人公はワンダラーに襲われた14年前のあの日の出来事を久々に夢に見てしまうのですが、貫かれた背中の痛みに耐え、知らない方角へと走り、心臓から何かが弾け出そうになるのを感じながら意識を手放した後、空に巨大な赤い月が出ていた、って記憶みたいなんですよね。

これ1章で空に出て消えた目玉に激似じゃね?←
もしそういう街壊滅級のワンダラーたちが放つ強力なエネルギー波動に起因してのこの赤目玉なんだとしたら、14年前の激甚被害がいま再び訪れようとしている、ってことなのかも知れませんね。
今回暗点が蘇らせようとしていた宙龍も最高危険レベルだと言うし、となると他にも同レベルのワンダラーたちがまもなく復活しようと各所に控えてるんだろうし。そう言えばモモコが先日爆発のあったあのEVERコアテクノロジー基地廃墟にも「謎の石碑があった」って言ってたなぁ。
セイヤという人
今章を読んで、彼が正体を隠し多くを語らないのは決して後ろめたいからでなく、あるいは心を閉ざしているからでもない、ひたすら強大な何かに挑もうとしているその目的のために誰かを危険に晒してしまうわけにはいかないただその一心でしかないんだなって感じました。
今回会って早々怖い話をして主人公を森から立ち退かせようと計らったのは単に秘密裏に単独行動をしたかったからってだけじゃなく、新米ハンターの女の子が対峙するには危険なワンダラーがうようよ出るようなとこに自分は行かなきゃならんかったから、ともすれば敵組織の見張りまで付いてるかも分らんかったから、ってことなんだろうし、そもそも最初から連絡も取らず1人にさせてたのだって、必ずパートナーと行動しなければならない今回の調査任務に「彼女自身の問題」ではなく「パートナーの怠慢」によって参加することができなくなるだろうと踏んでいたから、なんだよね。
結局思うように事は運ばず、よくよく考えてみた結果「ここで彼女をひとりにするのは良くない気がする」と結論し戻って来たセイヤを主人公は「表情から良心が感じられない」なんて疑っていたけれど、わたしには「反省する子犬」のようにしか見えなかったよw
なんだろう、感情を持たないはずのロボット執事がそれでもご主人を傷付けないためにインプットされたたくさんのデータの中から一生懸命かける言葉を模索するような姿ってめちゃくちゃ健気に見えると思うんだけど、セイヤにはこれに似たいじらしさがある。
分からないからたくさん考えて、ひとつひとつ真摯に向き合って、常に自分なりに最善と思われる答えを時間を掛けて導き出してるんだろうなって思う。
それがあのキョトン顔の正体なのかと思うとホントにかわいい(悶
ミナミさんに引力錨について詳しく情報共有しないのもきっと霊空を必要以上に危険に近付かせないためなんじゃろ? 主人公ちゃん大丈夫だよ、セイヤは信頼できる男だ←