空に堕ちる
空に堕ちる

恋と深空を宗教思想史オタクがのんびり考察しています。

ネタバレを多分に含むうえ、新しく開放されたストを読むたびに考えが変わるため我ながらお門違いなこともたくさん綴ってあるのですが、プレイ記録も兼ねているため敢えてそういうものも全て残したまま書き進めております(土下座

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1年目を振り返って

私事で大変恐縮なのですが、恋と深空をプレイし始めて先日でちょうど1年が経ちました。人目につかないところでと綴り始めたこちらの自分用備忘録にも気が付けば1年分の記事が書き溜まり、アプリの方に新たなコンテンツが追加されるたびにカテゴリを継ぎ足しタグを継ぎ足しさらには「1度公開した記事に後から手を加えることはしたくない」なんぞ謎のこだわりも凶と出ていつの間にやら手の施しようがない程にとっ散らかってしまった痛ブログだよ←

せっかくの節目になるので今日はこの1年間を丸っと振り返りストーリーを総復習できるようなこれまた自分のためだけにする「脳内整理」なんて試みてみようと思います。

ただ、ありがたいことに貴重なお時間を割いてこんな駄文にいいねを残してくださる方や、いまだに信じがたいのですが確実にわたし宛だと分かるような応援メッセージや記事の感想をプロフ欄に書き込んでフレンド申請をくださる方、その中には「きっと始めたばかりなのだろう」方もちらりほらりといらっしゃったりすることから、今回は「ネタバレ」になりそうな内容はすべて「クリック開閉にして伏せる」ということをしてみました。

ぶっちゃけ近日始めたばかりの方がこれだけ煩雑に膨れ上がった各ストーリーを始めから全部履修するのってめちゃくちゃ骨の折れる仕事だと思うのですよね。
個人的には「初見プレイであれこれ考察を巡らせること」がこの作品の「楽しみ方のひとつ」でもあると思ってて、とは言え今から最短でそれをするとなれば「どの順番でどのストーリーを読み進めていくべきか」は恐らく相当悩ましいところでもあり、ネタバレさえ伏せておけばワンチャンこの駄記事が曲がりなりにも1年間ライトユーザーをしてきたわたしの「必要最低限この順番でこれさえ読んでおけば大丈夫」的な超独断と偏見にまみれたレビューのひとつにもなり得るのではないか、などと生意気なことを思い立ってしまいまして。

ちなみにわたしは「メインストーリーに比重を置いて」限りなく低予算で遊んできた不埒者なので、イベ産恒常レア度に関わらず基本「月位思念」の獲得で読めるストーリーについては恐らく「彼ってこんな人」「恋をしたらこんな感じ」を深掘りしてくれるいわゆる乙女ゲー「攻略ルート」になっているものと解釈し、取り急ぎ本編の履修が目的であれば「必読」のものって一旦ないのではと思っていたりします。イベントストーリーも然り。

もちろん月位は実装の度に彼との「関係性」が徐に進展していくし、本編における印象的なフレーズのしっかりアンサーになっているものや、日常パートでの何気ない会話がふたりにとってなぜ大切な意味を持つのか教えてくれるようなもの、本編ではたった数行たった一言で片付けられている概要や読了後にしれっと更新されるアプリ用語集「深空百科」からしか得られない情報なんかをきちんと「彼との間に起こった出来事」「やり取り」にして見せてくれるようなものもあるので読めるに越したことはないのですが、メインストーリーに的を絞るなら「必要最低限」には恐らく本編サイドストーリーである「秘話」「伝説」「世界の深層」なんかが該当するのではないかな。

大前提自分用の振り返り記事ではありますが、たとえば「失敗談」として「こっちを先に読んでおくべきだった」と後悔している点なんかも含め、「そういう意見もあるんだな」の口コミのひとつとして「参考にしてやらんでもない」という方がひとりでもいらっしゃれば嬉しいな、の気持ち(照

これより先「▼」の誤タップによるネタバレにご注意ください。

恋と深空ってなに?

  • 本編 深空の下で1章 始終

    爆発のあった墟基地跡には6章終盤「引力錨」が備え付けられていたことが明かされる辺り「伏影」は「ゲン」のようにEVERに転身したロールバッカーたちが先導しセイヤを磁場に封じる目的で復活させたワンダラーだったのだろう。
    セイヤが序盤からずっとひとりで探しているのは「災変で彼女の身体から散逸したであろうエーテルコア」あるいは「それにより新たに現れたかも知れない次元コア」延いてはそれらが作為的に埋め込まれているであろうワンダラーだったって理解でいいのかな?
    ラストに描写が入る「赤い目玉」は彼女が災変でワンダラーに襲われた直後に見覚えがあるという3章「赤い月」と恐らく同じものであり、3部1章「またあれ」というモノローグとともに再び空に現れることから彼女だけに見えるもしくは働きかけてくる時空の向こうにあるエーテルコアの力、みたいな認識でいいのかも。

    1章 赤い目玉

    3章 赤い月

    3部1章 またあれ

    ただ、8章終盤「蟻の巣」で遭遇した恐らくEVERの謎ドローンも特に最初の目玉には酷似していることから同時に「彼らの監視の目」や「忍び寄る魔の手」みたいなものを表現する描出でもあるってことなのかも知れませんな。

  • 本編 深空の下で2章 最初の任務

    杉徳医療の創始者レーウィンが「1年経っても死ななかった」のは天行大学医学部生だったレイが任を降りた「コアエネルギー心臓介入医療法」の研究成果物を臨床応用した「X-Heartプロジェクト」による治療を受けていたためなのだとは思うんやが、彼の邸宅にある骨格標本からは恐らくEVERが培養している不死化細胞「LCMECs」の方もこれに関連するのだろうと思われる。もしかしてあの「生命維持カプセル」の赤と青のチューブはそれぞれコアエネルギーとLCMECsを象徴していたのかなぁ。
    X-Heartも今でこそEVERの管理下に置かれてしまったが、彼らがレーウィンの死を待って杉徳医療を買収しているところを見ると買収されまいと砦を守っていたのがレーウィンだったのかも知れないし、もちろんカプセルの開発にはEVERとの取引は欠くことができなかったのだろうけど、今時点シンやマヒルの物語の要となりそうな「アーテーの泉」とレイやホムラの物語の要となりそうな「元は杉徳の目指していた何か」とは「似て非なるもの」だと思っておいた方がいいのかな?

  • 本編 深空の下で3章 頭角を現す

    ここでは7号禁猟区の引力錨が開かれ宙龍の復活が無事食い止められたところをメフィちゃんがしかと見届けているが、思えば2部2章「特別なEvolがなければ開かない」らしい引力錨をシンは「無数の糸」のようになった「赤黒い霧」を流し込み内部から粉に爆破することができるわけだし、となると彼は自分の改造コアで一旦「EVERを泳がせている」ようにも見えるよな。
    雲の彼方へを読んでよりこちらシンの目的はあくまで「彼女」でありついでに略奪に精を出すのはもはや弱者救済が彼の「さが」だからなのだろうなんて軽く考えていたのだが、無主の地シンは本編地球のテクノロジーでは観測できない飛躍的に宇宙科技が進歩したフィロスから「次のターゲット」を発見し「暗黒星雲」を抜け「激しいエネルギー波動のさ中にある」らしいN109区へと船でやって来ており、出発の直前には何やら大量の宇宙船が「巨大なネックレスのように連なって飛び立っていく」のを見ていたりもするんで、もしかしたら裏切者のロールバッカーたちのように「シンと同じ場所からやって来た誰か」も今EVERに潜んでいたりするのかも知れない…?

  • セイヤ 秘話特別な休暇

    セイヤが「時間軸を移動できるのではないか」と思わせる「最初の匂わせ」が入ったサイストでしたねぇ。読んだ当時はまさかエツジとあんな形で再会できるとは夢にも思ってなかったし、こうして普段の「ぽやっと」が戦闘時の「きりっと」に切り替わる瞬間こそ少年たちが「騙された」と口を揃える彼の魅力なのだとばかり思っていましたが、ついに彼女に手が届いてしまった今セイヤの「見どころ」は純朴で人畜無害の顔をした「実はめちゃくちゃ雄みの強いとんでもないジェラ」であることを理解しました。
    先日「旅の鍵」なるアイテムを使って飛ばしてしまっていた巡礼ツアーを読んできたのだけど、最近のセイヤは最早ノブにまでやきもきさせられているのだなw

  • セイヤ 絆余暇の章

    長蔭通り500号「中古ビデオショップ」だと思い込んで「Twinkle」へやって来たセイヤが「今日ここには危険があるはずだ」と周囲を警戒していたのは当時「なにか事件の日付と住所だけは覚えててこれを未然に防ぐために未来から来た人あるあるだ」なんて考え至ってしまったが、結局彼は「200年前からずっとここで生きてる人」だったので今となってはなぜ「危険」を確信していたのか若干謎ではあるものの、恐らく指間の流星を開放する前に「一緒に稽古する奴ができてからは楽しかった」らしいことを彼の口から聞かせてもらうことが目的のストだったのだろうな。

  • レイ 絆凝雪の章

    こちらも彼女を水族館に連れて行ってくれたその翌日からレイが「黙っていなくなってしまった」らしいことをあの「12歳の夏」を知る前に予備知識として残しておくことが目的のストなのだろう。
    わたしの中ではセイヤもホムラもこの頃と今とではだいぶ大きく印象が変わっているが、レイ先生だけは凝雪の章を読んだ当時と印象は今もそう大きく変わらない。知的で完璧で感情に左右されることがない近寄りがたい峻険な雰囲気をまとってこそいるがきっと彼女にだけはとびきり甘い言葉や表情を見せ弱点をさらけ出しダジャレを言ったりもするんだろうことはなんとなく予見できるくらい隠し切れないデレと当意即妙の機知は始めから漏れ出していた気がするよ。

  • ホムラ 絆夜遊びの章

    読んだ当時と印象が変わると言えば夜遊びの章が断トツかも知れん。さるやんごとなきお方のような高貴な口調も相俟ってぶっちゃけ最初は彼に「底の知れなさ」みたいなものを感じてしまっていたし、愛憎相半ばする一筋縄ではいかない心裏に彼自身が振り回されているかのようにも見え、あるいはそのピュアさが彼の魅力でもあり怖さでもあるとさえ思ってしまっていたんやが、実は「庇護」「赦し」「慈愛」の言葉が似合いの「リモリアを背負って立つ立派なひと」であることを理解してしまった今読み返してみるとこれもそれこそまるで「海のような愛」に包まれているかのようなストだったのだなと。
    ふたりの誓いが「海の祝福」を受け手の平に現れる小魚は当時「焔尾魚の幻影」だなんて解釈していたがこれも「海神の使者」だったしな。「もう2度と待たせない」なんて言わされて身構えてしまったが、恐らくこの言葉自体に何か特別な効力があるわけでなしに、ついに再会できた彼女に庇護欲のかたまりであるホムラがあの海神が少女にした「みんなのためではない君だけのための祝福」をしてくれたって話なのだろう。
    頬をつままれたり心音を聴かれたり些細なことですぐに赤面しどぎまぎとするおぼこいホムラにばかり目がいってしまいがちだったけど、今はただ笑ってくれたらすべてを受け入れられる愛無尽蔵なホムラを心から尊敬しているよ。

恋と深空の世界観と初期実装キャラクターたちのざっくり人物像を知っておくのに必要なストーリーがこの辺りかなと思います。レイの秘話「白き心」やホムラの秘話「唯一無二の赤」もぜひこのタイミングで読んでおきたいものにはなりますが、「作品の根幹に関わるような何か重要な描写があるか」と言われれば登場済みの人物にまつわる小話に留まっていると感じます。
一方「絆」の方は読まずとも本編の大筋にこそ影響しませんがそれぞれの「彼を主軸とした物語」においてはどれもしっかり「前置き」「伏線」になっているため個人的には「必読」です。プレイヤーレベルと絆レベルの兼ね合いで多少前後するかも知れませんがこの辺は前後しても問題ありません。たぶん序盤はおおむね「開放される通りの順番」で読んでいけば筋道が立つ仕組みになっているのだと思います。

コアってなんかやばいもの?

  • 本編 深空の下で4章 夕闇の下

    スエが言い残した「最悪の状況にはくれぐれもあの子を助けて欲しい」「あの子を助けることはあなたを助けることにも繋がる」なんて助言を思い起こしながら「最悪の状況など必要なかったはずだ」と呟くレイについて、このふたりが互いの事情をどこまで把握していたどんな関係値にあったのかはいまだ判然としないのだが、月下の黒き棘少なくとも何かしらのコアや結晶が体内に存在するのだろうレイのことや、4部2章指先で触れればモリトの結晶化を押し止めることができる彼女のことを思い返してみると、恐らくスエは「エーテルコアの力」が異化の抑止力であることや、いずれこれがレイの助けとなることをすでに悟っていたのではないかと思われる。とは言え「最後の選択肢」を持つレイは「それを明らかにするためにスエまで犠牲になる選択」を「必要ない」と抗っていたのだろう。
    そしてマヒルが天行市へ出発する見送りの日に咲いていた桜のような桃色の花が明晰夢彼女が「あなたがいなくなることを連想してしまう」と訴えていた「カイドウ」の花なのかな? ふたりの間で何か特別な意味を持つ花はいつも彼の方から提示されるがマヒルばかりは彼女の方が一方的に「嫌な予感」を抱いており彼の方はあまりピンときていない様子なのが印象的だ。カイドウの花言葉は唐明皇の寵姫だった楊貴妃の姿に由来して「美人の眠り」だそうだが、かの有名な能の演目「楊貴妃物語」がマヒルの恐れる「ふたりだけの楽園を追放されてしまう物語」になっていることも偶然とは思えないよな。天行市の街路に咲いているカイドウは人工造花であるかのような風景描写だったけど、これにも何か含みがあるのかな?

  • 本編 深空の下で5章 長恒のオーロラ

    六団子と拮抗薬の下りでワンダラーは特異エネルギー感染を起こした元は我のよく知る生き物なんじゃないか、という懸念が最初に匂わされたストでした。スエの遺した資料については「融合実験」だの「散逸」だのという言い回しがあたかもメスで胸を開いて心臓にコアを埋め込んだり摘出していたかのように聞こえ、第一「コアはワンダラーから生成されるもの」「14年前に初めて現れたもの」だと思い込んだまま読み進めたために当時相当頭をもたげたが、世界の深層埃の中Unicorn実験において彼女の心臓に新たに発生した未知の物質が発見されたのは「一度死んで生き返った」そのタイミングであったことを知り、ようやく「生まれつき体内にあったものなのではないか」と見解せざるを得なかったファンの解説が腑に落ちる。
    3章回想の中で初めてワンダラーに遭遇した彼女は「心臓から何かが弾け出そうになる」のを感じていたようだけど、裂空災変は実験で「危険」と判断されるまで繰り返された心肺蘇生現象によってエネルギー値が膨大化した「エーテルコアの力」によって引き起こされたものであり、トンネルの向こうにもあるらしい別のエーテルコアの「引力」に吸い寄せられるようにして「金色の光」となり散逸したのではないか、とも思い始めてる。

  • レイ 秘話まだ見ぬ黎明

    災変から数えて「数百年後」のかつて「臨空市」と呼ばれたその場所にはコア接触による「病変」でワンダラーと化した元人間が溢れてる。読んだ当時はこれが深空トンネルの開通により分岐したバッドエンドなのではないかなんて考えもよぎってしまったが、世界の深層星の来処にて「宇宙の始まり」から新たに誕生し崩壊へ至るすべての星が「無数の選択肢」によって迎える「無数の結末」があまねく認識できるという「時間」の概念を排除した「より高い次元」の存在について言及されることからこの宇宙が「分岐」やら「並行世界」やらに留まらず「時空を超越」した「非物質的」な「永遠」の実在「イデア」そのものであること、時間という「檻」に囚われその世界が反射する光しか捉えられない人間がこの檻を破り過去と未来と現在とが「ひとつの空間の中で展開されている」場所へ辿り着けるのか否か、あるいはそれを探求することが「いいこと」なのか「わるいこと」なのか、恋と深空はきっとそういうテーマを持った作品なのだろうと思うようになった。
    本編時間軸レイは12歳を迎えると恐らく未来の自分の意識を「夢」により手に入れることができるようになり、これも秘密の塔ジャスミンの蕾について過去さまざまな時代を生きた「前世の私の記憶」であって「厳密に言えばそうではない」なぜなら「私は死ぬことはない」からだと教えてくれた預言者レイに及ぶ「最高神アスタの力」なのだと見解していたけれど、本編3部や外伝を履修して制御できない黒いEvol含めレイの身体にも内在するかも知れない「コア」や「結晶」による現象のひとつでもあるのではと考えるようになった。

本編「深空の下で」5章読了のタイミングで開放されるレイの秘話「まだ見ぬ黎明」はなるべく5章の展開がまだ頭の中に残っている状態で読んでおくのがおすすめです。と言うか、本編を読み終えて開放される秘話は基本的にあまり間をあけ過ぎず併せて読まれることが想定されたサイドストーリーになっているのだと感じます。

この辺からプレイヤーレベルが上がりにくくなりメインストーリーもとんとん拍子ではなくなってくるのですが、3人とも2番目の秘話は「星4思念の所持数に合わせて開放される」仕様になっており、また2番目の絆はセイヤについては気が付いたら開放されてたがレイやホムラはやや苦労した記憶があるので一旦初心者ミッションなどに注力し大量にばら撒かれる石やチケットを使って恒常ガチャを10連ずつぶん回したり、思念に限らずバッジやぬいぐるみなんかも集め始める頃合いなのかも知れません。
とは言え遅れて始めたうえに無課金かつおでかけサボり魔だったわたしでも「深空の下で」を読み終える頃には秘話を、秘話を読み終える頃には絆をそれぞれ開放できていたのでごく普通に遊んでいれば順に読めるようになるものなのだろうと思います。

セイヤって何者?

  • 本編 深空の下で6章 果てなき夜

    ファンよりもレイよりも誰よりも彼女のことエーテルコアのことを何もかも全部知ってるのはセイヤなんじゃないか、という匂わせ回であり、文言に限っては「月影ハンター」初登場回でもありました。個人的には14年前の災変で「赤錆色の雨が降る中誰かの放った光が巨大なワンダラーから自分を守ってくれた」場面が彼女の記憶の中に薄ぼんやりと残っていること、セイヤが彼女に「嘘をつく」とき必ず目を伏せたり鼻をこすったりする様子を流星の降る夜や指間の流星開放前に印象付けておくことが目的のストだったのかなと思ってます。
    もちろん彼が「あんたの敵じゃない」ことを力強く訴えてくれたことも後のふたりにとっては重要なやり取りだったようですが、ぶっちゃけわたしはこの辺で「イズミ」の目に映る「冷酷なセイヤ」を垣間見てしまったことで逆に疑念を募らせたりもしてましたw

  • セイヤ 秘話世を過ぎゆく

    どこかに書いた気もするが、かつてセイヤと共に同じ学校に通い彼と同じ銀髪に同じ青い目をした「イズミ」は恐らくセイヤの血縁者なのだろう。すると「また脱走兵となるのか」「ロールバック隊に居た時と同じように」なるイズミの発言は「死を偽装して特殊部隊を脱走する」つもりでいるセイヤをまるで「王太子がすべきことを放棄してロールバック隊なんぞ結成し王室を脱走した」あの時と同じじゃないかと揶揄したものだったのではないかな。
    そして今更ながら「Noah」というのはキノアが自らの名前の一部を用いて定めた略称などではなく「ロールバック隊グループチャット」みたいなものの通称だったのかも知れん。なぜか思い立ってセイヤの思念「固い守り」を眺めていたら彼は「NoahⅡ」と記された紫色のハーネスを身に付けていたのだよな。

    「Noah」とは「ノアの箱舟」から付けられた「ロールバック」の秘匿名だったのかな?

  • セイヤ 絆暖かい夜の章

    これも読んだ当時はとても難解で自分自身を「孤独な星」に見立てたセイヤがなぜ「自分から落ちてきてあんたの傍に来てくれる」のか、恐らく帰るべき場所があるはずなのになぜ「ここが終着点」だとでも言いたげな「遠くの星に着陸した宇宙飛行士の夢」なんて見て幸せそうにしてるのかさっぱり分からなかったんやが、今にして思えばスターチスの花が咲く女神の聖剣碑の前で「ウルル星へ逃げよう」と告白されたあの夜とまるで「同じこと」が再現されていたのだよな。これを切っ掛けに「〇〇の章」で統一されている「絆」とは「伝説」の「序にあたる章」なのではないかと考えるようになった。

この辺りで突然SF色が強くなりこの頃のセイヤには物凄く混乱させられた記憶があります。もちろんその混乱も後に解消されるときの爽快感に繋がるものなので個人的にはぜひ楽しんで欲しいと感じてしまうのですが、「そういうのいいから手っ取り早く分かりやすく読ませてくれ」という方はもしかしたら先に本編を8章まで読み進め読了後に開放される3番目の秘話も読んでしまってから最後に「世を過ぎゆく」「暖かい夜の章」を履修するという順番もありっちゃありなのかも知れません。

ホムラって何者?

  • 本編 深空の下で7章 海の下の月光

    レーウィンの死因となった「赤い珊瑚を砕いて作った絵の具で描かれた絵」に「隠された秘密」とやらがなんなのか、その秘密に気が付きホムラに絵を依頼した「N109区の人間」とは誰なのか、そもそもその珊瑚は本当に「リモリアにあったもの」で「人に幻を見せる不思議な効果があるもの」なのか、諸はっきりと明かされていないためこの辺かなりふわっとしているが、職業上毎日コアを見ているはずの彼女が疑いなく「珊瑚」で納得しているそれは恐らくは本当に珊瑚なのだろうし、とは言え「特異エネルギーの波動が感知される」なら少なくとも「コア化」「結晶化」しているようなニュアンスなのだろう。
    絵に隠された秘密とは当時「エーテルコアのことか」としか考え至らなかったのだけど、今考えるとたとえば「不死化細胞LCMECsによる延命治療を受けたことがある人間はもれなくレーウィンのように意識障害を起こしてしまう危険な絵の作者」という意味での「懸賞首」だったのか、あるいは「あのリモリアの事件」により海底の自然物が「コア化」「結晶化」していることを隠蔽するための手段なのか、いずれにしろこの件について詳細が明るみに出ないよう警察に圧力をかけ「僕がその珊瑚を使って描いた絵は1枚だけ」だというその絵をこっそりと回収し隠し持っているのはEVERなのでしょうな。

  • ホムラ 秘話癖になる痛み

    実はわたし、序盤からホムラくんを一切追ってこなかったために彼の胸元に現れる「魚の尾ひれのような赤い紋章」が何なのか詳細が語られるようなストをまだ知らないのである。もちろんこの秘話や絆、本編、伝説、外伝を読んでいればこれが彼女と交わした「契約」により相手の意に背くことができなくなった状態を表す「しるし」のようなものであり、互いの求めや贈答によってはどうやら病みつきになるような痛みを伴うものであることまでは察しが付いたりするのだが、秘炎の滾る地様子のおかしいホムラの胸のその位置に躊躇なく手を当てて「海の契約に基づき目を覚まして」なんぞ念じていた彼女は恐らくどこかでこの「しるし」についてホムラからなんとなく説明を受けているのだよな? 外伝が実装されるまでのどこかのタイミングで読めるものだったのだろうが、わたしは何を飛ばしてしまっているのかなぁ。

展開に理屈が不可欠であるハードSFから突然理屈を度外視したファンタジー作品に切り替わったのか、と思えるほど不可思議で壮大なものを見て、一見対極にある「事実から生まれる世界」と「感性から生まれる世界」をまるでコインの裏と表のように併せ持つ深空の世界設定におののきました。順不同ですが両ストは関連性が高いためなんとなくワンセットにしています。ホムラくんへの理解を深めることもまた恋と深空をあまねく履修することと同義になっています。

レイって何者?

  • レイ 秘話終わらない冬

    これも読んだ当時はトオヤの身に起こった惨劇とそれを目の当たりにしてしまったレイが担わんとする重責があまりに痛ましく強烈で著しく思考力が低下していたが今考えればもっといろんな場面を深く読み込んでおくべきだったと反省している。
    長恒山北部に位置する「崖の谷間」に検知された「磁場の核」が乱れS級ワンダラーが大量発生していたのは恐らくEVERによるコアテクノロジー開発が言わば「巨大な磁石」とも言えるこの惑星の「地核」にすでに多大な悪影響を及ぼしているという描書であり、谷はもともと強い磁気がぶつかり合うパワースポットのような場所だったって話なのだろう。このタイミングで開放されていたアプリ内公式アカウント「深空時代」の投稿記事「永遠の命は夢じゃないEVERグループ心臓再生研究に進展あり」を「コメント欄」まで真面目に読んでいればワンチャン考え至ったかも分からんが、この頃のわたしは公式コンテンツをまるで重要な読み物だと認識できていないアホのポンコツだった。リプまで読み返してみると情報元である「深空時代」の記者がそもそもEVERの一味あるいは信者なのだろうな。
    レイは夢の中で両手から氷柱と自らの鮮血を伝い漏らしながら「もがき苦しむ人影」や「血まみれの男の子」を死に至らしめ「雪山の中」をひたすら歩き続けるが、彼はそうして「自分が氷柱で多くの心臓を貫いて回る夢」を「10年間見続けている」というし、月下の黒き棘を読む限り彼が「相当繰り返し見てるはず」なのは灰色のひび割れた壁にソファ、ホログラム、冷蔵庫が同じ空間に置かれた「まるで生活が苦手な人の家」だったんで、結局この「死神」も黎明レイのその後の姿ってことだったのかなぁ。

  • レイ 絆思い出の章

    時系列がはちゃめちゃになっていたがレイが「甘いものを好きになった切っ掛け」は恐らく彼女がスエに引き取られレイと家族ぐるみで付き合い始めるより「以前」の思い出なのだろう。「ワンダラーが今よりもっと各地で猛威を振るっていた頃」というからには災変が終息する2035年1月1日より前の話なのだろうし、「緊急避難所」は「病院」だったようなのでたとえばこの直後両親の迎えがあったレイは自宅へと引き取られ身寄りのない子どもたちが改めて設備の整った例の「避難所」へ送られた、って流れなのかも知れませんな。

レイの秘話は本編「深空の下で」と言うより後に実装される「待望の狂宴の主」以降の展開を理解するうえで必要な内容になっているため「世界の深層」へ進む前までに履修できれば恐らくどのタイミングで読んでも筋が通ります。ただ、個人的には秘話2、秘話3を読み終えた状態で絆「思い出の章」を読んで欲しいのでこの位置この順番にしてみました。

フィロス星ってなに?

  • 本編 深空の下で8章 銀河に沈む太陽

    今更ながら世界の深層悪ふざけの中で2046年暗点のボスに有名な楽団の生演奏を手配した「Mr.R」は8章ラストに出てくるこの人なのかなぁ。

    と言うのも、これまた思い立ってシンとのメッセージを読み返していたら恐らく彼が実装された直後に「ハンドガンホルスターが金刺繍やルビーでゴテゴテに装飾されてるのってどう思う?」「ルビーはさておき強度と弾性を保つための金糸は大事だぜ」みたいなやり取りが目に留まったのだけど、これ公式アカウント「オークションハウス・リズ」の「ジュエリーコレクターMr.Rがまたしても驚きの行動を見せる」って記事をこちらがシェアしていたみたいなのだよね。我ながらまったく記憶にないことが怖過ぎるんやが…
    謎のジュエリーコレクターとして界隈で有名な「Mr.R」はリズ協賛のもと開催された「チャリティーオークション」にて「金刺繍とルビーの本革製ホルスター」を桁違いの高値で競り落とし「ハンター協会」名義で全額寄付金にしたって書いてあるんだけど、するとMr.Rは大前提「彼女の味方」でありどうやら彼女を守ってくれそうなシンには「くれぐれもよろしくな」ってことでのあの生演奏だったのか? とも思えてくる。もちろんこの男は今時点ホワイトグローブ構成員たちが恐れるEVERの指示役ってことにはなってるがぶっちゃけルイ教授以上にやばいやつには見えないし、ホムラに渡した「例のもの」も見方によっちゃ同じく「くれぐれもよろしくな」ってやり取りに見えなくもないんだよな。第一この人ブランドスーツとかブランドジュエリーめちゃくちゃ好きそうじゃないか?←
    読了当時もっとも頭を悩ませた「α-P0159の光が深空トンネルを抜け臨空タワーを照らす頃この46億年で我がそれに最接近する瞬間です」「人類は時間という檻の中で輪廻する」「銀河を共有する生命体がある」という一連の文言に関しては、恐らく「時間という一方向にしか進まない檻の中にいる我には見えないが過去も未来も現在も複数の宇宙は同時に存在している」という深空における多世界解釈のおさらいと「未知の星系には未知の生命体がありトンネルを抜け急接近してくる瞬間があるかも知れない」というシンの登場予告みたいなニュアンスだったのかなぁと今は思ってる。

  • セイヤ 秘話流星の降る夜

    地球という惑星の「解体してしまった地核」の代わりに「強大なエネルギーを持つ人工星核」を用いバラバラになった陸プレートを繋ぎとめたことで新たな星として生まれ変わった「誕生から214年目の若きフィロス星」には、一匹狼の船出を読む限り指間の流星「星降の森」に当たる「星の心臓部」において恐らく「人間の生命エネルギーが星核エネルギーに転換される」ということがすでに始まっている。セイヤは「森に選ばれた」彼女を救うため1ヶ月という時間を掛けて「顔や手に深い傷」を負いながら「特別なコア」を入手するも間に合わず、腕の中で息を引き取った彼女には「何度でもどこにいても俺は必ずあんたを見付ける」と独り言ち、また素直に読むならこの行動の代償として「Evolを全力で放つことができなくなる制御装置」を首に巻かれてる。彼女の病名が約束の塔「氷裂症」とは異なり本編にも登場する「コア介入症」であることからどこかのタイミングで「心肺蘇生現象」を経て心臓がエーテルコア化していたために彼女は森に選ばれてしまったってあらましだったのかな?
    ひとつ気になるのは、指間の流星セイヤは「受剣式」において恐らくかつてフィロスの王妃であっただろう強大なワンダラーと対峙して初めて「森で人間が星核エネルギーに転換されること」を悟ったように見えてたが、クラスメイトのセイヤはスト序盤から「何かを言いかけては口をつぐみ」すでに彼女を森に立ち入らせないよう計らっているかのように見える。もしかして彼が彼女と学園で過ごすのはこれが「2度目」だったりするんだろうか? 今更ながら扉絵のセイヤは今世彼女に貰った「手作りの星」だけでなく指間の流星彼女が渡した「星の形をした騎士の徽章」だと言われても違和感のない「もうひとつの星」を木剣の柄頭に結んでいるように見えるんやが…

    セイヤさんその「手作りの星」人生でふたつ目ですか?←

本編「深空の下で」8章読了で開放されるセイヤの秘話「流星の降る夜」を読み終えて、ようやく長い長いプロローグが終わり圧巻のスケールで展開する恋と深空が本筋に入ったのだな、と感じた記憶があります。
これを皮切りにああでもないこうでもないと物語を考察することが面白くなると思うので、余力があればぜひそういうことも楽しんで欲しいと思います。

リモリア人ってなに?

  • ホムラ 秘話セイレーンの歌

    これもしつこいくらいあちこちで語ってしまってるが、ホムラくんは活字になるとはちゃめちゃに魅力が増しますよねぇ。歌劇の場面はもちろんのこと、個人的には本当に何でもない行動描写がいちいち彼の生まれ持つたおやかさ気品の良さを形容する表現になっているところがドンズバです。魚の小骨を「ぺっ」するだけでなぜこんなに貴公子がにじみ出てしまうのか…
    読了当時は赤い海の絵に宿った「歌う少女の夢」が「少女と見まがうほどに美しいリモリアの少年ホムラが人間に欺かれ虐げられた一族の死に際で独り岩礁に座りセイレーンの歌を口ずさんでいたときの記憶」なのだろうと解釈してしまったが、今にして思えばこれは本当に文字通り「作者の夢」、彼女のようで彼女ではないあの「歌島の少女」の夢だったのかも知れません。
    セイレーンの歌は忘却の海では恐らくルイスの推理通り「人間の少女」がモアで、第三幕は「信仰を刻むために」人魚の胸を開きその亡骸を「真珠のように」綺麗に飾って「再会の日にあなたがその手で取り返すまであなたの心を大切に持って手放さない」ことを誓う歌になっており、海が荒れるとき「真珠」を見付けて「彼女の心臓をえぐり出す」ことが予言された海神の書0065号石板残篇がその返歌になっている。これが絵の夢の中で「賛美のような嘆きのような歌」に聴こえるのは恐らくかつての彼らが互いに互いの愛と信仰を「賛美」する一方で喪失を「嘆いて」いるからであり、するとホムラが絵にした「深海から海面に辿り着くと海水が赤く染まっていた夢」もあるいは彼が幼い頃から見ていた「あのリモリアの事件」を示唆する不思議な予知夢のようなもの、そして彼にこれを見せていたのが「歌島の少女」でありトンネルの向こうで力場群となっているらしい彼女の意識エネルギーもしくはエーテルコアの力、みたいなニュアンスだったのかなと思ったりなどした。
    「絵画と共鳴して夢が共有できたなら」と「珊瑚そのものとの共鳴」までああしてボートで船酔いしながらあれこれ画策していたホムラを思い返してみると、やっぱり彼が彼女に思い出して欲しかったのはシンプル「幼少期に交わした契約」に留まらずどうやら「過去世からの縁」であることも理解していそうだしほのめかそうと試みていそうですなぁ。

  • ホムラ 絆潮汐の章

    ホムラの口から自分には「尾ひれ」があり「歌声で人も殺せる」ことが語られる点では秘話セイレーンの歌の補完であり、同時に「あのリモリアの事件」が恐らくは「潮汐逆流の日」に起こったのだろうことを推測させるのが目的のストだったのだろうが、個人的にはタンレイさんが気が気でなかったこの頃のホムラの「危うさ」みたいなものを印象付けるためのストでもあり、彼女がおふざけの延長で放つ「ご主人様と呼びなさい」なんて冗談に突然声色を変え「そう呼ばれたい?」「ご主人様」と迫るホムラからは「人間に虐げられるリモリア」や「彼と彼女の契約」について匂わせることもこのストの意味するところのひとつなのだろうと思う。わたしにとっては7章読了時点では「宝石のような模様」だと認識していたそれが「ウロコ」だったと教えてもらえたことが何よりありがたかったかなw
    今思えば今スト彼女を始め本編時間軸地球上に生きる人間たちが2034年海底に発見された遺跡の研究から「本当に栄えていた文明だったんじゃないか」と唱えられるようになる以前より感覚的に「リモリアの伝説」をなんとなく理解していたであろう社会通念に整合性を持たせるために金砂の海にはどうやらパルス信号なるものを文字に起こしたらしい「深空伝説第1巻」であることが特記されていたのだろうな。

ホムラの秘話「セイレーンの歌」もまた本編「深空の下で」8章読了のタイミングで開放されるサイドストーリーです。絆「潮汐の章」と合わせて「深空の下で」全8章の中で描かれたあれこれの「事の真相」となっており、今後の展開に繋がる部分でもあるためこちらも「世界の深層」へ進む前までに履修しておくのがおすすめです。

伝説ってなに?

  • セイヤ 伝説指間の流星

    重複するが今スト前半セイヤはまだ「彼女の死を目の当たりにしたことがない」んじゃないかとも思い始めてる。「王宮に帰り王と話をつけて来る」ために正装したセイヤがいつもその剣の柄頭に括り付けている「手作りの星」について「昔からずっと大好きで一度たりとも忘れたことのない大切な人にもらったもの」なのに「その人は俺を覚えていない」「突然居なくなってしまったその人を探し続けやっと再会できたというのにこれを贈ってくれたことさえ忘れてる」なんて話してくれたりするが、これって実は言葉通りの意味で、彼は本当にこの時点彼女は「突然居なくなってしまった」ものだと思っていたし再会したら「記憶を失くしていた」のだと理解してたんじゃなかろうか、なんてな。そこからあれこれ動き回る中で「森が人間を星核エネルギーに転換すること」や「彼女がひとりで無限に生死を繰り返せること」を知り、たとえばクラスメイトたちからはまるで「ボディーガード」のように見えるロールバッカー数名とともに「ロールバックⅠ号」では「誕生から214年目のフィロス星」へと赴いていた、とか。であれば恐らくまだ何も知らないはずの流星雨のセイヤが序盤から彼女を森から遠ざけようとしていたみたいに見えたのも、今スト彼女が渡した「星の形をした騎士の徽章」らしきものをすでに持っていたように見えたのも、なんなら授業を聞いてないのにテストで満点採れたりするのもいろいろと辻褄が合うような気がしてくる。いや、過去の自分が生きていた地点に到達してる時点でそもそも破綻してる気もするがw
    いずれにせよ流星の降る夜からの指間の流星は過去かじってきたすべての乙女ゲーすべてのストーリー合わせてもわたしはいっちゃん好きですねぇ。そもそもゆっけ氏の声帯を持つ「騎士」が好きだし(分かる方には分かるw、もしかしたらたとえばキャラの年齢が25歳とかだとわたしはとっくに「母ちゃん」だったんで「学園もの」みたいなところが尚更刺さってるのかも知れないが、個人的にはこの先もこれを超えるスケール感これを超える純愛には出会えないんじゃないかと思ってる。BGM「光の果ての囁き」と合わせてこのお話この楽曲を知ることができただけで「恋と深空をプレイして良かった」まである。感謝…

  • レイ 伝説約束の塔

    レイを主軸とした物語が他と比べて一際難儀なのは、「半神半人」である彼が立ち向かわなければならない「ある悲劇を運命だと決定付けるもの」が唯一絶対的な存在「最高神」のみだからだと思う。たとえばセイヤにとっての「人工星核」には王室という隠匿者が、ホムラにとっての「火種」には神使や王侯貴族という背信者が、シンにとっての「竜の呪い」には聖裁軍という迫害者がそれぞれ「元凶」になり得るため悲運の業がどれだけ巡っても「今世でついに断ち切れるんじゃないか感」がないことないんやが、約束の塔にはその「予感」がないのである。読了当時はすべてのフィロス星が同じ本編地球の未来の姿でありアスタの決定は誰を主軸としたどの物語にも及ぶものだと誤認していたためラスボスのようにたてまつってしまったが、恐らくアスタの決定に打ち勝たなければならないのはレイひとりなのだろう。
    ただ、世界の深層朝のない日、外伝月下の黒き棘、本編4部1章雲へ隠す辺りを思い返してみると、雪まみれの階段ラストで語られた「吹雪がやってくる前にもう少し進んでおきたいこの険しい道」としてレイが一貫して専心する歩みが「医療倫理」や「自然摂理」に背くことなく「結晶感染」を治療するための医術研究であることから、たとえばアスタとは「コアエネルギー心臓介入医療法」の行く末に副産物として生まれてしまった人工物、非道徳的な医療処置や蘇生の繰り返しによってついに「肉体」は滅び、物質や時間の概念を失った「思念体」が取り込み過ぎたコアエネルギーの結晶「蘇生のコア」を本体として存在する行くところまで行ってしまったワンダラーのその先みたいな不気味な生命体なのかも知れない、だなんてよぎり始めている。もちろん突拍子もない話であることは自覚しているw
    他の彼にもなんとなく「すんすん」だったり「はむはむ」だったり「これ好っきゃなぁ」と思うくらいにはよく見かける愛情表現ってあったりするが、レイに関してはまじで比べ物にならないくらい「取り急ぎ本編の履修が目的であれば月位思念に必読はない」なんぞふんぞり返っているこのわたしでさえ「それしかしてない」と感じるほど圧倒的に「彼女の頬に触れ愛おしそうに眺める」ということをしまくるのですよね。それが「見渡す限り果てのないほどに広がるジャスミンの蕾」を作り上げてしまうほど無自覚のうちに繰り返されてきたと言うのだから、これ以上報われて欲しい人って他にいないよなぁ。涙

  • ホムラ 伝説金砂の海・忘却の海

    ホムラの伝説はいわゆる「ビターエンド」がお決まりの深空伝説において唯一の「メリーバッドエンド」で締め括られている。「金砂の海」だけでは恐らく「鯨落都」を探す旅がきっと「死がふたりを分かつまで」続いたであろう「ハッピーエンド」だと解釈してしまいたくなるのだが、「忘却の海」を読めばその旅が決して長くは続かなかったこと、ホムラがあの「ナイフ」で彼女の胸を切り開きその白い指で心臓をえぐり出し滴り落ちる鮮血が彼の手の平の上で小さな炎の「養分」になっているところまで目の当たりにしてしまう。ただ、彼女の方が「この心臓をえぐり出してくれるならして欲しい」と願っていた一方でホムラの方が「僕はそれを望まない」と主張していたところを見ると、「逆鱗を渡してしまった相手の意には背けない」ことや最後に風の中に響いた「私たちが砂漠を出たのは心を取り戻し我らの信仰とするためだ」なる吟遊が恐らく「アモン」のものであったこと含め、ホムラにとっては心底「望まない結末」「ビターエンド」だったのかも知れない。だとしても、彼女ではなく「彼の方が望まない」「彼が別れを選ばない」物語は恐らくホムラのものだけである。
    唯一無二のシナリオ、海の中という幻想的な描出、スチル、サウンド、グラフィック、どれを取ってもただひたすらに神秘的で特別感がありここに物凄く根強いファンが居るのもめちゃくちゃ頷ける。特にBGM「深海の祷歌」は実装初日何が何だか分からんまま「さぁ壁画を修復しよう」みたいなイベ画面でいきなり聴かされてもなぜか「世界でいちばん美しくていちばん悲しい恋」みたいなものを連想して涙出そうになるくらい世界観ありました。個人的には海神伝説は恋と深空の中でむっちゃ「異質」な存在で、「概念」みたいなものを「物質」による「現象」のような言い回しをするせいでまじで理解が及ばないそこだけが独立した独特の世界なんですよね。なので、正直いまだに3割も「理解できてない」と感じてます。でも、もしかしたら最後まで「理解し切れないこと」がリモリアの真の魅力なのかも知れない、とも思う。
    話逸れますが先日NHKのとあるドキュメント番組で古代エジプト時代からローマキリスト教の時代まで栄華を極めた煌びやかな都市「カノープス」について特集が組まれていたのだが「これがリモリアか」と思えるほど酷似していたため覚え書き。
    ***
    キリスト教の聖地となった後も400年程栄えた古代エジプトの都市カノープスは4つの海底プレートが接する地形と激しい気候の関係でまるで神が怒り狂ったかのように荒ぶる「砂の波」と「海の波」が常にぶつかり合う極めて危険な湾沖でそれを仲裁するかのような位置に「修道院」そしてローマ帝国が莫大な資金を投じたために「驚異的な高さの塔」が建っていた。海に沈むことが始めから約束されていたかのような羸弱な地盤だったことは地質学的にも証明されてるが、当時の人はどういうわけかそこに定着することを求めた。
    カノープスが海に沈んだのはアトランティスが沈没したのと同じ8世紀頃、巨大地震で海面が上昇したことによる地面の液状化や浸水による崩壊の痕跡が見られる。
    近年「海底」から古代エジプトの小型礼拝堂ナオスの「遺跡が発掘」され、全部で4枚見付かった「石板」の碑文を解析するとカノープスに根差したさまざまな古代神話の中に、彼らに害を及ぼす相手に何が起こるのか、伝染病、大量出血、死の報いを与える呪文、呪いの言葉についての記述が浮き彫りに。古代人である彼らにとって「石板」は核兵器に匹敵する「武器」のような役割をも担っていた。
    ***

伝説は日位でペアになっている星5思念を揃え育成を頑張ってようやく最後まで読めるようになるという仕組みになっているためプレイスタイルによって履修タイミングがバラバラになると思うのですが、個人的には本編「深空の下で」全8章、3人の秘話、絆をすべて読み終えた後、それぞれ1話から9話までを「一気に読む」という順序立てがおすすめです。特に指間の流星はこれまでありとあらゆる場所に丁寧に敷かれてきたすべての伏線がことごとく回収されていくようなゾクゾク感が味わえます。
この時点ではそれぞれの物語がいつどこで起こった何を描いているのか相当混乱されることと思いますが、ここで起こる混乱こそがこの作品のいちばんの「醍醐味」になっているためぜひこの先さまざまなことが繋がってしまう前に読んでおいて欲しいと感じます。
ちなみにホムラくんの伝説1「金砂の海」は伝説2「忘却の海」を読んで初めて「完結」する物語になっています。レイ先生の伝説2「人知れぬ沫雪」に関しては伝説1「秘密の塔」においてほんの一言で片付けられている「膨大な物語」のあるひとつを描いてくれたもの、みたいな感覚なんですが、金砂は平たく言えば「本編である忘却の海の予告編」のような位置付けになっておりこれだけでは物語の本当の結末が分かりません。
復刻願う「独占する抱擁」が実装されていたところを見ると恐らく近日神殿思念も復刻するだろうと思われるのでそちらを待ってみてもいいし、抵抗がなければゲーム実況などされてる方のプレイ動画を見ちゃうのもひとつの手段かも知れません。個人的にはそれくらい「必読」です。

君らが悪者だったのか…

  • 世界の深層孤独な灯火

    心疾患の外科治療に「コアエネルギー」を応用するとその心臓は恐らく一度は劇的に回復するも間もなく「黒い結晶」に覆われ「黒い塊から生えた脈動する人間の臓器の半分」のような状態になってしまうことを突き止めた医学部生レイは、これに関わる実験レポートの一切を処分し「この研究が実用化されるような未来があってはならない」と断ずる。飛び級しまくりのレイはこのとき何歳くらいなのだろうなぁ。少なくともヤスやトオヤ先輩なんかよりうんと年下なのだよな。
    一向に解消されない「天行市はいつから空に浮いてるのか問題」については一旦考えることを放棄し、たとえば電源開発の歴史とともに火力発電が原子力発電に切り替わったりするのと同じように天行市は天行大学「第1期医学部新入生宣誓式」の時代から空には浮いていてそのエネルギー源が近日コアに切り替わったって話なのだろう、とギリギリ納得できんでもないシナリオをでっち上げ真相が語られるのを待つことにしました(しろめ

  • 世界の深層雪まみれの階段

    607号カプセル電子カルテの患者さんは「X-Heartプロジェクト」の臨床実験により余命6ヶ月と診断された当時からもう2年も生きていると言うが、結局「生命維持カプセル」だけでは事足りず「ヤスが到底及ばないと感じているレイの医療スキル」がなければ「2年以上は生きられなかった」ってことなんで、恐らく現時点カプセルのチューブが注入や吸引をしている「コアエネルギー」に遅かれ早かれ「異化」を起こしてしまう心臓を新しいものに取り換える「移植手術」の結果が成否を左右するのだろう。少なくともEVERに買収される以前の杉徳は「エーテルコア」には注目していなかったように見えるし、ヤスが彼女を調べ上げストーキング行為を始めたのも当初の目的は「レイを杉徳へ引き抜くため」のあくまで根回しに過ぎなかったものと理解しておいていいのかな?

  • 世界の深層花束と挽歌

    「忘却の海」の神殿思念実装イベントストーリーでは、ホムラは「修復された海底壁画を見て懐かしい気持ちになる人がいるかも知れない」とは言いつつそこに描かれた「鯨落都」のこともその都の「神殿」に何やら「秘宝」が収められていたこともその場所で海神の「継承の祭典」が催されていたこともどうやら「聞いたことがある」らしいが「どれも遠い遠い昔の伝説」であり「本当にそんなことがあったのか僕には分からない」なんて言っていて、すると恐らくこの庭園に集うリモリアの生存者たちもみな壁画については見覚えがあってもこれにまつわる伝説については真偽のほどは分からない昔話のような認識なのだろう。
    先日のバースデーイベ海が暮れるまでにおいて「陸で長く暮らして来た」らしいホムラは多くの人に「ここに適応すべき」だと諭されてきたと溢していたけれど、それこそ今スト「一族」はもちろん「あのリモリアの事件」を思わせる「灰色のベールが掛かったかのような表情」を垣間見せこそするがタンレイを筆頭に誰もが陸で「支え」を探していて「過去ではなく現在に生きること」を目指してる。彼らがホムラ以上にこれから起こる海の喪失を懸念したり故郷に帰ることを切望しているようには見えないし、改めて「かつて海神が愛する人のために海を欺いた」だなんて恨み節を生み出した人たちだとは思えず「やっぱりあの物語の舞台はこの地球とは地続きの星ではない」と結論したくもなるんやが、「すべての星が無数の選択肢によって迎える無数の結末」さえ「同じ空間で展開されている」という宇宙ならその結論は早計なのかも知れない、とも思い始めている。
    しかし、装花やブーケまで鮮やかな青緑色の花がしだれるように咲く「ヒスイカズラ」でコーディネートされたガーデンウェディングで恐らく彼らの「尾ひれ」のような翡翠色をした裾の広がるマーメイドドレスを着て裸足で踊っているタンレイさん、ようやくご尊顔を拝することができた今再び想像するとまじで溜息が漏れるほど美しいよな…
    プルメリアの女の子のくだりは思い出すと泣いてしまうので割愛させていただく(倒

  • 世界の深層星の来処

    これも今思えばロールバックⅡ号で加速器の起動結果を待つ間セイヤが思い巡らせていた「より高い次元」について「何言ってるのかさっぱり分からん」なんて放り投げず恐らく相対性理論や量子論に基いて「宇宙について考える」ということをこのタイミングでしておかなければならなかったのだよな。「偉い学者の唱えたなんかムズい理論」の認識で名前くらいなら聞いたことあるが、わたしはこの手の学問がげぇ出るほど苦手なのである(吐血
    過去と現在と未来はひとつの空間の中で展開されているが「この次元」の者はその世界が反射する光しか捉えられないため現在しか見えていない、しかし広大な宇宙には無数の時空の光が集まる場所が存在しそこでは宇宙の始まりも崩壊を迎えるまで存在していた全ての星も無数の選択肢によって無数の結末を辿る世界も全部見えるのかも知れない、これらのセイヤのモノローグについてそれっぽい宇宙解説動画をいくつか視聴させていただき恐らく小学生レベルでなら今「理解できたんじゃないか」って自負があるのでアウトプットしてみようかと思う。
    ***
    そもそも過去と未来と現在とは本当はあるひとつの「座標」として同じ空間に同時に存在している、にも関わらずこの座標を「移動」しているわたしたちは頭の中で「時間」という概念を作り上げているため人は「現在」にしか存在できないし「未来」という一方向にしか進むことができないと「思い込んで」しまっている、というのは「量子論」って括りになるらしい。
    わたしたちの目に映る世界は「可視光線」という光の波が目に到達することによって認識できる「解像度を持ったもの」に制限されているため、すでに爆発して無くなった星が「この先観測できるようになる星」になることがある。この時点で星にとっての「過去」はわたしたちの「未来」になっている。
    逆に地球から1億光年離れた場所にある飛躍的に宇宙科技が進歩したある星の文明が「それだけ離れた場所からでも地球の様子が観測できるテクノロジー」を持ってれば、観測者が見る地球は1億年前の「可視光線」によって見える白亜紀の時代の地球、人ではなく恐竜が繁栄してる星ってことになる。観測者の「現在」はわたしたちの「過去」、わたしたちの「現在」は観測者の「未来」になっている。きっと「過去と未来と現在とが同じ場所に同時に存在している」というのはそういうような意味合いで、「一方向にしか進まない時間」とは「わたしたちの座標移動」ってことなんだと思う。
    「わたしたちの座標移動」つまり「時間」とは、「宇宙が膨張すること」によって起こっているらしい。宇宙は始めから絶えず膨張してるので、「時間の始まり」は「宇宙の始まり」と同義ってことになる。宇宙は「光」を観測することでその歴史を始まりまでさかのぼることができるというが、今は技術的制限により「ビッグバン以前の宇宙の状態は誰にも分からない」「偉大な研究者たちがあれやこれやと論じ合っている最中」なのだそう。
    いくつか知った中で個人的には「インフレーション理論」という、宇宙はもともと物質の最小単位である「素粒子」にも満たないほどの「真空エネルギー」であり、それが一瞬のうちに太陽系以上の大きさになるほどの「超級膨張」を起こしたことでビッグバンが起こったのではないか、って話がめちゃくちゃ深空っぽかったので試しに図にしてみる。

    セイヤの言う「宇宙の始まりのビッグバンも崩壊を迎えるまで存在していた全ての星も無数の選択肢によって無数の結末をたどる世界もそのどれもが見えるのかも知れない無数の時空の光が集まる場所」というのがまさに「光の観測によってさかのぼれる」という「ミクロな宇宙」を指していて、作品の中でさまざまな伝説の舞台となる「さまざまなフィロス星」は「誕生して崩壊へ至るすべての星が無数の選択肢によって迎える無数の結末」の位置に「観測者によっては過去でも現在でも未来でもある世界」として同時に存在している、って理屈になるんじゃないかな? きっとこういう分野に詳しい方からしたら一知半解極まりないのだろうがわたしにはこれが限界だった(倒
    ***

  • 世界の深層砂に沈む遺跡

    察しの悪いわたしが「本当にやばいのはEVERグループだったのか」とようやく気が付いたひとつ核心に迫るようなストではあるものの、これに関しては正直いまだに咀嚼し切れていない。恐らく外伝秘炎の滾る地でふたりが潜ったブルーホルの底にある入り江とはまた別の、2034年臨空市南東の遠海で海底に発見されたという「リモリア遺跡」の実証的な発掘調査や研究を行う「深空学会考古学チーム」の面が海底で学問活動に努めていたら最終的に「自分たちと同じ服を着た骸骨」がその手に「コア武器」を持った状態で遺跡の中に沈んでいるのを目撃したことで「EVERに消されてしまった」って話なのだろうとは思うんやが、彼らが「つまり何を知ってしまったのか」という点に理解が及んでいないため「なぜそれがEVERに直結するのか」「なぜEVERはそれを隠蔽したいのか」どれだけ絞り出しても「なぜ」の他に感想が見当たらないのである。そもそもコア武器ってのは一般流通してないの? 製造元がEVERってだけで職種によっては一般人でも手に入れられるもののような認識だったんやが…
    これは「コア武器を携えた人間が過去にあのリモリア事件を起こし遺跡を荒らした痕跡まで残ってる下手したら学会の理事や役員もこれに関わっているかも知れない」という気付きではなく「古代人によるリモリア文明にはすでにコア武器があってリモリア人は自分たちと同じ服を着ていた」って話だったのか? (ちがう

  • 世界の深層埃の中

    スエ率いる研究チームに「生命形態プロジェクト」と称し「Unicorn」の観察実験をさせていたのはもちろん少女を「もっとも適性の高い実験体」としてすでに確保していたルイだったのだろうが、素直に読むなら彼女の心臓に「エーテルコア」が生成されたのはある研究員が「うっかり誤操作」で彼女を一度死なせてしまった翌日「再び心臓が動き出した」そのタイミングであり、となるとルイはそれ以前から恐らく彼女が「エーテルコアに呑み込まれずその力を使うことができる完璧な器」であると「何か」をもってして判断していたってことになりそうな。やっぱりこのときすでに彼女は彼らに何かしら施されているのか…?
    安直に解釈するなら人間の心臓へコアを移植する「アーテーの泉」計画において「もっとも完璧」なのは少なくとも「一度機能を失った心臓が自ら再生しエーテルコアを生成できる身体を持っている人」、とは言え彼女の名称が「Unicorn」から「001号提供者」に変わったのは恐らく同研究施設内別のチームに「002号提供者」が与えられたためなのだろうし、4部2章モリトを見る限り「自ら生成できる」とまでは言えなくとも接触により「深刻な異化」を起こさず僅かばかりでも「使いこなせる人」というのも将来的に「改造」さえ施せば「脆い身体が半永久的に使えるものになる」前提で「必要」だし「集めてる」って話なのだろう。
    このプロジェクトに関しては提供者に「選ばれる時点」では恐らく全員が7歳から10歳くらいの子どもであり、「彼女を成長させるべきではない」というハンチングの主張が言葉通りの意味ならEVERに転身したロールバッカーたちもこの計画の目指すところを理解している、どころか「加担」もしくは「先導」しているものと思われる。「化け物になった」「時空の異端の存在となった」という彼らの「謎老化現象」はこの時レインウェアが所持していた「副産物」なるものが混入された薬剤によるものなのかと思ったりもしたが、仮に「エーテルコアに呑み込まれずその力を使うことができる人」によって救われる見込みがあるならこれもコアに由来する「異化」に近い現象ってことになるのかな。

「忘却の海」の神殿思念イベ実装メンテが終わったらまじで知らん間にしれっと現れた新コンテンツ「世界の深層」ですが、こんなにひっそりと「気が向いたら読んでください」の顔してそこに居る割に下手したら本編以上に必修ストであるという罠です。
ちなみにこの後はセイヤの伝説2「来たる夜明け」、レイの伝説2「人知れぬ沫雪」とリリースは続くのですが、ぶっちゃけ「来たる夜明け」は後に実装される外伝「一匹狼の船出」から、「人知れぬ沫雪」は伝説1「約束の塔」からそれぞれなんとなく「このときこんなことがあったんじゃないか」と察しがつくようなお話だったりもするため「効率的に本編を履修する」ことが目的であれば「必読」とまでは言い切れないのかな? と個人的には思ったりもします。
ただ、恐らくこれらも近日「復刻」があるのだろうし、もちろんどちらも「作品の解像度が高まるもの」ではあるため余力があればぜひ読んでみて欲しいです。

シンって何者?

  • 本編 待望の狂宴の主1章 混沌たる謎

    レイやホムラの伝説においてどうやら「水晶になった蘇生のコア」が心臓に注ぎ込まれる以前から「変数」として転生を繰り返していたり「海神の心」を受け取る前から両親の存在なく誕生していそうな彼女が現世「心肺蘇生現象」によって心臓にエーテルコアを生成できるのは「過去世に起こったことを引きずっているから」ではなく元より彼女の原子だけが持つ何か特別な「宿命」に近いものなのだろうと認識していたため「シンの目の中にも同じものがあるかも知れない」と言われたときにはいろんなあれこれが覆り、あるいはふたりに共通する何か「切っ掛け」になるような出来事がやはり過去世に起こっているんじゃないかと思い直したりもしたが、雲の彼方へまで履修して改めて彼らは「魂の交換」をする以前から恐らくエーテルコア化した互いの臓器を互いに喰らいたい衝動に駆られていたし第一それらが元備わっているふたりでなければ「共鳴」によって「繋がれる」ということは起こらないはずだということで、結局今は「Evol」の方がその彼らの何かを形成する要素なのではと勘繰り始めてる。
    少年シンが突如生えてきた角を切り落としたところから流れ出た血液が到達したことでその「右目」が欲を引き出す竜のものに変質したかのような最後の描写だけ気になるが、現時点シンもたとえば彼女と同じように現世では「臓器の機能停止」と「再生」によって体内にエーテルコアが生成されたのかも知れない、くらいの理解でいようかな。

  • 本編 待望の狂宴の主2章 破られた霧

    マヒルの秘話道なき地を思い返してみても「深空トンネル」とはおおよそ「全身に無重力が広がる」ような場所にあるのだろうが、今スト「エーテルコアの欠片(災変で彼女の身体から散逸したエーテルコアエネルギーが体外で結晶化したもの?)」をセットした「引力錨」の力でいよいよそれは「大気圏内に迫り来ていた」かのように見えた。これにより現れたワンダラーが恐らくあのフィロス星にしか存在しないはずの聖裁軍が反逆者を囚えておくための庭に建てられた彫像に由来する「裁きのハヤブサ」だったこと含め、トンネルの向こうには当然エーテルコアがあるしそれを引き寄せているのもまたある程度増幅したこちら側のエーテルコアエネルギーなのだろう。3部1章を読む限りこの一件によって「次元コア」なる新たなエーテルコアも検知されるようになるが、イメージとしてはワンダラーもコアも目には見えない「エネルギー」としてやって来てこちらで「集合体」や「結晶」になってる感じかな?
    「エーテルコアの欠片が嵌め込まれた引力錨」による今回の出来事と「実験によってエネルギー値が膨大化したエーテルコアを心臓に秘めていた彼女」の身に起こった裂空災変とがおおむね同じ現象であると仮定するならば、災変を終息に導いてなお長らく散逸コアを探し回っていた月影ハンターとN109区に占拠されたガイア研究センターで彼女の資料と実験データをひた隠していた暗点のボスはともに「別時空にあるエーテルコア同士が引き合うこと」を阻止しているようにも見える。
    シンの従者であるアキラとカゲトがたとえば誰よりも長きに及び「コア」と共に生きてきたであろうロールバック隊キノアと同じようにエーテルコアを「壊す」ことを「やるなぁ」と評価していたことからも、現世各研究機関により「ワンダラーやコアの謎と同義」だと見なされる「トンネルの向こう側」をよく知る彼らがそう口を揃えるなら「コア」は本来「破壊」してエネルギーに返すことが基本的には「正解」なのでしょうな。

  • シン 秘話無主の地

    「時空監獄」だなんてまるで聞き馴染みのない未来施設が当たり前のように存在している時点で考え至らなければならなかったのだろうが、読了当時はシンがどこからどうやってここへ来た何者なのかいまいちピンと来ておらず、とは言え世界の深層星の来処セイヤの言う「より高い次元」がどうやら量子論的に見解される「ミクロな宇宙」を指していそうだということに気が付いてよりこちら、ようやく宇宙の「座標移動」つまり「時間」を恐らく無視できない「ロールバックⅡ号」と比較してこれを捨て置くことができる「シンの移動手段」は現時点作中でもっともハイテクノロジーであり、もしかしたら「ちょっとした未来人」ロールバッカーの科技を隠し立てているEVERの新素材新技術開発なんざ彼からすれば「縄文時代のようにローテク」なのかも知れないとまで思い始めてる。シンが「前世の意識を現世地続きの記憶として持っている」かのように見えるのも実はそういう超高度文明の超先端バイオテクノロジーによるものだったりするのか…? (いいえ
    最後に出てくる「協力者」がMr.Rなら「さすがにもう気持ちヒント出しといてくれよ」とぼやきたくなるし、「連なって飛ぶ宇宙船」や「青い光が流れる透明な球体」なんかについてはいまだに茫漠としているが、もしかしたら彼の言う「暗黒星雲」なるものが本編時間軸地球における「深空トンネル」に該当するのかも分からんな。

  • シン 絆夜襲の章

    セイヤやホムラの絆がこれだけ分かりやすく伝説の伏線になっているのだから夜襲の章も「絶対に雲の彼方へのふたりがほのめかされているはずだ」とめちゃくちゃ気合いを入れて読み返してみたらなんのことはない、目をつむってても分かるほど明らかに竜の住処で烙印を残されたあの場面「そのまま」であり彼がブローチを隠していたのは竜が夢の中の赤い谷で「俺のここに触ることができるのはお前とこの花だけ」だと教えてくれたその位置だったんじゃないか。どうしてわたしはこれに気付けないんだ?←
    自分の勘の鈍さと記憶力のなさがほとほと嫌になるよ(絶望

  • シン 伝説心奪う時

    マヒルの恒常日位思念で読める明晰夢がこれだけしっかり本編やマヒルという人物像の補完になっているのだから心奪う時も間違いなくそうだったのだろうと思う。もともとレイとはとことんご縁がないアプリアカウントではあったが思い返せばシンもレイばりに呼べてない。恋と深空2年目の目標はまず「心奪う時」を読むことです。恒常の次のガチャ報酬が「願いBOX」なのでそれまでに心奪うどちらか来てくれたらワンチャン…!!!

シンは夏の大型アプデとともにやって来ました。もちろん本編「待望の狂宴の主」は読み手が「深空の下で」始めこれに付随するサイドストーリーをすべて履修済みであることを前提に展開していくため世界の深層「埃の中」まできっちり読み終えてから進むのが順当かと思います。
基本アプリに導かれるまま読み進めればこの順番になりますが、アプデのタイミングで実装されたピックアップガチャに真面目に取り組まなかったわたしはいまだ心奪う思念を所持しておらず、今から始めて「ペアで揃えなければならない日位思念を恒常で狙って呼ぶなんて無理過ぎる」と嘆く方のお気持ちめちゃくちゃ痛感しています。

宇宙ってどうなってる?

  • 公式アカウント 深空時代はいずれ深空の果てにたどり着く

    すでに地磁気が乱れ始めている本編地球はそのうち本当に「地核が解体」しそうだし、神力に守られるだなんて言い伝えが残る雲山町の雪山は本当にかつて「感情や私心があるかも知れない神」の霊力に覆われていたのかも知れないし、鯨落都の壁画や言い伝えが残るリモリアの遺跡は本当に「最後の海神」の没後崩壊してしまったあの神殿なのかも知れないし、宇宙には「無数の選択肢によって無数の結末を辿る世界」があると言うならもちろん彼らのフィロス星が「この地球の迎える結末のひとつ」であってもいいとは思うのだけれど、それでもわたしが「星は輪廻転生しているんじゃないか」「燃焼と再生を繰り返しているんじゃないか」と考察したくなってしまうのはこの記事があるためだ。
    表向きには「特異エネルギー」の正体がトンネルの向こうで力場群となっている「肉体が死滅した後宇宙に飛び散り消えることがない記憶や思想のような意識エネルギー」であることやそのエネルギーの結晶が「コア」であることなど世界設定を解説することが目的のコンテンツなのだろうが、個人的には「宇宙にある自分の意識エネルギーを全て得ることができる人」が「全知全能神」、「恒星レベルのエネルギーを作り出す技術を持つ人」がその恒星系における「創造神」のように意義付られる点がこの記事のもっとも意図するところなのではないかと踏んでいる。
    外伝では預言者レイの言葉が脳裏によぎったり海神が横笛で奏でていた旋律に聞き覚えがあったりセイヤと教室で目が合うシーンに見覚えがあったりする彼女は恐らく「災変」や「トンネルに近付いたこと」により徐にその向こうで力場を作る自分の意識エネルギーを引き寄せこの記事の定義する「神」に近付いているかのように見え、またそんな彼女が繰り返す心肺停止と蘇生はまるで「超新星爆発」であり「死んだ恒星の核」であるにも関わらず「生命の痕跡」が確認される「α-P0159」つまり「フィロス星系」だ。
    話逸れるが惑星地球とは自己調節機能を持つひとつの生きた有機体のようにまるで働く細胞であるわたしたちの活動によってその生命を維持する巨大な生命体である、という理論を「ガイア仮説」っていうんですってね。仮に「星さえ輪廻転生している宇宙」なら深空は「ガイア主義的」とも言えるのかも知れません。神秘主義や神聖幾何学にも通じるものを感じるが、確かに「地球って生きてるんじゃないか」と憶える不思議な瞬間ってありますよねぇ。

本編「待望の狂宴の主」全2章を読み終えて開放されるアプリ内公式アカウント「深空時代」の投稿記事ですが、一見なんでもないたったこれだけの読み物が実は作品の「肝」になっているというこれもはちゃめちゃな罠です。
この記事に限らず本編読了で開放される「深空時代」のウェブニュースは基本そのタイミングで「コメント欄」も含め割と真剣に読んでおくのがおすすめなんですが、始めは読んで「憶測」するに留まりその後の展開がその「憶測」のきちんと「答え合わせ」になっていくという仕組みではあるためぶっちゃけ「必読」とまでは言えないのかも知れません。
ただ、この記事に関しては恐らく終盤いよいよ物語がクライマックスを迎える頃に明らかになるであろうあれこれについて言及されてるんじゃないかと感じているためなんとなくピックしてみました。

過去世未来世は現世にどう影響する?

  • 本編 明日の序章1章 嵐の目

    空間に影響を及ぼし新たな空間を創造することができる「第3のエーテルコア」はコアオークション会場屋上の引力錨によるトンネル接近時に恐らく「向こう側」からやって来た意識エネルギーの結晶なのだろう。「欠片」となって点在していたそれらを協会より一歩早く回収していたEVERは元よりこれが目的で引力錨を建立しているのだろうし、となると「裂空災変」によって現れた「また別のエーテルコア」というものもどこかにありそうなもんである。なんならEVERはすでにたとえば「時間を歪ませ時を超えるエーテルコア」みたいな「第4のエーテルコア」をその懐に忍ばせているのかも分からんぞ←
    いずれにしろ「どうして結晶化に至る意識エネルギーの中にエーテルと名付けられるほど未知で高次元的なものが混じっているのか」そして現時点「なぜ彼女とシンだけがその特別なエネルギーに感染してるのか」この辺に考えが及べば「アーテーの泉」の全容が見えてくるのだろうな。

  • レイ 外伝月下の黒き棘

    次元コアを内包するワンダラーにより「コア介入症患者」だけに働く「夢の中に閉じ込められる」という現象がその身に起こったレイは、「相当繰り返し見てるはず」だという黎明レイの夢の中で「己の運命を見付け出せ」「それが贖罪の方法だ」と述べ告げる「氷のような声」を耳にする。約束の塔で「アスタの罰」として描かれる「黒い氷晶に胸を貫かれる」ということが同時に起こっているためおおむね声の主はアスタなのだろうが、預言者には禁じていた「自分の運命を覗くこと」を今世ではむしろ「贖罪」として命じていることから恐らく彼が贖わなければならないのは「神の決定を覆した罪」そして「再びアスタの道具に戻ること」を強いられているのではないかと思われる。アスタのエネルギー源が恐らく彼女の心臓であることからそうしてレイを利用して彼女に「孤独に生死を繰り返す」ということをさせたいのだとは思うんやが、するとアスタとはまるで「彼女は犠牲になって当然じゃない」「利用しないと存続できない星なんて救う必要はない」とセイヤが嘆くまさにその「星」そのもののようだな。
    こうしてアスタが侵食してくることがレイにとっての「異化」であり黒いEvolやEvol暴走の意味するところなのかなぁ。であれば「黒い氷晶」が彼女の放つエーテルコアエネルギーで大人しくなるのも分かるし辛うじてスエが予期できなくもない現象の範囲内に収まらんでもない、のか…?

  • ホムラ 外伝秘炎の滾る地

    海神の力を目覚めさせた彼がまるで別人のように豹変してしまうことにまず驚いたし内容としては3人の外伝の中でいちばん絶望的な気もするが当のホムラが「海神の書」に記されていた「拒絶できないある未来」を恐らく把握した状態で後日まるでそんなことには目もくれずただ彼女があの「指切り」を思い出してくれたことにすんすんと喜ぶのを見ていたら「そこまで深刻な話ではなかったのか…?」とも思えてくる最後は狐につままれたようなストだったのだけど、思い返せば彼は彼女のためならここぞというとき絶対に悟られないポーカーフェイスを装うことができるし今時点思うより多くのことをまだまだひとりで抱えてるって話だったのかも分からんな。
    ブルーホールの底からは「遠い呼び声」を感じ、ホムラもまた石板に嵌め込まれた「エーテルコアの欠片」に「導かれてここへ来た」と言うし、仮にトンネルからやって来たエネルギーがそこで結晶化してるって話なら現世ふたりにもう一度それをさせようと彼らを引き寄せているのは「死んだ深海」ではなくそれこそあの赤い海の絵に宿っていたホムラの夢の中の岩礁で歌う歌島の少女の意識なのかも知れません。

  • セイヤ 外伝一匹狼の船出

    今思えば「顔を変えEvolを隠蔽し全くの別人となって」嘉会大学に潜伏していたこの「ゲン」は元「イズミ」だったのかなぁ。星の来処を読む限りセイヤの瞬間移動は「Evol」によるものであり、同じように移動できるゲンは世界の深層光と共にでシアン先輩が「珍しい」と言ってた恐らく「光のEvolver」なのだよな? いや、でもイズミは「セイヤを追ってここへ来ちゃった」がゲンは「お前たちを助けるために一生をかけ深空トンネルを抜けここへ来た」のだもんな。やっぱり別人か。なんか、あんなに執念深そうだったのにめちゃくちゃあっさりやられてしまったイズミが今更ながら気になってきちゃってな。
    そして「聞かれれば隠さない」ことを決意してくれたセイヤに今わたしがいちばん聞きたいのは間違いなく「あなたは彼女から手作りの星を何回贈ってもらったことがありますか?」である。かつてここで「あんたを救えなかった」ときセイヤはすでに冷たい玉座に彼女を残して去った「後」だったってことならこれだけ取り乱してしまう彼にはより合点がいくような気がするよ。

  • シン 伝説雲の彼方へ

    これは個人的な宗教思想上の立場からあまりにダイレクトにメッセージが刺さり過ぎて「本編サイドストーリー」の認識では正直読めなかったなぁ。いろいろ読み込めていないので改めて確認したいやり取りなんかも随所にあるが「ちょっと見直そう」くらいの動機ではとても読み返す気になれず、まじで「頭痛くなって目も痛くなって立ちくらみがして下手したら嘔吐して脱水起こして微熱も出て向こう一週間何も手につかなくなるレベルで泣くことになっても読まなきゃダメだ」って覚悟が決まったらいつかしっかり読み直してこようと思います(しろめ

メインストーリー外伝「月下の黒き棘」「秘炎の滾る地」「一匹狼の船出」についてはこれまたシン実装アプデにてこっそり追加されていた世界の深層「朝のない日」「ミクロの宇宙」「光と共に」がそれぞれのストーリーをより深く読み込むための「予備知識」になっているため「ここに繋がるのか」とひらめきたい方は事前に履修しておくのがおすすめです。
深淵思念イベ実装メンテ後に現れた世界の深層「悪ふざけ」も同じく「雲の彼方へ」を読むのにあって困らない「予備知識」ではありますが、どれも「最短で本編を進める目的において必読か」と考えるとめちゃくちゃ判断が難しいところです。
「雲の彼方へ」は本編「待望の狂宴の主」の補完のみならずこの後実装される「飛ぶ鳥の帰る日」を進めるにあたっても恐らく完読必須であり、個人的にはそういうの全部差し引いてもひとつの物語として「とにかくいい」ので復刻を待たずとも履修できる手段があるならこのタイミングでの読了を心からおすすめいたします。

マヒルって何者?

  • 本編 飛ぶ鳥の帰る日1章 雲へ隠す

    どうやら「完璧な器」であるらしい推定年齢7歳から8歳「Unicorn」の観察実験や「もっとも完璧な対象ではないが手に入れるために多大な犠牲を払ってきた」という当時9歳から10歳「002号提供者」のEvol測定実験、次元コアで空間を創造することができるモリトが今教授の庭園で暮らしていることからも恐らくこのプロジェクトに選ばれる「提供者」は始めは全員が子どもであり、掃討作戦で遭遇した異化寸前の少女が「教授の子どもになるための試験に受からなかった」ことを嘆いていた辺り「その試験に受かった少年少女たち」ってことなのだろう。
    すると彼女やマヒルとおおよそ同世代くらいの年齢に見える「バイパー」は同じくかつて「ガイア研究センター」における「〇号提供者」の中のひとりだったのかな? 随所におけるリンゴの描出より「蛇のような二股の舌」と「白い縦長の瞳」を持つバイパーが居るからこそ「マヒルがアダムに見える」ということが起こっているような気もするなw

  • 本編 飛ぶ鳥の帰る日2章 昼なき長き夜

    読了当時は彼女を閉じ込めようと働くマヒルの意識がチップによる制御の影響を受けているとはつゆほども思えず「ずっと兄ちゃんだったんだものそりゃそうだ」と勝手に納得して勝手にヤンデレ呼ばわりしてしまったのだが、今思えばこれは恐らく彼の「防衛本能」のひとつでもあるのだろう。脳の記憶領域に侵食してくるチップの記録動作から自分のいちばん大切な「彼女を愛している」7%を守るために自分自身でさえ蓋を開けられないところにその感情を隠してしまってるというか。彼が「閉じ込めたがり兄ちゃん」でいる限り「チップの完成度」は永遠に93%なんじゃないかな。これはマヒルがチップの機能を逆手にとって「改造」を制しているとも言える。教授が手に入れなければならない彼の脳内の「ブラックホールのように吸い込まれてしまう暗号化されたエリア」の「鍵」となる「本当の彼女」も同じく「兄としてではなく男として」マヒルを愛しているであろう彼女ってことになるのだろうな。

  • マヒル 秘話道なき地

    本編ではめちゃめちゃ「アダム」を感じたがぶっちゃけ秘話からはそれを感じられなかったなぁ。「落ちるときは痛い?」なんて問われる不思議な夢や「巣に囚われた雛鳥」なんかは無理やり聖書に寄せるならたとえば「奴隷からの解放」とか、キリスト教なら「神を知ることで汚れから解放され自由になる」だとかそんな印象。もしかしてマヒルの名が英語版では「Caleb」だったりブラックホールのような領域の彼女に「敬服するように」愛を伝えたりするのってそういう…? 彼はエジプトの奴隷から解放され神に敬服するイスラエルの民だって言いたいのか? 言われてみれば本来の彼は彼女の引く糸によって飛び回ることができるパイロットであり遠空執艦官は囚われの身である。これがそれぞれ「義の奴隷」と「罪の奴隷」に象徴されるなら彼のルーツは彼の置かれている状況そのものが「伏線」になっている…?
    シンに関しては本編から秘話から何をどう読んでも一生「サタン」が前面に押し出されていたのでそれに比べるとマヒルの「アダム」はもちろん明らかではあるがそこまで強調されていなかったりするもんな。彼のリンゴも「原罪」より「引力」の意味合いが強いものだったのかな。

  • マヒル 絆驟雨の章

    例によってこれがマヒルのルーツになるような伝説ストーリーの「序にあたる章」ならば、「伏線」に該当しそうなのは「最後にもう一度守らせてくれ」「二度と閉じ込めないと約束する」「目が覚めたら自由にしてやる」この辺りですかねぇ。勘の鈍さに定評のあるわたしには一体何をモチーフにしたどんなお話になるのか皆目見当もつかないがw

  • マヒル 伝説明晰夢

    マヒルがすっかりルイの配下にあることを見せ付けられるようなストではあったが個人的にはこの後の展開にめちゃくちゃ「希望の持てる話」だと感じましたねぇ。だって「どれほど難しいことかと思っていた」と漏らすほど想定より余程達しやすい手段で一度埋め込まれた「チップ」が「破壊」できることを教えてもらったわけですから。あの艦隊の権力者は心身ともに健常に見えたし少なくとも「溶解」より安全で成功率の高い別の措置が存在するってことなのでしょ? それに、本来のマヒルが「本当の彼女」を愛し敬礼する限り彼の改造は「完了」しないのです。少なくとも彼がとにかく「兄ちゃん」決め込み埋め込まれたチップからその7%の領域を死守している間は恐らく彼女も「本当の自分」は「明晰夢」の中へ沈めて「本当の彼」の愛や敬礼を求めたりはしないはず。そうしている間に捨て駒にされた人間たちは恐らくほうぼうから結束し始めるぞ。

マヒルは年始の大型アプデとともにやって来ました。本編「飛ぶ鳥の帰る日」はもちろん「深空の下で」「待望の狂宴の主」「明日の序章」そしてこれらに付随するサイドストーリーをすべて履修済みであることを前提に展開していきますが、恐らく今からアプリを始めてここがいきなり読めてしまう仕様にはなっていないよな? アプデやメンテの度に後から実装されてきたものがおおむねリリース順に開放されるだろう想定で、たぶん「読み飛ばす」ということをしなければ「読めるようになるもの」から順に履修していくのが正解になっているはずだと思います。
重複しますがそのうえで本編→秘話→絆→伝説の繰り返しがわたしはいちばん分かりよく気持ちがいいので大袈裟に強調してみました。

とりあえず以上かな? あくまで「わたしの考える」必読リストなので話半分で聞いてもらえたら嬉しいです。最後まで読んでくださった方ありがとうございました。

にしても、こうして振り返ってみると恋と深空はつくづく「忙しい」アプリだな。体感として唯一それなりにゆっくりできたような気がしてるのはシン実装大型アプデ前のたぶん「人知れぬ沫雪」の頃なんやが、恐らくそれもわたしが早にハンチャレ離脱してたりイベントすっ飛ばしてたり根っからのサボり魔だからそう感じていただけで、余すことなく遊ぶとなれば身体ひとつでは足りないのだろう。

今や5人分となってしまったイベストを追うだけで手いっぱいでカオスウェブにさえ手が回らないというのに、今年もこうハイペースで本編は進んでいくのかな? ありがたい話だが、今一度気合いを入れ直さねばなるまいなw

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