月下の黒き棘
めきめきと核心に迫っている感じがありますねぇ。そして迫れば迫るほどしんどいレイの物語、今回は特に「もうこれ以上読めない」とスマホから目を背けたくなるくらいしんどい場面もありましたが、個人的には全篇通して「主人公ちゃんが言いたいこと全部代弁してくれる」ような爽快感もありました。
恐らく心臓のエーテルコアエネルギーが元に戻ったことでEvolレベルが安定し「レイより強くなった」なんて自負もあるらしい彼女がこれからますます頼もしくなって、そのうち「最後の選択肢」なんてものがレイの頭の中からすっかり抜け落ちてしまえばいいのにな。
あと、今回出張先の長瑕病院で長瑕支部のハンターである「クレハ」という女性と「前回の出張以来久々の再会」なんてことも起こるんやが、これって恐らくわたしが愛してやまないレイの思念スト失われた秩序でのあの出張を指しているのよな。
攻略キャラごとに登場する地域もある程度決まってるってことなのだとしたら徹底振りがすごい。
セイヤルートは臨空市内になるのかな? ワンチャン銀湾区ならかなり胸アツである←
長瑕病院
長瑕市内で検出されたβ磁線の活動痕跡周辺でコア介入症患者が突然ショック症状を起こしたり意識不明に陥るという不可解な事件が発生、真相解明のため患者たちから情報を仕入れたい協会は長瑕病院に派遣されることになっているAkso医療チームに随行ハンターを配備する手筈を組んだ。
長瑕病院は「レイが出張に行く場所だ」と承知していた主人公はもちろん同行を志願、出発前に空港のロビーで少しだけセキさんに話を聞いたところ、気になるのは「通常のコア介入症の結晶とは異なる形態と構造をした結晶」が心臓内に見付かったある重症患者だそうで、彼は病院に運ばれた際「特異エネルギーの爆発」を引き起こしたのだとか。
恐らく自身の心臓のコアや花浦区での爆発を連想し「既視感がある」「それだけの波動の乱れがあってワンダラーが出現しなかったのも不自然」だと主人公は見解していたが、恐らくこれは終わらない冬ラストでチラリ触れられた「Evol技術を用いた世界初の大動脈再生修復手術」の患者さんと同じ症状がさらに進行しているような状態、なのだよな?
思い返せばそのオペの成功によりレイは「杉徳賞」を受賞していたが、あの患者さんも「X-Heartプロジェクト」が一枚噛んでいたのかも知れないな。
結晶の欠片
長瑕病院に到着後レイはすぐに例の患者の容態について申し送りを受け、案の定なんだかめちゃくちゃ危険な症例なのだが直ちに開胸を決断、数時間後には大勢の人が見学室のガラス窓越しに見守る中緊急オペを開始するのだけど、このシーンのレイはもう涙出るくらいかっこよかったなぁ。
血管の端から少しずつ取り除かれていくウロコのような小さな結晶がモニターに映し出されると、主人公はこれが2部2章あの「人のような顔をしたワンダラー」から回収した結晶とまるで同じものであることに気が付いて驚き動揺し思わずレイの方を見るのだけど、「手術帽の下の彼の瞳は凪いでいる」「冷静に手術を続けている」って惚れ惚れしてしまうだろ。
だって、レイは2ヶ月前彼女がN109区から持ち帰ったその結晶を受け取り解析を始めてから「悪夢」が酷くなって全然眠れてないのだよ。
しかもその悪夢というのがどこか暗い病院の廊下で「猛烈な勢いで壁から生えてくる黒い結晶」に「彼女の喉が貫かれそうになる」という、彼のすべての心の傷が惨たらしく抉り返されるようなおぞましいイメージ。
夢の中でレイは聞いてられないくらい悲痛な声で何度も何度も「やめてくれ」って叫んでいるというのに、手術室で患者の黒い結晶と向き合う彼はそれをおくびにも出さない。
かっこよ過ぎるんだけど、そんなにかっこよ過ぎなくてもいいんだよ、とも言いたい。涙
ちなみに結晶の分析については「少し進展があった」「推論の段階だが確実な結果が出たら教える」なんて言ってくれてたが、もしかしてこれが朝のない日でセキさんが本能的に「不気味」だと感じたあの「暗間の中で光るディスプレイ」で調べていた内容だったりしたのかな?
ミスト
癒着も出血もなく患者の体内からは無事すべての結晶が取り除かれ、見学室には拍手と歓声が上がり、さてあとは胸壁を縫合するのみというところになって突然周囲に特異エネルギーが検知され瞬く間に膨張、院内には安定装置の警告音が鳴り響き現場は騒然となる。
この特異エネルギーはどうやら「通常のワンダラーが生み出せる威力のものではない」らしく、となれば当然「β磁線の発現元」であり「3番目のエーテルコアを持つワンダラー」によるものなのだろうが、長瑕支部のハンターによるとそれは「ミスト」というごく一般的なワンダラーとほとんどの特徴が一致している個体なのだそう。
するとこのミストは「ワンダラーに人間の意識を植え付ける」方の実験によって生み出されてしまったものだったりするのかな。
となると「コアを移植された人間」は「人の意識が植えられたワンダラー」の力でさらに結晶化やワンダラー化を加速させるものであり最終宇宙はワンダラーの巣窟になっているようにも見えるんだが、アーテーの泉の目指すものとは本当に「全知全能の神」なのか…?
とまぁ与太話はさて置き←
このシーンもただただレイがはちゃめちゃにかっこよかったです(語彙力低下中
見学者たちが慌てて避難する中ひとり冷静なレイは、患者のバイタルサインが安定し縫合が完了するまでの時間を「5分間」と判断、安定装置から放出されるエネルギー均衡を保つためのEvolを共鳴により増幅させミストの出現を遅らせて欲しいと「安心させるような落ち着いた視線」を向けながら主人公に指示してくれるのですよね。
こういう緊迫した状況下で本来いちばんプレッシャーを感じているはずの彼が誰よりもそれを取り除く役割を担えるの、まじでレイあるあるだがまじでかっこよ過ぎる(語彙力以下略
これにより手術は成功し、また処置が済むと特異エネルギーは「嘘のように消え去った」って言うんで、もしかしたら「患者たちがβ磁線の検出に影響を受けていた」と言うよりミストの方が「この患者に引き寄せられるように現れていた」のかも?
悪夢の中
どういうわけか術後患者はとんでもない速度で回復し、直ぐに目を覚ましたためレイが簡単な診察を行い話ができる状態であると診断、とは言えまた突然異常が現れるかも知れないことを警戒しつつ主人公が聞き取りを開始すると、その証言から彼の身に起こった不可思議な出来事はすべて「ミストによるもの」であったこと、意識を失っていた間は「悪夢の中に閉じ込められていた」ことなどが分かった。
安堵とも興奮とも取れるような声色で「悪夢の中から出られなかった」「やっと戻ってこれた」と繰り返す様子からは余程恐ろしい夢を見ていたであろうことも伺える。
そして「僕の身体の中にいるような、いないような、」とミストについて思い起こそうとすると突然彼のバイタルサインは乱れ、再び特異エネルギーが集まり、空中に「裂け目」のようなものが現れたかと思えば病室はワンダラーの影に覆われて、これに銃口を向けた途端「心臓から激しいうなりが伝わってきた」という主人公。
次の瞬間には「白い霧」が視界を遮り重力を失ったような感覚にも襲われるのだが、この「うなり」とは恐らく「3番目のエーテルコアの波動」であり、彼女はぼんやりとその霧の中が「エーテルコアエネルギーを持つワンダラーの磁場空間」であることを悟りながら意識を失っていった。
磁場空間
ここめちゃくちゃドキィッとしたよ。
だって目覚めたら黎明のレイが居るんだもん…


ついに時空を超えてしまったのかと早とちりをしてしまったが、どうやら目の前に居るのはAksoで副統括をしている本編時間軸の外科医レイ、ただしこの磁場空間は恐らくミストの生み出したものであり「レイの夢の中」になっている、とのこと。
あれちょと待てβ磁線の影響で「夢の中に閉じ込められる」のは「コア介入症患者」に限るのだよな?
「通常のコア介入症の結晶とは異なる形態と構造をした結晶」が見られる患者だけがそうなるのか普通の患者たちも同じ目に遭うのか分からんが、結晶を取り除かれたことで患者の身体から引き剥がされたミストが今度はレイをレイの夢の中に閉じ込めてるってことは、少なくとも何かしらのコアや結晶がレイの体内にも存在してるってこと、なんだな。
しかもこの磁場空間、灰色のひび割れた壁にソファ、ホログラム、冷蔵庫が同じ空間に置かれた「まるで生活が苦手な人の家みたい」だなんて、まんま黎明レイの暮らしてたあの部屋じゃないか。
景色がこれだけ鮮明なら「相当繰り返し見てるはず」だなんて言われてるが、やっぱりレイは「黎明レイの夢」もかなりの数見ているのだね。
とは言え「街はここまで荒廃していなかった」「ジャスミンの花もしおれてなかった」なんて言うんで今回はまだ見ぬ黎明地点よりさらに先の未来を見てるんじゃないかって気もするが、誕生日にイベストの方で「触れてしまった」シーンが描かれなかったのは主人公あるいは永久の預言者の神格化が未了のため起こらなかったわけでなく、単純に「黎明レイの身にも何かあって」起こらなかったんじゃないかとも思えてきちゃったな。
全体的にだいぶ不穏ではあるが、「私の夢だったおかげで少なくともチョコはある」と得意げにしてみたり、「夢の中のチョコは味が違うかも」という主人公ちゃんのフリには「ニンジン味だ」なんて応える「らしさ」を見せてくれるレイになんだかちょっぴり安心感のようなものを覚えたりもしてw
周辺を探ってみるとこの星の磁場は深空試練でもたまに見かける「2つのコア結晶を同時に破壊」することでワンダラーにダメージを与え抜けられるタイプの空間になっているようで、ふたりはえらく離れた場所にあるそれを手分けして破壊することに。
2つのコア結晶
主人公が街の反対側にあるらしいコア結晶を壊し戻ってくるまでの間レイはもう一方の結晶とひとり向き合うことになるのだが、この時レイの手から生み出された氷晶には「内部から黒い不純物が芽生え」ており、表面の無垢な氷だけが「最後の防衛線を守り抜いている」ようだなんて表現されている。
黒い氷と言えば秘密の塔永久の預言者が最高神アスタに「罰」として与えられるEvol暴走のそれが真っ先に連想されるため、わたしは長らくこれが時間や物質の概念なく「レイというペルソナ」そのものに働き続ける「アスタの力によるもの」であり、またレイが「彼女を死から遠ざけること」がそのトリガーなのではないかと思っていたわけですが。
今回のストを読む限りレイは今X-Heartやアーテーの泉による人為的なコア介入症患者に限りなく近い状態でむしろそちらに蝕まれての「黒」なんじゃないかとも思えてきちゃったなぁ。
ぶっちゃけ今章エピローグでも彼は「今度は手の平から生まれた黒い結晶が彼女に及んでいく」ような夢を見ているし、思い返せば終わらない冬失意の中のレイは自分の手の中で「血が混じった氷柱が黒くなっている」のをぼんやりと眺めていたがそれ実はよく見たら「結晶」も混じってて、黒い氷は「罰」よりも「結晶化」を示唆するものだったりするんじゃないかって気さえしてきてしまったのだけど…
仮に「黒い結晶」が「人為的なコア介入症」と「アスタの罰」どちらも象徴するものとして描かれているのなら「アスタそのものが人工物」である可能性まである…? (ない
そしてこの後の展開もかなり難儀で、レイは破壊しなければならないコア結晶の向こうに「まやかし」のような人影を見るのですよね。
始めは自分を「殺して欲しい」と懇願するトオヤの姿、「どうして殺したのか」尋ねてくるジョノとその母親、最後は「あなたはレイじゃない?」「誰?」と混乱した様子の主人公が「私を殺して」なんぞ訴えてくる。
わぁぁん矢継ぎ早にやめろぉぉ。涙
活字好きの遅読家なんで基本ページ送りは手動一択なんですが、先を読むのが怖くてタップできないということが起こり読み進めるのにどえらい時間がかかってしまったよ…
これトオヤの姿は医者レイのトラウマに違いないと思うんやが、ジョノの母親が「あなたは医者だ」と今世の彼を責めるような言葉を口にするのは「黎明レイの夢」もまた医者レイにとって「もうひとつの人生」であるほどに鮮明な追体験だから、なのか?
主人公に「あなたは誰?」と問われるシーンはまさにまだ見ぬ黎明にも見覚えがあるが、もしかしてこれは人知れぬ沫雪でいう「天地を自在に渡る力を得る」ということが起こっているわけじゃなくレイ自身が悪夢というものに侵食され過ぎてあらゆる時空の自分を混同していることの表れなんだろうか。
すると「私を殺して」と彼女に哀訴されるレイもまたいつかどこかに存在していたレイってことになるのだろうが、じゃあ秘密の塔預言者レイの言っていた「すべての人生で彼女が死に向かう場面を見てきた」中には「その手に掛けてきた」という話も含まれているってことなんだな。
だからレイは決して口に出すことができない「彼にとってもっとも恐ろしい悪夢の結末」なんてものも知ってしまっているのか。
いずれにしろ時に耳にする「大勢でレイを責め立てるような老若男女の声」というのはこうしてさまざまな時空のレイが持つトラウマが悪夢により一所に集結している、という描写なのだろう。
贖罪
恐ろしい「まやかし」に打ち勝ちコア結晶を破壊することができたレイは直後ねじれて霧散した空間の隙間に「おぼろげな影」が現れるのを見て突然「手足が凍り付いたように」動けなくなってしまう。
その影は「己の運命を見付け出せ」「それが贖罪の方法だ」と氷のような声でレイに語り掛け、またこれを受けたレイは突如「黒い氷晶」に胸を貫かれ激痛に倒れ込んでしまうのだけど、なんと、アスタとはこんな風に直接レイに喋り掛けに来れるような存在だったのか。しかもこんな声だったのか←
もしかして朝のない日でセキさんが眠る直前に聞いた「誰かがレイと話している声」ってこの声だったのかな? 朝日を遮っていた「何か黒い透明な物質」はレイの「黒い氷晶」だったとか。
や、でもなんかレイの受け答え的に今回初めて起こったことっぽかったし全然違うかも(殴
だいぶ話は逸れるのですが、実はわたしは少し前から深空におけるアスタとはグノーシス神話における偽の神「ヤルダバオート」に当たるのではないかと踏んでいて、またこの思想の原初であるミスラ周期神話に登場する「太陽神ミスラ」が各攻略キャラの神格化の大枠になっているのではないかとうっすら考えているのですよね。
太陽神ミスラは後世さまざま枝分かれ、ユダヤ教においては天使団の長「ミカエル(=女王の筆頭聖剣騎士)」、キリスト教においては神の子「イエス・キリスト(=永久の預言者)」、弥勒信仰においては大いなる犠牲「海の巨人(=海神)」、ボゴミール神話においては追放された啓示者「サタン(=星間指名手配犯)」、元を辿ればすべて同一の「太陽(=恒星=フィロス)次元」に顕現する神、さらに言えば次の周期で「地球次元」に再誕する神でもあります。
なので、レイにとってのヤルダバオートが「贖罪」なのが解釈一致過ぎてめちゃくちゃ興奮しちゃって(全部妄想ですごめんなさい誤って読んでしまった方絶対に真に受けないで
そしてこの後は反対側の結晶を破壊して戻ってきた主人公が「危険だから近付くな」「私に触るな」一点張りのレイを説得しEvol暴走を収めてくれる、という展開なのだけど、ここもめちゃくちゃに良くてな。涙
「あなたはまず自分のことを大切にして」「ひとりで無謀なことしないで」「私の言うことを聞いて」って、なんかすべてのレイに言ってやりたかったこと全部言ってくれてたような気がする。
もちろんレイは「大切な人を死なせてしまうかも知れない」瞬間を実際に体験しているし本当に死なせてしまう夢もおかしくなる程見ているので怖くてたまらないのだろうけど、やっぱりふたりには手を取り合って「ある悲劇を運命として受け入れる」というヤルダバオートを「愛の力」で打ち破って欲しい。
ちなみにその流れで一瞬彼女の脳裏によぎった預言者レイの「危険だ」「早く離れろ」という声は、うーんもしかしたらレイの方から働きかけてるパターンもあるのかもだけど、個人的には秘密の塔牢獄のシーンと一言一句違わないのでこれもまた「かつて見た別の世界」として彼女の中に燻り始めてるものなのかなぁと解釈しました。
以前こちらで語ってしまったが、現時点では「預言者の書」も海神伝説同様「燃焼と再生の繰り返し」の中で何度も無になってきたある星における物語、ただし意識エネルギーだけは宇宙に蓄積され今なお残り続けてるって話なんじゃないかな、という所感です。
最後の選択肢
長瑕病院の病室から星の磁場に入り込んでしまった直後ふたりに何が起こっていたのかを描いたレイの回想シーンなのですが、何やらまるで秘密の塔の答え合わせであるかのような描出になってませんでした…?
具体的に何をしていたのか説明こそないんやが、わたしにはレイが彼女の身体に入り込んでしまった何か良くないものをEvolあるいは何か別の権能を使って雪の結晶に移し替え、水晶玉のような形に変換し、自分の心臓に押し込むと、それにより彼の手の平にはさらに黒い氷晶が広がった、ように見えました。




意識を失っている主人公は恐らくこのタイミングで黒い人影(たぶん黎明レイ)の「氷晶」に「心臓を突かれそう」になっている夢を見てるはずなんで、もしかしたら「黎明レイが貫いているもの」即ち「病変体」に近い状態になっていたことを暗に意味していたのではないかと思ったりもする。
これについて「お前をこの悪夢に入れたのはまた間違いだったのかも知れない」なんてレイは独り言を溢したりもしており、つまりは大前提レイは彼女を「悪夢に入れること」ができ今回はそれにより「何か良くないもの」が彼女を襲ってしまったってことなのかも分からんが、ニュアンスとしては同じくコア介入症である彼女もミストにより夢に閉じ込められる可能性があったため「であれば自分の夢に」との判断に至るもこれが「病変体の蔓延する世界」だったことで結局は彼女の身体に何らかの影響が及び自責の念に駆られている、みたいなあらましなのかな?
いずれにしろレイが雪まみれの階段でも同じように決意していた「最後の選択肢」というのは恐らくは「この方法で彼女を救うこと」なのでしょう。
こうなってくると気になるのは「蘇生のコア」だよな。レイのEvolあるいは何か別の権能が「エネルギーを水晶玉のような形に変換し人体に介入させることができる」で間違いないのなら、蘇生のコアのエネルギーは「色とりどり」だったってことになる。
実は今回「β磁線を持つミスト」から回収された「エーテルコアの欠片」は「緑色」の光を放っていたのですよね。
するとなんとなく赤だの青だのもあるんじゃないかって気がしてきちゃうし、そうして存在するすべてのエーテルコアエネルギーを含み持っていたのが「蘇生のコア」だったんじゃないか、なんてな。
表層空間
あと、ミストと対峙したとき展開された磁場は「二層構造になっている星の磁場のうちの表層空間」ってことみたいだったんやが、空にでっかい地球が浮かんでてめちゃくちゃおったまげました。
ぶっちゃけよく見かけるステージ背景なんだけど、いつも地球なんて浮いてる?←

というか、このデカさ「地球」じゃなくて「フィロス星」なのかな。
ワンダラーたちの展開する磁場がそもそもフィロス星なんだと思ってたんだけど、ある宇宙では地球とフィロス星がほんの数十万kmくらいの位置に共存してたりするんだろうか?
わたしなんでか分からんがどの宇宙においても最初に地球があってのちにフィロス星に変質するものなのだと思い込んでいたw
RFチップ
長瑕支部のハンターたちが事態収拾後の病院を隅々まで調査したところ「特異エネルギー安定装置」の部品内部にこっそりと隠されていたらしい怪しい装置。
協会が分析を行った結果どうやらそれは「特異エネルギーと共鳴できるもの」「振動でコアを探知しワンダラーを引き寄せることができるもの」なのだとか。
点検と交換を終えたばかりの安定装置から見付かっていることから「ごく最近仕込まれたもの」だと断定されると、主人公はこれが「あの緊急手術直後ICUの外をうろついていた人物」である「杉徳医療のヤス」の仕業であることを確信する。
と言うのも、どうやらチップはEVERに匹敵するコアテクノロジーを持たない限り生み出せないようなシロモノらしく、また杉徳医療は創始者レーウィンの死後EVERに買収されている、という背景らしい。
EVERについてはなんとなくそんな気はしていたが、まさかレーウィンが杉徳の創始者だったとは驚愕←
実は今章序盤からヤスは度々出没し、なんていうか絡みやり取り含め本当に腹の立つ役どころとして描かれていたりする(殴
手始めに出張前日「白いバラの花束」なんぞ携え主人公を食事に誘いにやってくるのだが、以前から花だの名刺だのを一方的に送り付けていたことでそれが初対面であることを失念し「やっと会えた」だなんてキモ過ぎる第一声で近付いてくるヤスは見たところ彼女にどれだけ冷たくあしらわれてもしつこくまとわりつくことができる強靭メンタルの持ち主であり、割り入って撒いてくれたレイに思わず「あの人狂ってる」と打ち明けると「自分の患者になって欲しい」と書かれたメッセージカードも送られまくってる、なんて鳥肌エピソードまで明かされる。
雪まみれの階段でもわたしは「もうレイに喋り掛けないで欲しい」「あっち行って欲しい」なんて小学生の悪口みたいな感想綴ってしまったが、いよいよ世界中の女子が「キモチワルイ」と感じる男性像を全部盛りにしてるのか? そして臨空市にはストーカー規制法ってないんだろうか←
恐らく安定装置にチップを仕込みに来たヤスは手術成功直後「まさか棺桶に片足を突っ込んだ人間までも連れ戻せるとは」なんて独り言ち、「しかしながら杉徳がやっているのはこんな幼稚なその場しのぎより遥かに偉大」だと今度は彼女の前でレイの医師としての倫理観を甚だしく蔑むような発言、しまいには「君の心臓に関するすべての疑問は杉徳にしか答えられない」なんて意味深な申し出までありましたが「興味ないです」という清々しい彼女の返答には激しく共感してしまったよ。
とは言え「棺桶に片足を突っ込んだ人間」を無事連れ戻せたタイミングでどうしてわざわざもう一度「ワンダラーを引き寄せる」なんてことがしたかったのだろうな。
ヤスの言う「命の摂理なんて枷は取り払える」「俺たちは生死を決める者になれる」という信条の目指すところも結局は「不死の化け物のような状態」でありアーテーの泉には既に心酔しているのかも分からんが、今のところ彼らのしていることこそが浅はかでありある意味「その場しのぎ」のように見えてしまうよなぁ。