空に堕ちる
空に堕ちる

恋と深空を宗教思想史オタクがのんびり考察しています。

ネタバレを多分に含むうえ、新しく開放されたストを読むたびに考えが変わるため我ながらお門違いなこともたくさん綴ってあるのですが、プレイ記録も兼ねているため敢えてそういうものも全て残したまま書き進めております(土下座

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夜襲の章

こちらは本編2部2章にて鬼のように割愛されていた「24時間以内にこれを俺から奪うことができたらオークション当日は協力してやる」のブローチの下りですねぇ。なるほどこうして絆ストになっていたから本編ではああいう感じだったのか。

結局ブローチはN109区での「お前の唯一の通行証」ってことみたいで、当然始めから彼女に渡すつもりだったし協力してくれるつもりだったんだろうと感じてしまったが、するとわざわざ「俺から奪うことができたら」なんて条件付きにした目的って、たとえば自分の入浴中に彼女にこっそり部屋に忍び込んでもらったり身辺あちこち捜索してもらうこと、以外ないよな?←
ベッドに拘束され身体中まさぐられているときが彼いちばん楽しそうに見えたけど…(語弊

アキラとカゲトに至っては「ボスは寝てる時がいちばん無防備」だとか「不意を突け」だとか随分と協力的で、「1時間だけEvolを抑えることができるらしい手錠」や「麻酔銃」なんぞ持たせてくれたりもする。

どういうわけかシンのEvolは手錠じゃ制御できなかったし、ブローチを手にして「勝ち誇ったような顔」をする彼女に興が醒めたらしい彼は突然スイッチが入ったようにいよいよ本気で組み伏せにかかってくるのだが、うっかり誤射した麻酔銃は実はピストル型の「煙爆弾」であり、紙吹雪と共に現れた「LOVE」の文字に気を削がれ最終的には自分から彼女の胸にブローチを付けてやる、というほのぼのオチ。アキラもカゲトも「LOVE」がゲームセットになるだろうことを見越していたということ…

どうやら命と引き換えに守ってやれるくらいには彼女のことが大好きだしそれを隠すつもりもないんだろうが、こうしてめちゃくちゃカッコつけて兄貴風吹かせてるようなとこ見るとたとえ好きな子相手であってもなんしか「手玉に取られてる感」が嫌でたまらん男なのだろうな。

たとえ目的のための手段であっても「うまく踊らされる」ことだけはしたくないんだろうことは自分の正義や信念を反社会的な立場で貫いているあの秘話で十二分に伝わっていたけども。

個人的にはやんちゃぶってるかわいいあまのじゃくに見えてしまったが、分かりやすいと感じるのはこと彼女に対するスタンスにおいてはあるいは臨空三銃士に比べそこまでこじらせていないからなのだろうかw

ただひとつ気になったのはこのブローチ、よくよく見ると「カラス」というより深空時代を読んで以降勝手に「三位一体シンボル」と呼んでる「∅」の方がメインで、カラスは申し訳程度に脇に引っ付いてるだけなのだよな。

恐らくかつてシンと共にいたであろう主人公の記憶の中の別世界にもこのシンボルを秤の中央に据え置いたようなモニュメントがあるんでそちらに由来するものなのだとは思うのだけど、個人的にはセイヤの元いたフィロス星核の「空洞」にもこの「∅」に象徴される何かがあるはずだと踏んでいて、今のところ「パルス信号を送信(預言を啓示)するもの」か「特異エネルギーを聚合させるもの(引力錨)」か「死と復活を繰り返すたびに高速且つ強大になり最終的には超新星爆発と新宇宙誕生を引き起こすもの(主人公)」みたいなことなのかなって気がしてるんだけど、飛躍し過ぎかなぁ。

どのフィロス星の星核エネルギーも人工物でありいずれ空洞化するならシンが抜け出したらしい「時空監獄」もそこだったのかも知れないし、彼が何かとドラゴンや獣人であるかのような匂わせが入るのはもしかしたら人間としての肉体は一度は消滅しかけて意識エネルギーの一部が既にワンダラー化してるようなニュアンスなのかも知れないし、仮に「∅」が主人公あるいは創造神の象徴ならそれを止まり木のようにするこのカラスは「サタン」よりむしろ神の一天使「ルシフェル」だよな。

今更ながらシンの言う「彼女がこれから犯す罪」って自身の意識エネルギー(記憶)や周囲の意識エネルギー(特異エネルギー)を原動力として起こる「生命蘇生」やこれに伴う爆発のことで、彼女が本能的に「喰らいたい」のは「エネルギー」だったりするんだろうか。
彼が彼女との間に「命の貸し借り」でもあるかのような言い回しをするのは、いよいよ彼女に「喰われる」覚悟でやって来ているからなのか?

「青い光が流れる透明な球体」と「色とりどりの光が流れる水晶玉」もなんか重なるものがあるし、永久の預言者ほど悲しい結末でないと嬉しいんやが…